見出し画像

試みた実験と語られない話

noteの仕組みを知るにあたり、一作目の短編小説『丘の上に吹く風』でハッシュタグを付けまくるという実験をした。結果から言うと、大したことは何も起こらなかった。noteさんは一つの記事に2~4個付けることを推奨しているが、作品中の登場人物、キーワード、テーマ、関連用語に至るまで、とにかく色々くっつけてみた。結局のところ、盛り上がっているハッシュタグでなければ効果はない、という当たり前過ぎる結論に至った。実際、noteさんが募集中のテーマのハッシュタグをつけると、若干ビューが伸びたりしていたわけだから、まあそういうことなのだろう。
 
ならばと、日経新聞コラボの『#大切にしている教え』に酔拳の師匠の中医学的教訓を書いた自己紹介記事や、勝負腹巻コンテストの記事なんかでエントリーするという暴挙に出てみたりした。いや、暴挙のつもりはなかった。軽い出来心だと思う。
師匠の記事に至っては、肝心の師匠の部分は有料になっているわけだから、日経新聞さんも呆れていることだろうが、そういったわけで恐らく読まれてもいないから苦情も来ないだろうと思う。よって、選出されることもないが、少なくともテーマには沿っているのだし、あーだこーだ言われたところで・・・・・・なんてことを書きながらも、楽しくやっている。
 
実は、ハッシュタグどうこうより知りたいことがあった。望んだカテゴリに自分の投稿が表示される方法だ。これがいまいちわからない。一体どうやって望めばいいのだろうか。
いまだジャンルもわからぬまま小説を書いている分際で、こんなことを言うのもなんではあるが、小説カテゴリ内でさえも自分の投稿を見つけるのが容易じゃない。
 
「あれ、私の投稿どこいった?」 
 
なんて言いながら、そういえばあんなものこんなものも探していたことを思い出し、最近とにかく探し物が多いことに気づいたりもした。今回もまた探し物が始まったわけだが結局見つからなかった。おそらく奥の院の硯箱すずりばこにでも入れられているのだろう、そこまでありがたいものでもないのに。
分かったことといえば、どうやら投稿から反映されるまでタイムラグがあることぐらいだ。だから投稿後すぐに探し回っても見つからないのだろう。
 
そもそも、読みたい層にリーチできているのか? できてないんだろうな。発表場所間違えたか? いや、大衆受けを狙った小説じゃないんだからそれは責任転嫁というものだ。
 
「鳩子よ、お主一体何を狙ってあれを書いたのだ?」
「何も狙ってやしやせん。こちとら鳥ですからね、狙われて撃ち落されるのはこっちのほうってもんで」
 
なんていう、どうでもいい自問自答をしながらも楽しくやっている。
なんであれ、悔いはない。あれはあれでやりきった。あれはあんなんだけどまだ苦情は来てないし、だったらこれもこれでやりきるだけだ。といった辺りに着地している。
 
もう一つ試してみていることとして、記事に過去記事をリンクすることがある。とにかくこじつけか、さもなきゃ当てつけかというほど記事内にリンクを貼りまくってみた。例えば、あんな記事とかこんな記事などがそうだし、この記事もそうだ。で、ダッシュボードを見るとそれっぽいデータが見えてくるから、これはこれで功を奏しているようだ。
ダッシュボードは、いいね数やフォロワー数(注1)では見えてこないことも見えてくる。なんと驚くことに、今のところのアクセス断トツ一位はあの自己紹介記事だ。コラボハッシュタグの効果か、記事をプロフィールに設定したからなのか、それとも単にトップに貼った師匠の画像のおかげか、こんなおかしなこと書いている奴は一体何者ぞ? という好奇心か、世も末か、いつの世もそうだったのか———
なんであれ、一桁違うアクセス数にびっくらこいたことに変わりはない。自己紹介って大事なんだなぁと再確認することにもなった。
 
一つ気づいたこともある。noteで炎上は起こらない、または起きにくいような気がする、ということだ。noteさんが場慣れした火消しを雇っているのか、そもそもそういうのを望まない皆様が集っているのか、はたまた創作に特化しているサイトでヤボなこともボヤ騒ぎも起きにくいということなのか、決定的な理由は定かではないが、そこはnoteさんの説明が上手で、ある程度の秩序を求めていた人やルールを守った上で楽しめる人が集まる場を作り上げたからだと思う。では、noteでは逆に何が起きるかというと、何も起こらないということが起きる。つまり閑古鳥が鳴くということだ。さーっと静かになるのも早い。その辺は、悲しいかな鳥好きのさがで、閑古鳥も鳥は鳥とありがたく愛でたりしている。
 
じゃあ何でやってんの? なんて質問はヤボですよ。
発信する=反応が欲しいだけが目的、という人ばかりではない。発信することは戦術で、もちろん戦術は大事だが、どういう時に大事になるかというと、その先に戦略、更にその先にビジョンがある場合だ。で、多くの場合、大抵そこまで語らないだけだと思う。戦略まではなんとか理解されても、ビジョンに至るとポカンされるか一笑に付されるのが関の山だからということだろう。語り方と語る順番もあるんだろうが、ビジョンを語れる人が少ないんじゃなくて、語りたくない人が多いだけのような気もする。得手不得手は置いといて、何かしらえがいているものがある人はちゃんといると思っている。
 
で、今のところ、肝心のnoteの仕組みは大してわかっていない。だからといって、攻略法を読み漁るつもりもないが。
 
----------------------------------------
注1 ユーザなら何となく勘づいているだろうから理由は割愛するが、noteで『いいね』と『フォロワー』ボタンを押す際のハードルは他のSNSと比べて高いように思う。『サポート』ボタンを押す際のハードルはゆえにもっと高くなる。理由の一つに同業者が多く集る場所であるというのもあると思う。なにしろサポーターの多くは客席にいるわけだからしかたないではあるが。
また、君の管ユーチューブでよく目撃する『著名人よりも素人さんのほうが閲覧されているド現実的幻想』はnoteでも見受けられるが、UIがお洒落なため気づきにくくなっている・・・・・・いや、いないか。
なんにせよ、所詮幻想なんだから気にしないことだ。

この記事が参加している募集

潜っても 潜っても 青い海(種田山頭火風)