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肩関節 第6回 《棘下筋の硬化,烏口下インピンジメント症候群》

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棘下筋はインナー(回旋筋腱板)の中でも特に硬化しやすい筋です。

それは棘下筋自体の疼痛《上腕骨頭の前方滑り》を引き起こします。


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上腕骨頭の後方に位置する軟部組織が硬化すると、上腕骨頭が前方に押し出されます。

結果、烏口下でインピンジが生じ、烏口突起炎や肩甲下筋腱炎、上腕二頭筋腱炎など様々な前方痛を引き起こすため、棘下筋の硬化は必ず対処しなければいけません。

また水平内転・内旋で生じる前方痛の部位(前方組織の炎症)に関しては、クーリング指導を徹底します。


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棘下筋周囲で滑走障害が特に生じやすい箇所は上記です。

ちなみに棘下筋と小円筋は同じ棘下筋筋膜につつまれているため、棘下筋-小円筋間の滑走障害はあまりみられません。


上記の中でも、特に滑走障害が生じやすいのは

棘下筋と棘下筋下の脂肪体間です。


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写真のグレーの枠の箇所にエコーを当てます


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棘下筋斜走線維の下に脂肪組織がみえます。これが非常に硬化しやすいので、この箇所は念入りにリリースをかける必要があります。


引用

Chafik, D., Galatz, L.M., Keener, J.D., Kim, H.M., Yamaguchi, K., 2012:Teres minor muscle and related anatomy. J . Shoulder Elbow Surg. 22(1),108-114.


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