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松本は、「また会いに行きたくなる街」だった。

訪れるのがワクワクするまち
移り住むのが楽しみになるまち
住んでいる自分が好きになるまち
離れるときに寂しくなるまち
離れた後も懐かしく思うまち
またいつか住みたいと思いだすまち

スマホのメモにこんなものがあったのをさっき見つけた。たしか、「いいまち」って何だろうと思った時に自分なりに考えたものだったような気がする。

こんなものを書いていたことなんてすっかり忘れていたけど、松本という街はこういうまちなのかもしれない、と思いながら書いていこう。


(▼細かく区切ったので目次をどうぞ。)

目次
勢いだけで松本で現地集合した
松本は、ひとがいい
宿泊したゲストハウスでも。
松本の1階づくり
自然とそこにあるサッカークラブ、松本山雅
また会いに来たくなる街
ここも昔はね・・・


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勢いだけで松本で現地集合した

11月19日-20日の1泊2日で松本へ行った。

なんで松本に行ったかというと、つくばで出会ったローカルデザインを専攻する芸術系の大学生とお話したときに、

「今度、松本に行ってそこでコーヒー屋さんとかカフェとかお店をされている方にインタビューして地域の魅力とか、そこに住んで働くということについて話してもらうんです。それをまとめて卒業制作にしようかと。。。」

「え、まって何それ。めっちゃ面白そう。え、ついていってもいい!??」

これにその大学生が快諾してくれたのが始まり。下手すると3か月も前の話で記憶が曖昧だが、快諾してくれていたはずだ。きっと。

「まち」とか「地域」とか「そこに住む人」とかのキーワードにアンテナが立った。そんなインタビューを横で聞けたら勉強になると思った。

それに松本である。サッカー人的には「アルウィンのゴール裏はすごい」と多くの人に言わしめる松本山雅サポーターが住むその街に、とても興味が沸いた。そして、勢いで同行を申し出たのだ。

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※傍目にみたら新手のナンパにしか見えないと思う。

しかし思ってもみなかったことに、その週に地元の奈良に滞在していたため、現地集合・現地解散になったのはご愛嬌である。


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松本は、ひとがいい

今回は各日1件ずつインタビューがあり、それ以外の時間は散策にあてるスケジュール。宿泊は松本市内のゲストハウス。(これがまた最高だった。)

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19日の取材は「High-Five COFFEE STAND」の髙木さん。20日は2階に本屋があるブックカフェ「栞日」の菊池さんに取材を行った。

その土地でお店を持っている且つ大学生の取材を受けているということなので当然と言えば当然だが、2人ともすごくオープンで話しやすい方だった。

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そんな店主の雰囲気は「街の空気」によるものなのか、反対にそういった人たちの営みが空気を作っているのか、そのあたりも興味があるのだけど、

お店に来る方が店主やスタッフと、時には他のお客さんとオープンに小気味よく会話をする様子がとてもいいなと思った。

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「写真撮ってくれません?」とアシスタントを承り、そのままインタビューを隣で聞いていても面白かったのだけど、その内容は同行を許してくれた彼女の卒業制作で世に出るのが筋だと思うのでちょっと自粛。

ただ興味深かったのは、どちらもお店をするうえで当然のように松本という街のことは意識されているのわけだが、

一方は松本出身で外に出てから地元に帰ってきたUターン組。そしてもう一方は、他の地方から関東に出て、それからまた違う街でも働き住んでというのを経てお店を開くにあたって松本を選んでいる。

街に対する感じ方はそれだけでも変わるよう。「この街が好き。」「この街はここがいい。」としっかり話す方は、外から来たか、一度外に出ている人の方が多いのではないかとも思う。興味深いなあ。


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宿泊したゲストハウスでも。

松本がオープンな雰囲気だとして、それは訪れる人にも影響するのかも知れない。

1泊した「tabi-shiro」のオーナーさんやスタッフの方、そして他の宿泊者とも(「どこからいらしたんですか?」という魔法の言葉から)自然な交流が起きる。

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仲良くなったので、

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一緒に朝ご飯を食べに行ったり。
(そしてその行き先がその日の取材先の「栞日」だった)

旅は人を外交的にするものかもしれないけど、その変化は行く先の土地柄にも影響されているんじゃないかと勝手に思ってる。だって南の国に行ったらなんとなく陽気になるじゃん。行ったことないけど。


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松本の1階づくり

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取材を終えた後にまちを散策したわけだが、コーヒー屋さんやカフェが多い。
(書きながらなんでだろうと今ふと気になったので検索したらそれっぽい回答がYahoo!千知恵袋にあったので気になる人は検索してください。(笑))


コーヒースタンドやカフェって「たまり場」だと思っている。

そういう、ご飯をがっつり食べるってわけでもないし大きな買い物をするってわけでもない、ちょっと立ち寄れて座れておしゃべりできるそんな場所がたくさんあるということだと考えると、「そういう街好きだわ」と思う。

いろんな方の影響を受けて、大通りの1階に構える店の外観ってまちの雰囲気を左右するなあと思い始めているのだけど、

取材した2軒含め、駅前の大通りには一面ガラス張りで店内の様子が丸見えな店が多かったように思う。

これ、「ちょっと立ち寄れ」やすいかどうかにとても関わってて、こういうところもオープンな雰囲気を感じさせる。

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そういえば歩いている最中に、スタバもドトールもコメダも見なかった。チェーンではなくそこに住む人自身の営みが街をつくっているのかもしれない。
(と思ってたら駅にスタバと大通りにタリーズがあったみたい。でもほんとに見かけなかったんだよ!個人経営の店が素敵だし目立つんだよ!(笑))


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▲松本城、渋くてかっこよい。


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自然とそこにあるサッカークラブ、松本山雅

僕はサッカーが好きだし、サッカーやクラブと地域の関係とかにも興味があって同行を申し出たので、取材した先のお店の方やお客さん、出会った方々に「松本山雅って街の中だとどんな感じなんですかね?」というざっくりした質問をぶつけたりした。

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▲カフェの多い街とあって流石である。

大体補足することになるのだけど、「街やそこに住む人にどんなふうに受け入れられていたり溶け込んでいたりしているのか」を聞いた。

友達が好きで~とか昔サッカーやってたから好きでスタジアムにもよく~とか当然いろんな方がいるのだけど、一番印象的でかつ多かったのは、

「僕はあんまり詳しくないしスタジアムにも行ったことないんだけど、松本の人に愛されてる感じはするよね~」

といった感じの人。別にサポーターじゃないけど、生で試合を観たことはないけど、「愛されているよね」と言ってしまう雰囲気があるのかもしれない。

街に出ているノボリやポスターは、強烈に存在を主張してはいなかった。

むしろ、そんな風に自然に「この街にあるみんなに愛されるクラブ」として街に溶け込んでいるのだとしたら、それはすごく素敵なことだと思う。

毎試合毎試合ゴール裏で声を出し続けている人が息を切らせながら、

「このクラブはッ、地域からッ、愛されていますッッ!!(ハァハァッ)」
「僕らの誇りですッッ!!(ハァハァッ)」

というのも熱くていいけど、

カフェでコーヒー飲んでる人達が

「なんか優勝したらしいねー。」
「ねー。すごいねー。観に行ったことないけど。」
「私も(笑)。でも、おめでたいことだよねー。みんな喜んでるし。」

くらいの熱量で話題にしているのも素敵だなと思うわけです。

元から良いクラブなんだろうなとは思っていたけど、松本山雅への興味がより一層沸きました。

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▲優勝&昇格おめでとうございます!


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また会いに来たくなる街

街の印象はそこで出会う人や住んでいる人に大きく左右されるのかもしれない。

それで言うと今回の訪問では本当に出会った方々に恵まれて、松本を「いいところだな。」と思ったのである。

訪れるのがワクワクするまち
移り住むのが楽しみになるまち
住んでいる自分が好きになるまち
離れるときに寂しくなるまち
離れた後も懐かしく思うまち
またいつか住みたいと思いだすまち

これをもう一度眺めていて、松本は今の僕にとっては「訪れるのがワクワクする街」であり、そこには「また」があり、今回お会いできた人達に「また会いたいと思う」のである。


「また会いに行きたくなるまち」っていいな。なんとなくと思った。

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▲実はつくばにちょっとした縁のある髙木さん。軽やかな会話と美味しいコーヒー、ありがとうございました!(今度とんQ行きましょうね(笑))

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▲実は大学の先輩だった「栞日」の菊池さんは、出会ったばかりの学生の進路相談にもそれはもう親身に応じてくれた。(ありがとうございました。やれることから動き続けます。)


そういう人達がいるということが地域の魅力に繋がっていて、でもどこにでも本当はいるはずで、どうやってその魅力が伝わっていくかが大事なんじゃないかとも思いました。

「また行きたいね」っていわれる土地とか場所とか、素敵じゃん。


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ここも昔はね・・・

夕方のバスで同行させてもらった彼女が関東に戻るので、そこから松本最後の4時間くらいはひとりになった。
しばらく栞日で写真整理などをするも閉店は20時、僕の乗るバスは2時間半後。

「どうしようかね。」とこれまた親身に相談に乗ってくれた結果、歩いて10分ほどの「エオンタ」という老舗のジャズバーを紹介してくれた。


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大きい荷物をもって入ったものの、マスターの小林さんが快くっ迎えてくれた。松本出身ではないが、もうここに店を構えて40年ほどになるらしい。

ここでも少し松本の街の話を聞いた。

オープンな雰囲気を感じたと話すと

「そうだねえ。でもね、松本も昔はとっても閉鎖的だったんだよ。」

と。城下町だということもあり、よそ者に風当たりが強いこともあったとか。

「でもここ最近になって若い人中心によそから移ってきて、そういう頑張りが認められてきた感じがあるから、そんな雰囲気もあるんだろうねえ。」

いいことだねえ。とマスターは付け加える。


僕の地元も「閉鎖的」と言われることが多い。「新しいことがなかなか受け入れられない」と。

でもたった2日弱ではあるけど、今回見た松本がそんな変化を見せているなら、希望はあるじゃないかとも思えてくる。

ちなみに松本山雅のことを聞くと、「僕は詳しくないけど、お客さんでそういう話をする人もいるから、好かれてるんだろうなあと思うよ。」


ここにも、また会いに行きたいと思った。


2017年11月24日



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おまけ

訪れたカフェやゲストハウス紹介します!

High Five COFFEE STAND

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栞日

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(写真:窪田千莉・板谷隼)

Thanks for everyone!!


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