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ロックフェスが暮れるころ

僕はたぶん悔しかった。
でもそれは前とは違う悔しさだと思うと嬉しい部分もある。

信じてみたいものがやっと見つかったから、無敵かと思ったけど、意外と僕は、やっぱりそんなに強くはなかったって分かった。だから、とても素晴らしい日だったってことです。僕にとっては噛み締めるべき日になりました。

ROCK FILL JAMというフェス。岐阜県可児市の文化創造センターalaという場所をほぼ全フロア使って行われたイベントに出演しました。

僕は、去年、公募で申し込んだ。そうしたら、知らないうちに、違うステージに出ることになって、僕にとっての憧れのような人たちと共演した。それがとても大きなものを僕にくれたので、今年も、公募で申し込んだ。

ROCK FILL JAMの中の人たちとは、このイベント以外でも関わりがある。委員長の佐伯くんはバンドマンで、7年くらい前に岐阜のもうなくなってしまったライブハウスで出会ってから、今のところ彼だけが僕のことを「ラモさん、ラモさん」と呼ぶ。副委員長のひろみくんは、対バンした当日に僕にムカついて僕のCDを車の中から捨てたらしいけれど、今でも仲良くやっています。よくいろいろなデザインも彼にお願いしています。それ以外にも、何人かは僕は知っている人たちが、このROCK FILL JAMを作っています。

ひろみくんから、「きみは最後に出演が決まったよ。何か揺らげば、落ちるかも知れない。」と言われた。そんなこと全く聞きたくはなかったけれど、それくらいでいいよ、いっそ落としてくれよ、ちゃんと当日、音楽で判断してね、と思った。


悔しかったのは、鈴木実貴子ズというバンドと突然少年というバンドを観ていて思った。もっと、もっとずっと一つのステージの音楽になる。それは、どのバンドとも、弾き語りとも違う方法で、なる。


泣いてしまいましたという言葉ももらった。僕にはその理由は掴めるわけもないけれど、きっと大変な時期が一人一人の人生の中にあるのだと思う。僕はもっと、音楽になりたいと思った。観に来て、聴いてくれて、とても嬉しかったです。どのみなさんも。


足を運ぶというのが、簡単な人も難しい人もいるだろうけれど、今日は生まれて数ヶ月ばかりの赤ちゃんを連れて来た同じ岐阜の友人がいた。僕は数年ぶりにその人と会ったけれど、そういうことができたのは、このイベントの素敵なきらめきの一つだと思った。赤ちゃんは僕の演奏の途中で眠ってしまったみたいで、それも含めて、触ってはいけないのではないかと思うくらいとてもかわいかった。


何人もの知り合いのミュージシャンやライブペイントをする人たちにも会えた。今日は晴れていたし、夏がちゃんと丁寧に繊細に夏を織り成してくれていて、なんだかそういうのもうまく混ざり合って、嬉しかった。ミュージシャンとは、なかなかこういう場所でしか会えないから嬉しい。


前進しないサメは死ぬという言葉を僕は知っているけれど、ROCK FILL JAMが模様を変えながら前進しているのがわかった。やぐらを筆頭に、どの箇所も去年と同じを繰り返さない気概があった。その中で過ごすのがとても居心地が良かった。

ギターの弾き比べ格付けイベントというのがあって、突然少年のギターのカニさんがとにかくすぐにちゃんと当てるからかっこよかった。ダムカレーとその中の甘めのピクルスみたいなのが美味しかったし、ビールを3杯飲んだ。200万円のアコースティックギターを初めて弾いたけど当てられなかったけど、あとで絞り出すように噛み味わった。終演後に誰もいなくなった6枚のライブペイントの作品に人の手の筋がほとばしっていた。とても美しかったです。



次の僕は、8/10に松本のGive me little more.というライブハウスに行く。8/18には、大阪のPine Farmというライブバーに行く。秋には新しい音源も出すことも決めました。

瞬く間に過ぎてほしくないことばかりだから、僕は確かめながら、また変わっていきたいです。

お疲れ様でした、スタッフの皆様。また来年も開催できるように、いっぱい飲んでくださいね。







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