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30年来のアトピーを治すまでの闘いの記録

はじめまして。橋本と申します。

私は子供の頃からずっとアトピー性皮膚炎で生きてきました。今回は、アトピーを完治させるまでのお話を記事にしました。

夏でも長袖長ズボン、歩くだけで風が痛い

以前の私は、人に素肌を見せられませんでした。

夏でも、長袖と長ズボンで肌を隠していました。服の下では炎症からの滲出液が酷く、ベタベタして服をいつも汚してしまいます。

体全体がジクジクとして痛くなり、一度座ると動けなくなります。滲出液が固まっても、特に膝のような関節部分は動くとまた破れて痛みが出ます。

すっと傷口が剥き出しになっていて、永遠に治らないようなものです。通勤中には、自分が歩くときに受ける風だけで痛みます。

その異常な状況に、ふと自分を振り返って涙が溢れてきたことがあります。なぜ、こんなことになってしまったのかと。

周りの人たちはみんな、アトピーの苦しみなんて知らないで、健康な生活を送っています。自分だけが何か呪われたような状態であると感じていました。

「アトピーは自己責任」という刃物のような言葉

アトピー性皮膚炎は小さい子供でも発症します。不健康・不衛生な生活が原因で起こる病気ではありません。先天的な体質が大きく関わっているのです。

アトピー性皮膚炎の原因は複雑で、一般的にはまだよくわかっていません。ですが、治した今となって断言できるのは、アトピーは本当に自分のせいではないということです。

私は小さな頃からアトピーでした。大人になるとそれを不衛生な生活をしている自分のせいだと言われたことも何度もあります。

ですが人は自分の健康を選んで生まれることはできないのです。心無い言葉に傷ついて、私は余計にアトピーを呪いのように感じていました。

医者が鼻で笑いながら「アトピーは治らないよ」

アトピーをなんとかしたいという気持ちと期待で、自分なりにいろいろな医院を調べて行ったこともあります。

ある医師は、こちらを見もせずに「どうしましたか」と言い、アトピーが酷くなり辛くてきましたと伝えると、出させた患部を一瞬一瞥しただけで、ステロイドを出すと言ってすぐに診療を終えようとしました。

それは、まるで日々無数に来るアトピー患者達にうんざりしているかのようでした。初めて話をする私に対して、アトピーの話はもう聞き飽きたと言わないばかりの態度で、流れ作業のように片付けたのです。

私は、アトピーを和らげるだけでなく治したいがどのように向き合っていけばいいかを相談させてほしいと伝えました。すると、その医者は鼻で笑いながら「アトピーは治らないよ」と言ったのです。

私は、胸が穴に落ち込んでいくような、言いようの無い感覚を味わいました。薬はいらないと伝えて診察室を出ました。

会計を待って座っているときに、沸々と怒りが湧いてきました

アトピーで苦しみ、治したいと言っている目の前の人間に向かって、鼻で笑いながら治らないと言うその神経と無責任さが許せませんでした。

アトピーが原因で緊急入院・手術

私があらためてアトピーを絶対に治すと決心したのは、アトピー性皮膚炎が原因で入院・手術することになったからです。

アトピーが酷くなり、特に足の甲が炎症でジクジクしたまま一向に治らない状況が続いていました。

履いている靴下が炎症部から出る体液でビショビショになり、靴の内側も汚れてしまうほどでした。

ある日、突然、首に激痛が走りました。ぎっくり腰と同じように突然で、あまりの痛みに身動きがしばらく取れませんでした。首を痛めてしまったのだと思い、整形外科にかかりました。

薬と痛み止めをもらい、数日すれば治ると言われましたが、一向に治りません。痛みはどんどん増していき、通院の予定日が待てずに再診を繰り返しました。CT検査では異常がなく、首に注射を何度も打たれましたが改善の兆しもありません。

そのうち、肩より上に腕を上げられなくなり、激痛で起きてさえいられなくなりました。仕事も手につかず、痛み止めを飲んでベッドに寝て過ごす日々が続きました。

嚥下ができなくなり、水を飲むだけで首に激痛が走り、食べることもできず、体重は最終的に12kg減りました。

薬の効果が切れると、眠ることもできずただひたすら痛みに耐えながら、また飲み足した鎮痛剤が効くのを待ちます。

私は人生ではじめて、この痛みが続くくらいなら死んだ方がマシだと思いました。

最終的に、耐えられなくなった私は救急車を呼びました。夜間に病院に搬送され、翌日にMRIで精密検査を受けた結果、即時入院、すぐ手術となったのです。

首に固定装具を付けられ、ベッドから起き上がってはいけないと言われ、寝たきりのまま抗生物質の投与が始まり、4日後に手術することが決定しました。

泣きながら決意した 「絶対にアトピーを治す」

診断は頚椎炎というものでした。血液中に入り込んだ細菌での感染により喉が炎症を起こし、首の神経を圧迫するほどに大きな炎症になったためとのことでした。

感染経路はアトピーの炎症部位だろうとのことでした。後になって思い返すと、あれだけ炎症が無数にあった人生で、むしろこれまでよく感染しないで来れたと思います。

手術は8時間に及びました。ダメになった首の骨(頚椎)を取り除き、替わりに自分の骨盤から骨を切り取ってきて接着するという大掛かりなものでした。

退院までは6週間が掛かりました。手術後も、細菌感染を治すために抗生物質を投与され続けました。運悪く、なかなか抗生物質が合わず、ずっと熱が出たままの状態が続きました。

首の神経を圧迫されていたことで、神経が傷つき、肩から上に腕を上げることもできなくなっていました。しっかりとリハビリもしましたが、神経が戻るにはかなりの時間がかかるものらしく、元に近いところまで回復するのには1年以上かかりました。

私は、手術後のベッドの中で涙を流しながら、絶対にアトピーを完治させると決心しました。もう二度とこんなことになるわけにはいかないし、アトピーに振り回されるのはもう嫌だと思ったのです。

そして、それから数ヶ月後に実際に私はアトピーを完治させました。あの入院・手術が無かったら、きっと私は今でもアトピーで苦しんでいるだろうと思います。

私がやってきたこと、考えてきたこと、アトピー性皮膚炎の原因についての自分なりの結論を記事にしていこうと思います。


アトピーの根本原因と治療方法について

アトピー性皮膚炎の根本原因を科学的・論理的に解説しています。こちらもご参照ください。

■アトピーの原因と治療方法
アトピーの本当の原因 その治療法の解説
アトピーの悪化を招く4つの重要因子
アトピーの普及は科学的・歴史的に説明ができる

■アトピーの発症メカニズムの科学的解説
(1)免疫とアトピーの関係性
(2)アレルゲンとアトピーの関係性
(3)とアトピーの関係性【公開予定】
(4)皮膚細菌とアトピーの関係性【公開予定】

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