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中2当時のプロットが出てきた話(私家版・人魚姫)

こんにちは!

突然ですが、皆さんは絶対に一生書き上げないだろうプロットをずっと抱えてたりしませんか?

私は、あります。大量に。

というわけで、今回は箸休めのお焚き上げスペシャル! なんと、私が中2当時に授業そっちのけで散発的に書いていた紙きれの束から、ついにあらすじを起こしました。B5B罫のコクヨのルーズリーフに、書きたい場面だけ書かれているので、実を申しますと全貌を見渡したのは今回が初めて。いやはや大人の事情を完全無視した壮大な物語です。数学の先生の禿頭。国語の先生の関西弁。英語の先生の文法ミス。社会の先生の綺麗事。理科の…理科は理科室の時は隣に人がいるから書けなかったんだよなぁ。そういう時代に、晴好雨奇な窓の外を眺めながら、ですます調で、ときおり官能的に書き綴られた物語です。結構、この官能部分もいい味出てるんですよね、古今東西を問わずさまざま、読み漁ってましたのでね、さすが文学少女。(お気に入りはコバルト文庫、エルヴェ・ギベール、アーヴィング、澁澤龍彦、安部公房、川端康成、室生犀星、花村萬月でした。懐かしいなー…)
勉強もまだそんなに難しくなく、学校はまあ放火されたりトイレで不良の人がリンチしあってたり堕胎のカンパが集められたりしてましたが、インターネット普及前で今ほどいじめも激しくないし、私はスクールカースト外で幽霊か妖精みたいなものだった。こんな闇鍋みたいな状況からどうすれば脱出できるのだろうかと本気で悩んでましたが、振り返るとたぶん、どう総合的にみるかはおいといて、自分史中の総合的な評価としては田園的なよい時代でした。なんとか脱出したものの、色々なものを闇鍋に放り込んだまま旅立ってしまったわけですね。なるほど。という、闇鍋文学ですね。

はい。では早速、そんな闇鍋時代の闇鍋プロットをご紹介。ああ、このお焚き上げ感…! これで今日はすっきり眠れる気がします。noteありがとう大好き。



ええと、これはですね…人魚姫を下敷きにした物語で、タイトルは、決まっていません。

光射す穏やかな美しい海を、美しい髪をなびかせながら、あでやかな海百合を抱えて泳ぐ主人公の描写から、物語が始まります。

・リア:主人公。人魚。
・キハ:主人公を愛する魔女。
・ミカ:主人公の恋の相手。第2王子付きの小姓。弦楽器の名手。
・サーシャ:ミカの世話係。リアのお姉さん役。
・第2王子:ミカを愛するミカの主。どうも名前がブレブレです。決まんなかったようです。
・王:不老不死に取り憑かれている。

あらすじ
1.
  リアはまだ150年ほどしか生きていない若い人魚。恋に破れて泡になったと伝えられる人魚たちの墓標に、海百合を手向けに行くのが日課。10年ほど前から、ミカ…美しい少年…今では青年…の奏でる、美しい音色に魅せられて、ずっと見守ってきた。リアはある日、ミカが第2王子と愛し合っている姿を見てから、ミカのことが頭から離れなくなってしまう。姉たちから聞いてはいたが会いに行ったことはなかった、数々の人魚を陸に送り出してきたという海底の魔女、キハの住処を訪れるリア。キハはリアの持つ一番美しいもの、声と引き換えに脚をあげようと言う。
  恋が叶う時、リアは人間の生命を受け、人魚の記憶をなくす。恋に破れて帰りたくなったら、いつでも、相手を殺せば戻ってこれる。ただし、恋が叶わず、相手も殺せなければ、相手が死ぬ時に泡になってしまう。人間は脆く、寿命も短い。陸地の暮らしは世間知らずな人魚には危ないのだから、どうせなら早く相手を殺して戻っておいでとキハは言い、リアを送り出す。
  第2王子は第1王子の母親の策略で、一命はとりとめたものの、顔を含めて全身が焼けただれ、いつも全身を長衣に包んで仮面をつけ、美しい人々を身近に置いて暮らしていた。中でも、第2王子が深い愛情を注いでいるのは、懇意にしている楽器職人の、盲目の美しい息子、ミカだった。ミカは幼少の折に第2王子に実質買い取られたものの、小姓をするうちに、第2王子の学識、優しく誠実な人となりの底にたぎる、喪失感と渇望に触れ、やがて世話係のサーシャから手ほどきを受けつつ、第2王子の愛に愛で応えるようになる。リアが波打際で一糸まとわず、言うことをきかない脚を引きずりながら出会ったのは、この時期の第2王子とミカが散歩しているときだった。不信感をあらわにするミカと、リアの凄絶な美しさに見惚れる第2王子。第2王子はリアを連れ帰り、王宮で介抱させ、侍女として働かせることにする。

2.
  リアはミカに想いを伝えたいが、声も出ず文字も知らないリアと、興味のないミカは、すれ違うばかり。むしろミカは、その美しさで王宮じゅうの噂をさらうリアには、嫌悪感さえ抱いていた。さらに、第2王子がリアの寝所を訪れるようになり、ミカは嫉妬に苦しむことに。サーシャからリアの想いを聞いた第2王子は、自分が力任せに奪い歪めてしまっただろうミカの心に対する罪悪感から、意思に反してリアを応援する気持ちもあったが、一方で、リア自身への興味もあった…リアの様子が、昔聞いた乳母の曽祖父の話にそっくりだったからだ。人魚の血はあらゆる傷を、肉はあらゆる痛みを癒し、その涙はどんな病人も治すという言い伝え。その全身を食べれば、不老長寿も夢ではないとか…。リアの周りには奇妙な噂も立っていた。ミカの目を…いや、ミカに自分を見せる? あるいは、自分のこの肌がまた、呼吸できるなら…? けれども、夜ごと、リアの透きとおった心に触れるにつけて、第2王子はリアに対して愛情を抱き始めていた。リアを海に返してやることで、リアを守ってやることも、自分にはできるのではないか? 第2王子は王立図書館で人魚の文献を探し、それらが全て、乳母の例の話を信じたらしい王によって収集されたものであることを知る。

3.
  ある時、ふとした事故で、声が出ないせいでミカを救えなかったリアは、側で想うだけでもいいと思った自分の考えたらずな部分に思い至り、苦しむ。ミカは、いつも夜、遠くで自分の楽器を聞きにきていたらしい、あの、魚のような不思議な生き物がもうずっといないことに思い当たり、寂しくなる。少しずつ和解しながらも、別々に第2王子との絆を深めてゆく二人。

4.
  主治医から長くないかもしれないと告げられて、熱に浮かされたようにリアの血を求める王の出現。リアはミカの助けで逃げるが、追い詰められ、海へ落ちてしまう。初めて海で溺れるリアに救いの手を差し伸べたのは、魔女キハだった。キハは、今度は、二番目に美しいリアの両手と引き換えに、声を返してやってもいいと言う。駆け引きに乗ったリアは、初めて、ミカに自分の身の上を語ろうとするが、リアの口から出るのは人魚の言葉だけだった。しかしミカは、いつか遠くで聞いたあの歌声をしっかりと覚えていた。あの魚が…? 文字を書けず、何も伝えられないリア。ついにリアを見つけた追手の剣が、手違いからミカを貫く。第2王子の愛人を傷つけたことに恐れをなして、助けを呼ばずに立ち去る追手。キハにミカを助けてと呼びかけるリア。打つ手などないと告げるキハは、せめてミカを殺してお前だけでも助かるようにと呼びかけるが、リアにはそんなことはできない。第2王子の心配ばかりするミカ。頷くリア。最初で最後の、別れと慈しみの接吻。やっと二人を見つけた第2王子は、ミカが息を引き取り、リアが煙のように霧散してしまう瞬間を目のあたりにし、崩れ落ちるように座り込み、静かな暗い森の片隅で、一人で夜明けまで涙する。


私の感想:
いけません。これでは誰も救われません。


万一、いや億一、皆さんの反応がよかったら連載しようかとか色々考えます。とりあえずは、墓までこれを持って行かずに済む私に、そして、その機会をくれたnoteに、乾杯。

余談:
最近、これを聴いて思い出したんですね。

Mrs.GREEN APPLE「ロマンチシズム」

ええぇぇぇ? ここまでの感傷をぶち壊す、この明るさ(笑)。

中2ですからきっとこういう側面もあったろうと思います…こっちの側面へ向けて無理矢理に舵を切って長年、後悔の海を航海した結果として、今の、明るい私がいるんではなかろうかと。ええ。

アニメにならないかなぁ。←



いつも、ありがとうございます、

私、お話を書くのが昔からずっと、大好きだったみたいです。


以上です!

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