プログラミング教育必修化と教育現場の現状とは?

2020年から小学校で必修化とされたプログラミング教育。
教育現場の現状はどうなっているの?
コロナウィルスの影響は?

今回はプログラミング教育に関する現状を調査してみました。

【プログラミング必修化について】

2020年から小学校でのプログラミング教育が必修化されました。(文部科学省「小学校指導要領(平成29年公示)https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/09/05/1384661_4_3_2.pdf)。実は2017年の3月から公示されていたこの新学習指導要領、内容に関しては明確に定められているわけではないのです。

更に、文部科学省の調査によるとICT活用指導力の状況の各項目に関する研修を受講した教員の割合に都道府県ごとに差があることが明らかになりました。

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児童・生徒数及び教員数に地域的な差があるのは当然ですが、割合で見ても地域別でICT指導力を持つ教員がフォローできる生徒数にバラつきがあることが明らかです。

また、LINEみらい財団による全国の小学校教員を対象に実施されたプログラミング教育に関するアンケートの結果(https://line-mirai.org/ja/news/2020/3)は以下のようになっています。

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上記調査によると約7割の教員がプログラミング教育必修化に対して不安を感じていることがわかり、更に今後の教育現場をけん引する若年層の教員がより強く不安を感じていることがわかります。

【独学でプログラミングを学ぶデメリット】

プログラミングを学ぶ上で挫折を感じる人は約8割と言われています。オンラインでプログラミング学習教室を運営する侍エンジニア塾の調査による結果(https://www.sejuku.net/blog/109190)は下記のようになっています。

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プログラミングを学ぶ理由が明確である大人でさえ上記の理由で挫折を経験します。約半数の方が挫折原因として挙げている「不明点を聞ける環境にない」という点が「ICT指導力のある教員不足」と結合すると、児童・生徒がプログラミングに苦手意識を持つことに繋がりかねません。

更にコロナ禍で家庭学習の期間が延長したことにより、教員のみならず親の指導力も必要とされている傾向になりつつあります。

【自宅学習での問題点】

2020年5月に実施されたゼネラルリサーチによる調査(https://resemom.jp/article/2020/06/04/56592.html)では、自宅学習の問題点として下記のような回答が挙げられています。

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自宅学習において一番の問題点はやはり「自発的に勉強をしてくれない」ことにあるようです。更に、同調査では自宅学習で集中力を保つために親が工夫している点についても明らかになりました。

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上記によると、約3割の家庭が「特に何もしていない」と回答しています。

自発的に勉強をしてくれないという問題点を抱えながら、何も対策をしないというのは子どもたちにとってあまりにも酷な現状といえるでしょう。

【先行きの不透明な『2020年の教育』】

コロナ禍による授業日数の削減だけでなく、コロナ禍に準ずる様々な要因で家庭学習が困難になる子ども少なくありません。また、未知のウイルスに対して様々に打ち出される政府の方針によって子供たちやその親が置かれている環境も刻々と変化を続けています。

子どもたちが笑顔で、安全に教育を受けられるためにすべきことは何か。

一緒に考えてもらえたら嬉しい限りです。

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