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一生分のしょかを消化したでしょうか

※この記事は実写版リトルマーメイドのネタバレを
含む記事になります。未視聴の方はご注意ください。

お疲れ様です。プロペラです。
初夏と呼ばれるシーズンに突入しましたが
みなさまいかがお過ごしでしょうか。
私プロペラは今年様々なことがありすぎて
noteのネタの消化が追いついていない状態です。
某大手配送業者配送センターで社会の底を垣間見たり、YouTubeにグッズが登場したり、
巨大なイベントに参加してグッズを販売してみたり、虫垂炎でぶっ倒れたりなど、
まさに人生を謳歌していると言った感じでしょうか。
それぞれ順次消化していきますので、
もう少々お待ちいただけますでしょうか。

さて、今回はそんなホットな話題たちを差し置いて
昨日視聴してきたリトルマーメイドを視聴してきた所感を語りたいと思います。

最近話題のポリコレ要素

実写版リトルマーメイドは公開前から
色々と物議を醸していた作品でした。
原作はおそらく白人で赤毛の女の子でしたが、
実写版アリエルはアフリカ系の女性で
髪の毛もドレッドっぽい感じ。
こんなのアリエルじゃない!アリエない!と言った声が上がっていました。
コレに関しては僕も思うところがあり、
大好きな作品なだけに
がっかりしたのは正直なところです。

最近のディズニー作品はポリコレ要素が強く、
批判の的になっています。
作品も観ず、批判の情報だけキャッチして
安易にポリコレ大盛りのディズニーはオワコン!
のような批判も少なくありませんが、
ポリコレを重視するあまり大コケした作品も
確かに存在します。
「バズ・ライトイヤー」や「ストレンジワールド」なんかは昨年大いに話題になりました。

今回の実写版リトルマーメイドはどうだったかというと、アリエルの配役以外は割と自然に馴染んでいて、そこまで気にならないな。という感じでした。
アリエルは七姉妹なのですが、各々人種が全く違います。
しかし、七つの海の娘たち(各地域を担当している)という設定で
まぁその地域の担当だから各地域の人種になってるのかな。くらいで流せましたし、
環境問題についても、沈没船の残骸が降ってくることでサンゴに被害が出ている。海を汚す人間は危険だ。という描写で無理なく馴染んでいて、好印象でした。
他にも黒人の王妃や、
カモメの友達の性別変更などありましたが、
露骨な描写はなく自然に受け入れられました。

キャラクターたち

今回の実写版、アリエルの次に話題になったのはおそらくこのキャラクターでしょう。
アリエルの友達のフランダー。

左:今作 右:原作

ガチもんの魚すぎて気持ち悪い。
人間になったアリエルと一緒に漁船の網にかかって
水揚げされるシーンがあるのですが、
ピチピチ跳ねつつペラペラ喋っていてキモかったです。
可愛さのかけらもない。
嫌いになるほどではないですが…。
僕の推しキャラであるセバスチャンはギリ可愛かったです。

個人的に最近の実写版に感じるのは、リアルすぎるというか動物そのものすぎて逆に個性無くなってない?ということです。
もう少しデフォルメして分かりやすくしてくれてもいいのになぁと思いました。
実写版ライオンキングなんてただのライオンすぎて
ほぼディスカバリーチャンネルでしたからね。
あんなにリアルなライオンを作れるのもまた
驚異の技術なのですが。
ファインディング・ドリーの魚のデフォルメは
絶妙で最高だったので
フランダーとファインディング・ドリーの中間くらいでやってほしいところです。

右のお父さん完全にモト冬木でしょコレ。

制作会社が違うので一概には言えませんが。
とはいえディズニーは昔から人間っぽい表情をする動物のキャラクターの描写が素晴らしいので
もう少しだけでいいから可愛くして…!と
思ってしまいますね。

そしてなんと言っても今回の個人的MVPは
アースラですね!
彼女は最高です。マジでかっこいい。
設定こそアリエルの叔母というポジションに変更されたものの、ほぼ原作完全再現と言っても過言ではありません。
歌も表情も一級品で、蛍光の青に光る吸盤が最高にクールでした。
声を奪う呪いと一緒に3日後の日没までに
キスをしないといけないという条件を忘れる呪いもかけてるあたり
原作よりも狡猾こうかつさが目立ちます。

世界観

海の世界は原作と大きく違いはありませんが、
陸の世界は原作とは違う地域が舞台になっており、
世界観が掘り下げられていたのは面白かったです。
王子のバックグラウンドも原作に比べかなり詳細に描かれていていました。こちらは後述します。

時代背景は大航海時代らへんかなという感じで
交易の話がチラッと出ていました。
王子が住んでいる国はスパニッシュな感じ?
ヨーロッパのどこか?
でも南国風味で熱帯雨林とかもある。
ヨーロッパにそんな国があるかは知らんけど。
と言った感じでした。
地理も世界史も知識ほぼゼロなので細かく汲み取れないのが歯痒かったです。

ちなみに、原作リトルマーメイドの舞台になった地域を絡めてアナ雪、ターザン、ラプンツェルと
世界観を共有している!という
都市伝説が昔流行りましたね。
意外と面白いのでぜひご一読を。

原作からの変更点

原作と大きく変更されているのは陸での展開。
王子のバックグラウンドなど、
新解釈を加え詳細に描かれています。
王妃が黒人になり、出番も増加。
アリエルとの出会いのきっかけになった
船の沈没事故を機に元々反対していた
航海を完全に禁止され、
お城から出してもらえなくなっていました。
外の世界を知りたい!と思う王子と
危険な旅はやめてほしい王妃。
アリエルと同じ境遇にあるという新たな要素が
追加され、2人が急接近するきっかけになりました。

アリエルの方も陸の世界に来てからの戸惑いなどの描写が追加されています。
思ってたのと違うことが見え隠れして
自分のしたことの重大さを認識し、
さっそく後悔するところがリアルでしたね。
ちょっとだけ理想と違うことがきっかけで
全て瓦解していく感じ。
現実世界でもよくある話ではないでしょうか。
親の反対押し切ってひとり上京してみたものの、
縁もゆかりも金もなく、都会って思ってたよりも冷たくて、一瞬でホームシックになる。みたいな感じ。
親は頑固で、偏見まみれ。都会は本当はそんなとこじゃないはずだ!と思い飛び出してみたものの、
親の言っていた偏見が実は体の芯に根付いていて、
ちょっと聞いていた通りのことが起こると
あれ?やっぱりいう通りなのかも?とすぐブレてしまう。
ズートピアでもその辺は掘り下げがあったなぁなんて思ったり。
リトルマーメイドは田舎から上京して社会に揉まれる人の話と一緒だったのかも。
悪い大人に騙されて親に迷惑かけるとかまんまソレですよね。

様々な変更が行われている
陸の世界でのお話ですが、
特に好きなシーンは2つ。
まず1つは王子が声の出せないアリエルから
名前を聞き出すシーン。
原作ではセバスチャンが耳元でアリエル!と叫んで教えていましたが、今作では星座を2人で眺め、
牡羊座アリエスをヒントに原作より自然な流れで
正解に辿り着いており、
上手いことやるなぁ。と感心しました。
曲も映像も原作に負けず劣らず最高でした。

2つ目にフォークの使い方です。
アリエルは海にいた頃にカモメの友達から
フォークの使い方について
髪をとかすものと聞いていました。
浜辺の市場で試食を勧められた際、
渡されたフォークで髪をとかし
市場の人から何してんの?と言う顔をされているシーン。
ラストの結婚式のシーンでカモメから
「教えた使い方合ってたろ?」と聞かれ、
本当は違うことをもう知っているけれど、
「うん!バッチリね!」と答えるやりとりが可愛かったぁ…。

ラストシーンとその後を邪推

今作は原作とは違い、
「人魚は涙を流せない。だから余計につらかった。」という一説から始まります。
調べてみると人魚姫の小説の一節の引用だそうです。
実際何度か泣いているシーンがあるのですが、
涙を流す描写はありません。
しかし、最後にアリエルが王子の結婚式にて
父に別れを告げる際にはじめて涙を流します。
人間になり涙を流す娘と、涙を流さずに泣く父。
種族は変われど愛情は変わらない…。と言った感じで感動的でした。

このとき新婚旅行?に向かう小さな手漕ぎボートの周りから父親をはじめ姉妹たちが水面から上がってくるシーンがあるのですが、四方八方からぬるっと上がってくる人魚たちがちょっとホラーでした。
結婚式に参加した人間たちと、見送りに来た人魚たち。
2人はみんなに見送られながら新婚旅行に旅立つ…。
両種族の共存を示唆するエンディングで幕を閉じました。
めでたしめでたし。

…本当にそうでしょうか?
共存とはいえここは港町。魚ありきの食文化とは
切っても切り離せません。
この先何かしらの抗争が起こることは
容易に想像出来てしまいます。
あとアリエルに憧れて結婚したがるカップルも増えて、トラブルが絶えなさそう。
上手い具合に両種族間の距離感を保って欲しいところですね。

続編のテーマは共存か決別か。でどうでしょうか。
魚を嬉々として食べる人間たちや、人魚を捕獲し
売り物や見世物にする悪人など
人間の様々な悪意に触れ、
怒った人魚たちが抗争を仕掛ける。
王子とアリエルは両種族間の仲を取り持とうとするが、価値観の違い(王子が無意識に人魚をちょっと下に見てる節があったり)から二人の仲にも溝が出来てしまう。そんな中幼なじみの男人魚(闇堕ち)が現れて、、?みたいなの面白そう。ベタですけど。

まとめ

幼少期から大好きな海とディズニー。
その二つを一つにした最強の
海鮮丼コンテンツ、リトルマーメイド。
新たな解釈を加え、
原作を破壊せず綺麗に仕上げた一作だと思います。

昔は病気がちで入院も多く、外にでて遊べませんでした。
そんな時代を彩ってくれた作品の一つでした。
外の世界や冒険に思いを馳せるアリエルと王子に自分を重ねてその気持ちわかるぞ!なんて
当時のワクワク感を思い出したりして
個人的には大満足でした!
次の実写化作品も楽しみですね!

以上、よろしくお願いします。

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