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あきらめて正解だった。【適応障害になった元教師が語るネガティブ論】

こんにちは。
はるきと申します。

吃音症の元教師です。




教師というお仕事を順調にやってきましたが、
キャリア13年目になって、
仕事がつらくなり休職をしました。

人生初めての心療内科へ行き、
診断名は「適応障害」でした。

その後、
教師を退職しました。

自己肯定感がゼロになった約3ヶ月間、
いろいろな本を読んできました。

その中でも
「ネガティブな気持ちを払拭できないか」
という想いで読んだのが本書です。

ネガティブな感情が成功を呼ぶ

ビジネス書や自己啓発書に分類されますが、
内容は心理学的にも専門性があり、
良い本でした。

元々、
僕はネガティブ感情にまみれた人間です笑

ただし、
「逆境を覆す」のも好きな人間なので、
ネガティブ感情を何とかプラスにできないか
考えていました。

そこで手に取ったのが本書でした。

ネガティブ感情が改めて分析され、
それこそネガティブをプラスにするフレーズも
たくさん書かれています。

ネガティブ感情に悩んでいる人に
ぜひ読んでほしい本です。

それでは本書を読みながら気づいたことを
書き留めておきたいと思います。


あきらめて正解だった。【適応障害になった元教師が語るネガティブ論】



1.幸福の先にある「全体性」をめざそう

ネガティブな感情が成功を呼ぶ 草思社
(以下同様)

幸福とは、
また幸せとは何でしょうか?

・美味しいご飯?
・家族で旅行?
・ステキな恋人?

このパターンなら永遠に出せると思います笑

でも、
こんな経験はありませんか?

・とにかく仕事が疲れる!
・でも何とか金曜日が終わった!
・仕事終わりのスイーツがたまらない!
・明日も休みでハッピー!

僕はしょっちゅうですよ笑

仕事のつらさが「スパイス」になって、
スイーツや休日の嬉しさがより増します。

もしかして仕事のつらさがあったからこそ、
味わえる瞬間なのかもしれません。

そう思うと、
仕事のつらさも幸せの一部なのですね。


そう、
嬉しいから幸せとか、
楽しいから幸せとか、
そういう次元ではないのです。

人生すべて引っくるめて幸せと感じるか、
これが「全体性」なのです。

もちろん、

嫌なこととか、
つらいこととか、
罪悪感とか、

よく「ネガティブ」といわれる感情も
含まれています。

僕が適応障害になったことは
ネガティブな思い出かもしれません。

しかし、
そのおかげで
「自分が本当にやりたかったこと」
をこうして楽しめる人生になれたのです。

「適応障害になって幸せ!」
とそこまではいかないですが笑

全体的に見れば、
幸せだったなぁと心から思えます。

つらいとき
苦しいとき
解決には時間を要するかもしれませんが、
「全体性」を見据えると心に余裕ができますね


2.あきらめて正解だった

本書に
「負けを認めて成功した登山者」
というエピソードがあり、
個人的にすごく好きな話です!

エベレスト登頂を目指した、
スウェーデンのある登山家は変わり者です。

装備は最小限、
チームも最小限、
しかも自宅から自転車でスタートして
エベレスト登頂を目指しました。
(変わり者というか逆にすごい!)

そして苦難苦労の末、
登頂まであと90mの地点まで
辿り着きました。

彼の困難な条件を考えれば、
登頂すれば前代未聞の功績です。

しかしです。

登頂まであと90mの地点で
なんと彼は頂上をあきらめ、
引き返したのです。

理由は予定時間よりかかり過ぎてしまった、
ということでした。

結果、
前代未聞の功績もなくなりました。

90mといえば、
目と鼻の先だったのに。

その後のことです。

他の何人もの登山者がエベレスト登頂に挑戦。

しかし
彼らは予定時間が過ぎているにも関わらず、
頂上を目指してしまいました。

その結果体力がなくなり戻る力もなく、
命を失ってしまったのです。

もし登山家に
「生きる」という目的があるならば、
スウェーデンの登山家の判断が
正解だったのです。


適応障害になる前の僕は、
「物事をあきらめる」のは良くないことだと
ずっと思っていました。

しかし、
適応障害によって強制的ではありますが、
担任としての仕事を途中であきらめました。

自分のこれまで培った価値感が壊れ、
苦しみました。

しかし、
結果的には良い方向に人生が回りました。

あきらめることが正解なときもあるのだと
学んだのです。


3.感情はすべて「情報」である

GPSという位置情報によって、
我々は目的地まで辿り着けます。

感情というのはGPSと同じで、
今の自分の状態を知らせてくれる
情報なのです。

嬉しい、
楽しい感情はもちろん、
・ムカつく
・恥ずかしい
・罪悪感
といったネガティブな感情も情報です。

たとえば、
ムカつくという感情は、
「自分ではわかっているけど後ろめたい」
という想いが隠れている場合があります。

ムカつく感情をきちんとキャッチし、
後ろめたい気持ちをこらえ、
物事に取り組めば新たな成長が
目覚めるかもしれません。

このようにネガティブな感情でも、
「これは自分に何かを教えてくれる情報だ」
と思えば、
向き合い方が変わってくるでしょう。

むしろポジティブに捉えられます。

他のネガティブな感情にも意味があるので、
ぜひ本書を読んでみてください。


まとめ

人類の歴史の中でネガティブな感情は
どう生かされてきたのでしょうか?

・恐怖は生き残るため、
・不快は危険を見極めるため、
・罪悪感は失敗を繰り返さないため、

たくさんのメリットがあるからこそ、
進化の歴史の中でネガティブな感情は
失われずに生き残ってきたのです。

もちろん僕だって、
今でもネガティブな想いはしたくないです。

しかし、
ネガティブな感情は
自分の危機を教えてくれる大切な情報です。

だからこそ、
「ネガティブをなくす」と思うのではなく、
「ネガティブと向き合う」という考え方が
大切なのですね。

ネガティブな感情に苦しんでいる人は
ぜひ読んでみてください。

以上、

あきらめて正解だった。【適応障害になった元教師が語るネガティブ論】

でした!


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