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上田浩司(理学療法士)
2020年12月21日 09:13
治す理学療法《腰部・骨盤帯 初版》では、全20回と、情報量が多くなってしまったので、肩関節に関しては、なるべく情報を絞ってコンパクトにしてみました。そのため、普段、私が臨床で用いている評価⇒治療までの考えのみの掲載にさせて頂いています。インピンジメント症候群や肩関節周囲炎などの病態や、上腕骨頭の上方・前方滑りなどの運動学的異常、肩峰下滑液包の細かな位置などの解剖学は、各専門書をご参照く
2020年12月21日 08:36
結帯の制限因子で、肩甲骨を上げられる方がたまにいらっしゃいますが、肩甲骨の可動性やアライメントは、結帯の制限因子にはなりません。(極度に肩甲骨が内旋・前方突出している場合は制限になるが、、、)結帯は、肩甲上腕関節の内旋可動域がすべてです。また肩甲上腕関節の内旋可動域は学校で習ったROM検査では評価できません。上肢を下垂したまま、Passiveで内旋させ、肘頭が真横からやや前方を
2020年12月21日 08:11
棘下筋はインナー(回旋筋腱板)の中でも特に硬化しやすい筋です。それは棘下筋自体の疼痛や《上腕骨頭の前方滑り》を引き起こします。上腕骨頭の後方に位置する軟部組織が硬化すると、上腕骨頭が前方に押し出されます。結果、烏口下でインピンジが生じ、烏口突起炎や肩甲下筋腱炎、上腕二頭筋腱炎など様々な前方痛を引き起こすため、棘下筋の硬化は必ず対処しなければいけません。また水平内転・内旋で生じる
2020年12月21日 07:48
臨床では比率的に多い機能障害です。三頭筋長頭腱のすぐ近くに、腋窩神経が走行しており、これが絞扼されることにより、様々な症状がでます。①三角筋の圧痛を伴わない疼痛の訴えや痺れ②三角筋の過緊張(リラクセーションかけてもすぐ再発します)③肩甲上腕リズムの破綻(三角筋の過緊張のため)④肩峰下インピンジメント(三角筋の過緊張のため)クリニックに勤めだした当初は、上記の症状にとても
2020年12月21日 07:06
肩峰下滑液包(SAB)とは、肩峰の下にあり、上腕骨頭と肩峰の間のクッション材として機能しています。しかし、《上腕骨頭の上方滑り》という異常な運動にて、ストレスにさらされ炎症が生じることが多くあります。ちなみに私も、肩峰下滑液包炎につい最近なりました( ´∀` )私の場合、ゴルフの打ちっ放しに行った際、おそらく肩甲骨の可動性が悪く、上腕骨頭が上方にインピンジし、SABを痛めつけた
2020年12月20日 21:14
前回からの続きです。関節包性拘縮は器質的な障害のため、徒手療法では改善が不可能です。1年以上の経過で徐々に改善してきますので、時間経過で様子をみるしかありません。(もしくは肩関節授動術をすすめるか)その間、患者さんは、肩甲上腕関節のROM制限がある状態で日常生活を過ごさなくてはなりません。そのような状態では、日常的に、無理に肩甲骨で挙上動作を代償することにより、慢性的な僧帽筋上
2020年12月20日 12:05
今回も、前回に引き続き、上記のロードマップに沿ってお話します。アウター(肩甲骨周囲筋)の問題を取り除いたら、肩甲上腕関節のROM評価をします。上記の肩甲上腕関節のROM評価は必ず行います。そして、いわゆる五十肩の症状(疼痛および可動域制限)で整形クリニックに来られている患者さんの9割以上が上記のROM検査で機能異常がみつかります。※整形クリニックに来られる、いわゆる五十肩の症状
2020年12月20日 10:47
本日より、治す理学療法シリーズ《肩関節編》に入ります。私は、治す理学療法シリーズではできる限り『治療』に焦点を合わせて、お送りしたいと思っています。ですので、肩関節の解剖学や運動学、病態などの詳細は、専門書を参照ください。肩関節編では、上記図のロードマップに沿ってお話します。私は普段の整形クリニックの臨床では、20分で評価・治療を行わないといけないので、意味があまり無い作業はできる