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パリ軟禁日記 23日目 クビの危険

2020/4/8(水)
今回の騒動の発端とされている武漢の都市封鎖が本日付けで解除されたそうだ。実に76日ぶり。ななな、ななじゅうろく日である。2ヶ月半。僕がいる地点はまだその3分の1にも満たない23日目なのであった。正直、気が遠くなる思いだ。

武漢では他都市との間の交通機関が再開され、春雪の際に武漢にいたために身動きが取れなくなった人たちが移動を始めたそうだ。それでもいきなり平時に戻るわけではなく、制限は残る。学校は閉鎖のままだし、基本的には外出自粛。これからも感染の第二波が起こる可能性もあり、予断を許さない。
ル・モンド紙によると、少なくとも4月15日までと発表されていた外出禁止の延長が確実となった。詳細は来週の月曜日、マクロン大統領によって発表される。想定内とはいえ、やはり堪える。何が堪えるって、僕のクビだ。軟禁生活4週目にして、クビがそろそろ限界を迎える予感がする。職を失うという比喩ではなく、文字通りの頭と胴体をつなぐ頸部。もう凝りかたがハンパない。

ノートPCでの作業時間が長いからだろう。先週まではなんとかごまかせていた。けれども、今週に入ってから、もうクビの悲鳴が、主張が、もう無視できなくなった。左右上下に動かした時の感覚がおかしい。ビリビリ痛む。ノートPCスタンドでもモニターでもいい、なんらかの措置が必要だ。フランスの郵便・宅配にはあんまりいい思い出がないので、できれば避けたかったけれど、もうオンラインで買うしかないだろう。間接的であれ、ヤツのせいで僕の精神衛生が乱されるのは阻止しなければならない。なんとしてでも。

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