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自分の【体内リズム】を知って生産性をアップする 〜自分のトリセツ〜

突然ですが、みなさんは自分の集中力が何分ほど持つか知っていますか?

私は一度集中すると一気に仕事が捗りますが、突然パタっと集中力が切れて頭がぼーっとしてしまうことが多々あります。

何時間も集中し続けられれば、一気に仕事が片付くのにな・・・
周りの人たちは集中力が続いててすごいなぁ・・・
私の集中力短過ぎない??と何度思ったことか。


でも、実はこれ生物学の観点から見ると、きちんとした理由があったのです。

このメカニズムを知ったことで、いつ休息をとれば集中力が高まり、生産性を高められるかが分かってきました。
まさに自分のトリセツを作るような感覚です。

ぜひみなさんもご自分のリズムを見つけてみてください。

体内時計を知る

多くの人が聞いたことのある「体内時計」という言葉。
地球上の生物が生まれながらにして持っているリズムのことを言います。

まずは、体内時計といえば!のサーカディアンリズムを理解すること。
そして、今回の目的である、集中力を維持して生産性アップのキーとなる、ウルトラディアンリズムを掘り下げます。

■サーカディアンリズム(約24時間周期の概日(がいじつ)リズム)

朝自然と目が覚めたり、夜眠くなったり、決まった時間にお腹が空いたり。
このように1日のうちに自然と感じる現象はサーカディアンリズムが働いている証拠です。

このサーカディアンリズムに大きな影響を受けているのが、「体温」「血圧」「睡眠」「ホルモン」です。

▼このリズムが乱れるとどうなるのか?
睡眠のリズムが乱れるのはもちろん、精神疾患、肥満、高血圧、糖尿病などの生活習慣病も引き起こすと言われています。

▼どのようにコントロールすれば良いのか?
ズバリ、朝起きて太陽の光を浴びること
これだけで、サーカディアンリズムがリセットされると言われています。
また、毎朝同じ時間に起床し、朝食を食べ、仕事をしたり、家事をしたり、規則正しい行動(ルーティンワーク)もリズムを整えるために重要な働きをすると言われています。

以上、非常にさらっと紹介しましたが、サーカディアンリズムはこのように約24時間の私たちのリズムのことを指します。

次に、本題の生産性アップにつながる体内リズムをご紹介します。

■ウルトラディアンリズム(1日に何度も起こる短い周期)

サーカディアンリズムよりも短い周期の体内時計で、1日に何度も繰り返されます。
リズムはこのようなイメージです。

私たちの1日にはこの集中力が高い時間と休息を必要とする時間が繰り返されています。

▼90分間の高い生産性

これは人によって長さが異なりますが、研究によってだいたい80〜120分の間ということがわかってきています。

この間は集中力が高いので、普段仕事や何かしらの作業をしている際一気に捗るのはこのタイミングなのかもしれません。

▼20分間のウルトラディアンリカバリータイム

集中力がだんだん切れてきたなぁ、と感じるのは身体にストレスを感じ始めているからで、この後約20分間の休息の時間をとることでウルトラディアンリズムがリセットされる、というイメージです。

90分、20分が短過ぎるか長過ぎるかは、本当に人それぞれなので、自分にあったリズムを見つけるのがキーとなります。

▼リズムを無視するとどうなるのか

無視して休息を取らずに仕事や作業を続けていると、このようなネガティブインパクトが起こると言われています。
・エネルギー/集中力低下
・イライラや不安
・欲求(甘いものやコーヒー、タバコなど)
・免疫力低下
など

▼いつ休息が必要とわかるのか

体が出すサインには色々と個人差はありますが、わかりやすいものをいくつかご紹介します。

・疲れ
これは明らかですが、まずわかりやすいのは疲れを感じることです。
・目が重たくなる
眠いというよりも、瞼が重くなるというイメージでしょうか。
・頭にもやがかかったような感じ
疲れと同時に感じやすいかもしれませんが、頭が重くなったり、脳みそが溶けた、というような表現になることも。
・お腹が空く/喉が乾く
「甘いものが食べたい欲求」など、多くの場合は身体が休息を欲しているサインとも言われています。

▼知らなかった!

ウルトラディアンリズムについて研究で明らかになったのは、本当に最近なので知らないのは当たり前。

ちなみに、下の図は多くの人が思っている1日の流れ。

先ほどの90分集中して、20分休憩する図の方が生産性が高い理由はもう感覚としてわかりますよね。

休息中の脳では何が起きているのか


寝ている間はもちろんのこと、お風呂にゆっくりと浸かっている時や、外を散歩している時など、脳は仕事をしている時とは違う働きをしているようです。

■必要な情報とそうでないものを整理している

よく、お風呂に入っているときに最高のアイデアがパッと生まれたりしませんか?これは、脳の中に入っている膨大な情報を整理していることが理由だそうです。

○○の情報と△△の情報が繋がる=最高のアイデア

たくさんの情報に溢れている現代社会で生活している私たちの頭の中には、自分では忘れてしまっているような情報がたくさん入っているはずです。
休息をしっかりととることで、脳が自然とこれらの情報を整理してくれ、むしろ休んだ方が良いアイデアが生まれることも。
これは休まないチョイスはなさそうです。

20分間の休息時間をどう過ごすか


もうこれは、皆さん好きにすれば良いと思うのですが、少しアイデアを出しておきますね。参考になれば嬉しいです。

■外に行くことは素晴らしい効果がある

家やオフィスなど室内で仕事をしている場合、サクッと家の外を1周散歩する、ただ家の前で座るだけでも十分効果があります。

■自然の中にいること

これは、ストレスが大きくさがり、ポジティブなケミカルが体に入ると言われています。

■もっと小さな変化でもOK

仕事中ずっと座っているなら立ってみたり、違うデスク、椅子、違う部屋に行ってみたり。そんな変化でもきっと変わります。

とりあえず90分集中して20分休んでみて、生産性がどう変わるか観察してみる

はい、もうこの通りです。
90分が長過ぎるか短過ぎるかの議論は今はせず、とにかくこんな体のリズムがあるんだ、ということでまず試してみるのが良いと思います。
20分の休憩は長過ぎると感じたら5分にしてみたり、自分に合うリズムが見つかるまで微調整をして、ぜひ自分のトリセツを作ってみてくださいね。



参照:
Use the Science of Ultradian Rhythms To Boost Productivity, Energy, and Willpower
“短い周期の体内時計”を生む新たな脳領域を特定 — ウルトラディアンリズムの発生源を解明 —


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