「ありのままでいい」は「何もしなくてもいい」って意味じゃない
「ありのままでいい」
「そのままのあなたがすばらしい」
この言葉は魅力的だ。
けれど言葉の表面だけを受け取ると腑に落ちない。
「今のままじゃ苦しいから変わりたいのに」
「こんな自分が許せないのに、ありのままでいいだなんて」
そんな風に思っていた。
それどころか「ありのままでいいなら何の努力もしなくていい」と勘違いして逃げの言い訳に使っていた。
むしろ「ありのままでいられない自分はダメなやつだ」とまで考えていた。
けれど最近、見方が変わった。
「ありのままでいい」は「何もしなくていい」という意味じゃない。
「頑張りたい、変わりたいと思う自分も、休みたいと思う自分も、そのどちらも自分」だと認めることなのだと。
だから「ありのままでいい」という事なんだなって。
そう思うと楽になれた。
「わたしはわたしのままでいい」と、素直に思えるようになった。
落ち込んだ自分を責めていたけど、落ち込んでもいいんだ。
他人を許せない自分を許せなかったけど、許せなくてもいいんだ。
責めてもいいし、責めなくてもいい。
許せないなら、許せなくてもいい。
けれど、責めたくなるのはなんでだろう?
許せないのはなんでだろう?
許したい?許したくない?
許したいけど許せないなら、どうしたらいいと思う?
色々と、自分の中で気持ちが動き出した。
きっと成長ってこういうことなんだ。
ありのままを受け入れてはじめて、心が動き出す。
そうしたら、今まで自分の中にあった渇望が少し弱くなった。
誰かのためにならなくちゃ、っていう強迫観念が
嫌われるのが怖いっていう怯えが
すっ……となくなって。
心の中にあたたかな場所と、大切な場所ができた気がした。
他人との間に、いい意味での線を引けた。
*
全ては許すこと、受け容れることから始まる。
きっと、これが自由に生きていくのに必要なこと。
もしかして、子育てって、こういう感じなのかな。
わたしには子供はいないけど。
わたしは今、自分を育てています。
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