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「時間に追われて忙しい」から脱却するためのマインドセット【時間管理ハック①】

普段から「忙しい」や「時間がない」が口癖だったり、常に何か時間に追われている感覚があったり、ビジネスマンにとって時間に関する悩みは尽きません。

時間は人間に唯一平等に与えられた「限りある資産」です。

つまり、その資産をどのように使うかによって、「時間に追われる」か、「時間を追う」かが決まってきてしまうのです。

人生を楽しく生きるのであれば、やはり時間に追われるよりは、時間を自分でコントロールできる、時間を追う人生の方が幸せだと僕は思っています。

しかし、「時間に追われてしまう」という悩みを抱えるビジネスマンは多く、僕の元にはよくそういった悩みを持ったビジネスマンから相談依頼が来ます。

きっとこの投稿を見ている方の中にも「時間に追われている」という悩みを抱えている方がいらっしゃるかもしれません。

そこで今回は、僕が普段ビジネスマン向けに行っている、時間に追われる人生から脱却するための時間管理に関するアドバイスを次の8記事に分けて、まとめてみました。



おそらく、ここまで詳しく時間管理について、本質的かつ具体的に解説している記事はないと思います。

100%、この通りしなければならないという訳ではなく、普段から「時間に追われているな」と感じている方にとって、こういう考え方もあるんだな、こういう事を自分も取り入れられそうだな、など、少しでも「時間に追われる」状況からの脱却に有益な情報が届けられればと思っております。


自己紹介

事業投資家の林周平(@HayaShu88)と申します。10社のグループ企業の経営と林経営塾を主催しています。

僕のプロフィールは以下をご覧ください。

時間の大前提をまず抑えよう!

少し概念的な話になってしまいますが、「時間って一体何なのか?」「時間の価値とは一体何なのか?」についてまず抑えておくことが何より大切です。

そのため、「時間管理ハック」をお伝えする前に、まずは、時間の大前提について解説していきたいと思います。

時間=命だと捉えよう

時間とは、一言でいえば、命です。

その命を削って仕事をしている訳なので、例えば、「1時間いいですか」と言われて対応するという事は、命を一時間削っているような、いわゆるろうそくのロウが溶けていっているようなイメージをまず持った方がいいと思っています。

若い方はあまり考えないかもしれないですが、やはり、時間は人生の経過と共に徐々に減っていっている訳です。

例えば、結婚したり、子供ができたり、親の介護の必要が出てきたり、保険も入らないといけないけどどうかなとか、貯金ゼロじゃさすがにマズイかとか、マイホーム買おうかなとか、人生の中で色々な話が出てくるので、時間は基本なくなっていきます。

若くて独身の間が一番時間があって、その後は、体力や集中力がもたなくなったり、年を取るごとに使える時間というのは減ってきます。なので、時間というのは、今自分が使えてる時間がMAXだと思ってもらっても、間違いではないと思います。

50歳ぐらいで子どもが大きくなって時間できた、などはあるかもしれないすが、基本的にガーッと働く時間とか、集中してる活動できる時間は、やはり年と共に減ってくるので、人間っていうのは、そういう意味で言っても、「貴重な時間をすり減らしながら、何かにその時間を費やしてる」という風に思ってもらったらいいかなと思っています。

ビジネスにおける「時給」というのは、1時間の命を売る報酬体系という言い方もできますし、一方で、時間だけ沢山持ってても持て余してしまうので、「その時間をどのように活用して、楽しい人生にしようか」というのが僕は人生を楽しく生きるコツだと思うんですね。

お金もそうですが、お金だけ持ってても何の意味もないわけですよ。

お金を使ったり運用したりする中で、ものが買えたり、サービスが受けれたり、人を応援できたり、運用して初めてお金は意味があります。時間も一緒で、ただ貯金しましょうという話をしている訳ではなく、その時間をどのように費やすか、どのように運用するか、が大事だということが、まず伝えたい内容です。

例えば、週次の1時間のミーティングというのは、「毎週その1時間の命を費やすミーティング」だとも言えますし、30人に対する3時間の研修というのは、合計で90時間分の命を費やして行っている事であり、研修講師からすれば、それを奪ってやってるってこととも言えます。なので、そういう意識を持つようにされると、少し時間に対するピリッとした感覚を持てるんじゃないかな、と思います。

時間は唯一平等に与えられているリソース(資産)

時間というのは唯一平等に与えられているリソースです。

不老不死は、基本的にないわけですから、人間は「生まれたら死ぬこと」だけが最初から確定していると言えます。

そうすると、「無限」という概念は論理的に、成立しようがないんです。

「無限」という概念は、実は人間が論理的な概念として作ってるだけであって、実際の世界には存在しません。地球だっていつか消滅しますからね。「生まれたら、死ぬ」ということはもう確定してるんですよ。

なので、何事にも無限はないってことです。

そうすると、人生とは、「限られた時間をいかに使うか」と定義することができます。資産運用っぽく言うと、いかに運用するかみたいな考え方でもいいと思います。

だからこそ、時間管理のセンスっていうのは、神様から「君は今から100年ぐらい生きるでしょう。その100年の運用のセンスを僕見てるからね」って言われてるような感覚で、時間と付き合ったらいいんじゃないかな、と僕は思っています。

時間の価値は一定ではなく、変化するもの!

次に、時間の価値とは一体何なのか、という話です。

基本的に時間の価値と言うのは一定ではない、変化するという点が重要なポイントだと思います。

例えば、タイムプランニングをする時、普通は「1時間の枠があるから1時間ずつ枠を埋めて」という風にどの1時間も平等だと言う風な感覚でプランすると思います。

ですが、忙しい日などは「1分でも買いたい」と思うことがあると思います。

「この3分買うためにタクシー乗る」という時もあるでしょうし、逆に暇な時って、「まぁ歩くか」となったり、同じ人間でも「時間の価値というのは割と一定ではなく、変化するものだ」というのが、割と時間が面白いところかなと思います。

また、例えば同じ作業でも特急料金だったら割高になることが多いと思います。

名刺などを印刷する時、「納期1週間ならこの値段ですけど、3日や、即日だったら高くなります」みたいな事はよくあると思います。

ですが、これって不思議な話だと思いませんか?

やることは基本的に一緒なんです。やること一緒なんですが、急ぐと価格が上がる。ある意味悪い言い方をすれば、「困ってるんやったら、早くやってやるからその分高く払えよ」って、足元を見られる訳ですよね。

実は、「時間に追われている人」というのは、こういう割高のものを何かしら食わされてるケースってのは多々あるかなと思います。

また、「将来よりも今の時間の方が価値が高い」と感じている人は多くいると思います。実際に会計の世界でも、将来のキャッシュフローっていうのは割引いて考えるんですね。

ディスカウントキャッシュフローと言うんですが、「将来の100万円ってのは、今の100万よりも価値が低いから割引いて、考えましょう」みたいな考え方があったりもします。

何が言いたいかというと、このディスカウントキャッシュフローと同じように、「未来の時間より、今の時間の価値の方が基本的に高い」という風に、思っている方が圧倒的に多いということを言いたい訳です。

このように「時間の価値は一定ではない」という考え方とどう向き合ったら良いかを考えた時に、「時間の価値って要は自分が決めている」とも取れませんか?

つまり、時間の管理というのが、QOL(クオリティオブライフ / 人生の質みたいな表現をする言葉)に大きく影響するという事です。

「あー、今日1日、いい時間だったな」という1日はすごく価値が高いと思いますが、「なんか今日は何の思い出もないし、ちょっと何食べたかすらも覚えてない」みたいな1日って、価値が高いのか、って言われると僕はそうは思えません。

まとめると、価値が高い時間とは、つまり「自分が管理できている時間」と考えることができます。

価値が高い時間、価値が低い時間とは?

「この仕事をするぞ!」とか「この時間しっかり過ごそう」だけではなく、「ダラダラと過ごそう」と決めているというのも、自分で管理出来ている時間という意味で、価値が高い時間と言えます。

一方で、「なんだかよく分からずに働いている」だったり、「休んでるかどうかよく分からない」みたいな時間は、価値が低いと僕は思っています。つまりは、目的が散漫している状態ですね。「『バタバタしていて、あれもやらなきゃこれもやらなきゃ』と言っている間にどれも手付かず終わっちゃった」とか、「なんとなく時間が過ぎてしまって、『あれ、なんか今日ずっとパソコンしてたけど、仕事何も進んでない」みたいな事って、結構あるあるだと思いますが、こういう時間というのは、目的が散漫しているという意味で、価値が低い時間じゃないかなと思います。

つまり、ここで何が言いたいかっていうと、時間を何に費やすか、という目的意識を設けてる時間というのが大事であって、目的意識を設けている時間というのは、結果的に何かが全然進まなかったとしても、それは価値のある時間ではないか、という事です。

人生は1回きりかもしれませんが、その中で何回でもチャンスがありますから、結果が出なければ改善していけばいいし、別に目的意識を持った上で頑張った失敗って、上司とかからは怒られるかもしれないですが、「自分の中では結構やった」って、振り返ったときに思うと思います。「あの時、結構頑張ったけど全然駄目だったな」みたいな。

つまりは、この時間は何に費やすか決める、サボるならサボる、やるならやる、やらないならやらない、という決断をするという事が、僕は時間の価値を高める方法じゃないかなと思います。

その積み重ねが命であると考えたときに、どういう風にあなたはその時間をデザインして向き合っていきますか、という事を考えることが、大切だと僕は思っています。

個人的に推奨したい時間管理のマインドセット〜「忙しい」はカッコ悪い〜

個人的にちょっと推奨したいマインドセットがあります。それは、「忙しいのはかっこ悪い」というものです。

ちょっと強い言い方かもしれませんが、この言葉を聞いてちょっとムカっときた方こそ、「時間に追われる忙しい人生」から脱却したいと本気で思うのであれば、ぜひ意識的に持っていて欲しいなと思うマインドセットの1つです。

例えば、忙しいという漢字は、心が亡くなると書きます。忙しいというのは心がない状態で、何も考えてない、何も感じてない、時間に追われて、ただ時間と言う名のろうそくのロウを消費してる、命を消費してる時間ということですよね。

それが、あまりかっこいいとは、僕は思えません。

なんでかと言うと、忙しい人は、周りの人に気を遣わせてしまうからです。

ここで言う「気を遣う」というのは、「良かれと思ってあなたの人生に気を遣ってますよ」だったり、「あなたの幸福に対して気を遣っていますよ」というプラスの気遣いではなく、少し迷惑という角度でただただ、気を遣うというものです。

忙しいは、そもそも自己責任でもあるのです。「忙しい、忙しい」と言って、被害者のように振る舞いたくなりますが、その忙しさを作ってるのは自分なんです。その忙しさで周りを悪い意味で気を遣わせてしまうのは、ギャンブルをしながら「お金がない」と言っているのと、大して変わりません。

なので、かっこ悪いなと思います。

また、これは極めつけではありますが、忙しい人は面白みがないと思われてしまうという点でも、デメリットが多いのです。

例えば、ちょっと何か誘って、「ちょっとすみません忙しくて…」といつも断られると、誘う時に「あの人忙しいからなぁ〜」と、だんだん誘う方が気を遣い出して、そのうち誘われなくなってしまいます。なので、新しいビジネスの話だったり、楽しい企画の話だったり、本当の意味で人生を豊かにしてくれるかもしれない、人生を逆転させてくれるかもしれないチャンスのような面白い話が、忙しい人には入って来づらくなるんです。

結果的に現状が変わらず、忙しいまま時間に追われてしまうという悪循環を断ち切れません。

なので、別に今忙しいからかっこ悪いと言いたい訳ではなく、これから「時間に追われている忙しい人生」から脱却をしたいと本気で思うのであれば、「忙しいのはかっこ悪いという風に、思うようにしていきませんか?」というのが僕からの1つの提案です。

暇なのがいいとまでは言いませんが、「余剰がある、ゆとりがある人の方がかっこいいよね」という風に思うようにしませんか、と強く提案したいなと思います。

まずは時間に対する根本的な捉え方を変えることが重要!

本記事では、時間に対する根本的な捉え方について解説してきました。

少し哲学的、概念的なお話になってしまったかもしれませんが、「時間に追われている状況」に陥っている人の多くは、すぐに始めやすい、いわゆる時間管理TIPSのようなテクニックで改善し始めますが、テクニックを導入して改善するほど単純なものではありません。

そもそも、みなさんの時間に対する考え方や捉え方自体をまずは、意識的に変えなければ、いくらテクニックを使って一時的に改善したとしても、またすぐに同じ状況に戻ってしまいます。

僕の時間に対する考え方が全てだとは思いませんが、これらは、僕が色々なビジネス経験の末に見出した時間管理の本質であると考えています。実際に、この考え方を取り入れ、徐々に「時間に追われる状況」からの脱却ができてきている人もいるので、もしみなさんが本気で「時間に追われる状況」からの脱却を求めているのであれば、ぜひ、意識的にこの考え方を取り入れてみてください。

次の記事では、いよいよ時間管理のコツについて具体的な事例も交えて解説していきます。


※次の記事はこちら


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