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膝関節 第2回 《運動学的異常 回旋2》

前回からの続きです。


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膝関節の“回旋”に対する問題提起をされている方はたくさんいらっしゃいます。

図4

股関節の障害が下肢の問題の基盤となるという意味で,大腿骨近位の過前捻も挙げられる.,,,膝蓋骨が大腿骨滑車にしっかりはまっている患者さんでは,膝屈伸動作で下肢全体に回旋負荷が大きくかかる.逃げ場のない膝蓋骨周囲に負荷が多く,痛みの原因になるのであろう.(宗田大:膝痛こだわりの保存療法,メジカルビュー社,2018より引用)

膝蓋大腿部痛症候群や OAを含む多くの膝関節痛の問題は,脛骨大腿関節における過剰な回旋や内反,外反に関連する運動機能障害を修正することによって,効果的に治療できることを見出した.(Shirley Sahrmann:続 運動機能障害症候群のマネジメント,医歯薬出版株式会社より,2013より引用)

木藤らは,膝OAを「身体の合理的な多関節運動連鎖と筋活動が障害され膝関節の機能解剖と運動の合理性から逸脱し,異常な圧縮・回旋ストレスが作用した結果生じる,運動連鎖機能不全症候群の一病態」ととらえている.(木藤伸宏ほか :高齢変形性膝関節症患者に対する運動療法の留意点 理学療法,20(8):845-855,2003)

膝が捻じれることにより,膝蓋化脂肪体の移動する経路がなくなる.』
 (園部俊晴:http://youtu.be/uW9mG_aylfg より)

図17

Knee inは女性に多い運動パターンですが,その理由として

①骨盤が広いため.股関節が内転しやすい

②女性らしさという風習やスカートを履かれるため,運動パターン的に内またになりやすい

図22


骨格的に大腿骨頸部の捻転角が前捻している方が多い.

図18

大腿骨頸部が前捻している方は,股関節の内旋可動域が増え,外旋可動域が減少します.

図13

そのため,骨格的に女性はもともとKnee inしやすいのです.

その上で,大腿筋膜張筋や外側広筋の過剰使用により腸脛靭帯の張力が増し,,脛骨は外旋方向に誘導されていき,Knee inしやすく不安定な膝が形成されていきます.

図14

図19

Knee inがみられるかたの多くに腸脛靭帯の圧痛もみられます.

男性でもKnee inがみられる方がいますが,わたしの経験上では足部からの影響(背屈制限)で,Knee inされている人が多い印象です.

図20


最後まで,読んでいただきありがとうございました.次回に続きます。



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