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九州編② 【佐世保から阿蘇を経て別府へ】四輪紀行

2023.03.06 ~ 03.16 11日間、現地 8泊 9日の旅程で九州四輪ツーリングに出掛けた。
さんふらわあ弾丸ツアーを利用し、バイクで現地 0泊の阿蘇くじゅうツーリングに行ったのはもう 2年前のこと。あのときに見た初夏の絶景は忘れられない。
今回はまだ見ぬ春の景色を求めて志布志港からグルっと右回りして別府港に至る四輪周遊ツアーをすることにした。
Day0 ~ Day4:九州編①Day5 ~ Day10:九州編② として紀行を記録する。

全体ルートマップ

Day5 3/11 佐世保市 → 伊万里市 160km

佐世保の市街地を抜け、r11 → r139 → r18 へと海沿いの道をつないで北上。入り組んだ地形の所々から見える九十九島の海は深い緑色で波がなく真っ平ら。
長串山の展望所 に登ると 北九十九島 が春霞の中に薄っすらと見えた。

長串山の展望所

赤い 平戸大橋 を渡り、川内峠 への小さな案内標識通りに進んだ。標高を上げていくと視界がパッと開け、野焼きが済んだ褐色の草原が広がっていた。

川内峠

車を停めた先に見える頂上までの緩い階段を登っていると、足元の草の根元は焦げて黒くなっている。頂上から見える下界の景色は薄っすらと霞んでいた。

青い 生月大橋 を渡り 生月島 の西岸、サンセットウェイ を北上した。

生月大橋

右手の山は変わった形の岩が切り立った断崖で、霞掛かってちょっと異様な光景。塩俵の断崖というらしい。

サンセットウェイ
塩俵の断崖

岬の駐車場に車を停め、大バエ灯台 までの階段を上った。結構きつい..
振り返ると海にストンと落ちる断崖の景色が見える。

大バエ断崖

灯台下のベンチであんぱんを食べ小腹に足しておいた。

大バエ灯台

生月大橋までは東岸の道で戻った。橋のたもとにある 道の駅生月大橋 で昼食にしようと思っていたが売店に弁当類はなく、車に積んでいたメロンパンとゼリーで昼食にした。

道の駅 生月大橋

伊万里 までは R204 を海沿いに東進した。松浦 には大きな火力発電所があった。
休憩した道路脇の駐車スペースには、どんな由来があるのだろう..と思うような大きな兜があった..

松浦海岸沿いの兜

伊万里の宿は畳の部屋だった。ごろんと横になれるので落ち着ける。夕食を買いに外に出ると、地元のドラッグストアがあったので入ってみた。
各地を回っていると、その地方でチェーン店を展開しているドラッグストアが必ずと言っていいほどある。冷凍のお好み焼きを買って宿に戻り、フロント横に置いてある電子レンジを借りてチンすると、辺りにはお好み焼きの匂いが充満していた^^
宿の評価:部屋△、料金△、駐車〇、朝食△


Day6 3/12 伊万里市 → 福岡市 107km

今日は博物館見学の日。
先ずは念願の 伊都国歴史博物館 へ。西九州自動車道を快走し 1時間ほどで博物館に着いた。

伊都国歴史博物館

紀元前後の北部九州にいくつものクニが群雄割拠していた時代に興味があり、月例で聴講している古代史セミナーで同博物館館長の講演を聴いたことをきっかけに一度訪れたいと思っていた。
受付でボランティアガイドを手配してくれ、マンツーマンで博物館の中を見学することができた。やはりガイドの話を聞きながら見て回ると、展示品の時代背景や、展示されている理由など、パネルで説明されていないことを詳しく知ることができ、また質問にも適切に答えてくださって大変勉強になった。ガイドの方に感謝。
展示室では巨大な鏡を見てびっくり。更に国宝の遺物が普通の展示ケースにずらり並べられていることに驚いた。
帰り掛けに、受付前の書架に、伊都国、末盧国、一支国、奴国、對馬国など興味あるタイトルの図録が並んでいたので全て(6冊)購入した。ここまで来てよかった..

九州国立博物館のチラシと伊都国歴史博物館の図録

次は 九州国立博物館 へ。ナビに誘導されるままに向かった。
博物館の駐車場はほぼ満車で結構な人出。伽耶特別展 のチケットを購入(1700円)し 4階の展示室に入った。

九州国立博物館 伽耶特別展

鉄や金銅の遺物など、やはり日本で出土したものとは趣が異なるものが多く展示され、文化の違いが見て取れた。
3階に降りて常設展示を見学した。各地の博物館から集まって来た馬たちの埴輪がいた^^

九州国立博物館

展示室がいくつもあってかなり広い。展示品の種類や時代も多岐に渡り見応えがありそうだったが、足腰が痛み歩くのが辛くなってきたので見て回ることを中止した。体力の衰えを実感..せっかく来たのに残念..

一旦駐車場に戻り、パンでお腹を膨らませしばし休憩。少し体力が回復したようなので、以前娘からもらったステッキを両手に突き、四本足ですぐ近くにある 太宰府天満宮 に行くことにした。

太宰府天満宮

天満宮にはかなりの参拝者(観光客)が来ていた。若い人たちが多い。梅の時期は終わっていたが、ほんのり甘い香りがする。
本殿は工事中のようで、大きなパネルに本殿の絵が描かれていた。
雨がぽつぽつしだしたので博物館の駐車場に戻り、福岡市の外れにあるホテルに向かった。この日の夕食はちょっと張りこんでしゃぶしゃぶにした。旨かった..
宿の評価:部屋〇、料金〇、駐車△、朝食〇


Day7 3/13 福岡市 → 筑後市 82km

今日のメインは 吉野ヶ里遺跡 の見学。市街地を通る幹線国道を避け、山越えのルート R385 で向かうことにした。
山間路を快走し、有料トンネル(320円)を抜けたところの道の駅吉野ヶ里 で休憩。売店内の自製パン屋に好物のメロンパンがあったので買って食べた。

道の駅 吉野ヶ里

平らな土地が広がる佐賀平野の、ほんの少し高台になっているところに吉野ヶ里遺跡はあった。

吉野ヶ里遺跡

駐車場(310円)はかなり広い。公園入口の券売機でチケット(460円)を買い入場した。
環濠入口から北に向かって歩き、弥生くらし館、展示室、南内郭、中のムラ、北内郭、甕棺列墓、北墳丘墳の順に見て回った。
各エリアにはかなりの数の竪穴式住居や高床式倉庫などの建物が復元されていた。弥生暮らし館や展示室の遺物展示はそれほど多はない。展示室で図録を販売していたので買っておいた。
復元された竪穴式住居のひとつに入ってみて、今更ながらに気付いたのだが、結構合理的で機能的な造りの住居のように思えてきた。
掘られた穴は人の背丈より少し低いぐらいまでの高さがあり、ワンルームの周囲が土の壁になっている感じ。その上に萱屋根が被さっていて、部屋の真ん中には炉がある。夏は涼しく冬は暖かったのでは..と。
昨日の博物館見学時の反省から、今日は両手にステッキを持ち四本足で歩いて見学していたので、足腰が疲れることなく見て回ることができた。
北墳丘墳のバス停にちょうど循環バスが停まっていたので出発地点までバスで戻ることにした。乗ると直ぐに発車した。
お腹が空いたので入場ゲートで再入場用の印をチケットに押してもらい、レストランで昼食にした。肉うどん(750円)。
園内地図を見ると、倉と市、南のムラ、祭壇のエリアにまだ行っていなかったので、再入場して全て見て周った。
2000年ほど前、大勢の人たちが何世代にも渡り暮らしていたクニがここにあった。その人たちの暮らしぶりはどんなふうだったのだろう..と、当時の人たちも今日のような真っ青に晴れ渡った空を見上げていただろうな、と思いながら見学を終えた。

柳川 に向かった。街中の道のすぐ脇に水路があり、観光客を乗せる細長い舟が水路岸に何隻も係留されていた。案内所で街の地図をもらい水路沿いに少し散策した。

柳川の水路

地元スーパーで夕食の弁当を買ったあと宿泊地に向かった。JRの線路を越える高架道路の標識が丸眼鏡のようで面白い。ループを2つグルっ、グルっと回って線路の向こう側に降りるとホテルはすぐ近くにあった。
宿の評価:部屋〇、料金〇、駐車△、朝食〇


Day8 3/14 筑後市 → 竹田市 188km

今日も朝から良い天気。R443 を南進し R325 沿いの 道の駅水辺プラザかもと で休憩。そこからすぐのところに屋根の上に大きなメロンが乗った 道の駅七城メロンドーム があった。メロンが売りだと分かりやすいアピール。吸い寄せられるように店内に入り、メロン色をしたメロンパンとメロンのジュレを買った。

道の駅 七城メロンドーム

R57 の 道の駅大津 にはバイク神社があり、キレイな CB1300 が頭上高いところに鎮座していた。
道の駅を出てすぐのところで ミルクロード に左折し、大観峰 に向かった。
尾根筋まで上がると視界が広がった。かぶと岩展望所 からは阿蘇や大観峰、下界の田の字に仕切られた緑の景色が一望できる。展望所の周りの草原は野焼きが済んでいた。

かぶと岩展望所
かぶと岩展望所

大観峰 の駐車場はいっぱいで大勢の観光客が来ていた。前回バイクで来たときも人出が多く、手前の駐車場にバイクを停め写真だけ撮って早々に退散したが、今回は空いている第二駐車場に車を停め、大観峰の碑があるところまで歩いた。
やはり、少し噴煙が上がる阿蘇の遠望、造り物のような下界が一望できる風景..どの方向を見ても絶景としか言いようがない。初夏の頃の一面新緑の景色とは異なり、野焼きされた草原の褐色と下界の緑のコントラストに季節の移り変わりを目の当たりにすることができた。

大観峰

駐車場に戻り、車のそばで野焼きされた草原を見ながら、メロンパンとメロンジュレで昼食にした。

大観峰 第二駐車場

まだ時間が早かったので、九重夢大吊橋 に行くことにした。車で走る やまなみハイウェイ も運転していて楽しい。緑が生い茂った頃と比べて草の背が低く、阿蘇くじゅうの山並みの姿形がよく分かる褐色の景色もまたイイ。

やまなみハイウェイ

ナビの案内がどうも怪しそうなので、九重大吊橋と書かれた道路標識通りに左折し、r40 をしばらく走ると大きな観光駐車場に着いた。

九重大吊橋

橋を渡るのが有料(500円)とは知らなかった.. 
十津川に架かる谷瀬の吊橋が日本一だと思っていたが、どうやらここが日本一らしい。日本一の種類が違うのかな..とか思いながら、高所恐怖症なのでコワゴワ歩いたが、しっかりした構造でコンクリート板が敷かれた吊橋は余り揺れず対岸まで渡ることができた。恐怖度はスカスカの構造に木の板が敷かれた谷瀬の方がはるかに高そう..

やまなみハイウェイに戻り、牧の戸峠 でソフト休憩をしたあと、R442 で竹田市街に向かった。くじゅうの山並みが遠ざかりだんだん見えなくなる。

道の駅竹田 で休憩すると、弁当が半額だったので夕食用に買っておいた。
宿にチェックインするとクーポンが貰えた。
館内にコインランドリーはなく、歩いて 3分ほどのところにあるとのこと。洗濯物を詰めた袋を下げて歩いて行くと結構遠かった..
小型機が空いていなくて残念.. 中型機で洗濯と乾燥が終わるのを待った。
宿の評価:部屋△、料金〇、駐車〇、朝食ー


Day9 3/15 竹田市 → 別府港 145km

今日もイイ天気。このまま大分市経由の最短ルートで別府港に向かうのはもったいないので、湯布院経由で向かうことにした。
道の駅ながゆ温泉 まで r47 を北上。次の目的地を湯平にセットして向かっていたが、ノーマルタイヤでは通行不可云々、の看板があった。さすがにもう大丈夫だろうとは思ったが、無理せずに r621 経由でやまなみハイウェイに出ることにした。
r621 は所々狭い区間がある林間路で、青空を背景にして、まだ葉がつかない木々の間から差し込む陽射しが明るかった。

r621

途中、男池 というところがあったが、止まらず通過してしまった。後から地図を見ると景勝地だったらしい。残念..
長者原 に出て、快晴の空を背景に定番の看板のところで記念撮影。

長者原

飯田高原 では、ビジターセンターの裏手に、タデ原湿原 の遊歩道があることを知った。木道の最短ルートをグルっと回る間、一面野焼きされた黒い景色で、その向こうにはくじゅうの山並みが見えて抜群にキレイ。ベンチに座ってしばらく見惚れていた。

タデ原湿原

前回バイクで来たときに牧場ソフトの旗を見掛け、今回はそれを狙っていたのだがどこだったか分からず.. 
土産物店で、かぼはちソフトを買い青空の下で食べた。
湯布院に向かうやまなみハイウェイを少し走ると牧場ソフトの旗が立っていた。残念..

道の駅湯布院 で、クーポンを使ってお土産などを買ったあと昼食にした。肉うどん(900円)。
由布岳 に駆け上る道路沿いの駐車スペースに車を停めた。

湯布院方面
由布岳

抜群の見晴らし。前回来たときは由布岳一面に緑の絨毯が広がっていたが、今回は野焼きした褐色。初夏を迎えればこの景色がまた新緑の絨毯のようになると思うとちょっと不思議な感じさえする。

別府市街に下り、フェリーターミナルに行くと開門時間は 15:30 とのこと。それまで洗車をしておこうと思い杵築方面に走ってコイン洗車場を探したが見当たらず。大分方面に戻り海岸沿いの休憩ポイントで海を眺めて時間を過ごした。

別府港

フェリーターミナルに戻り乗船手続きの列に並んだが、発券システムの不具合で窓口が開かない。30分以上遅れて開いたが、紙リストに打ち出した名簿らしきものをラインマーカーで消し込みながら処理されていた。クレジットカードの支払いとQRコードの発券はできていたので、センターとの通信に不具合があるのだろう。後ろを振り返ると発券を待つ人の長蛇の列だった。
乗船したあと、定刻より遅れて出港するとの船内アナウンスがあった。レストランでクーポンが使えないため、売店で夕食用のカップ焼きそばやカレー飯など買い物をしてクーポンで支払った。

さんふらわあ船室

Day10 3/16 南港 → 自宅 36km

5:30 に起きて下船準備をした。南港には、ほぼ定刻通りに着岸。

南港

出港が遅れた分、夜中の間に速度を上げて頑張ったのだろう。エレベータは 1台しかない?ようで車両甲板まで降りるのに時間がかかり焦ったが、乗用車の下船順番は最後の方で、かなり待たされたのでそう慌てなくてもよかったかも..
朝の渋滞で混みだした市街地を抜け、9:00 過ぎに無事帰宅した。
北海道、東北旅では雨降りジイサンだったが、今回の九州旅では珍しく晴天の日が多く良い旅になった。帰宅して早々に洗車して、今回の旅は終わった。
走行距離は 1,495km、平均燃費は 13.6km/l ほどだった。


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