20歳になってバイセクシャルだと気がついたはなし②バイセクシャルの気づき


こんにちは、こんばんは

はるかぜです。バイセクシャルです。


こんなど素人全開ののnoteですが、調子に乗って勢いよく3記事目です。そろそろ早くも愛想をつかされちゃう頃なんじゃないの???と黒いはるかぜが耳元で囁いてきますが、ピュアホワイトはるかぜがグーパン一撃で吹き飛ばすので特に問題ありません。わたしは何を言ってるんでしょうか。


つづけます。(雑)


前回のnoteの最後にいきなり力尽きて「くわしいことは次で」とずるいCMみたいなぶん投げ方をしたことについてはここに反省します。すみませんでしたッ。正座してくわしいことを書きますのでどうぞお付き合いください。

↓前回はこちら



1.『聖なる黒夜』で語られたバイセクシャルの概念がしっくりきたはなし


柴田よしきさんの『聖なる黒夜』はジャンルとしてはおそらくミステリーなのですが、登場人物にバイセクシャルが沢山出てくる珍しい小説なんじゃないかなと思います。

登場人物それぞれの関係性について話出すととんでもない分量になること必至なのでやめておきますが、内容的にはかなりハード系です。痴情のもつれとかいう次元ではありません。人物設定について共感した訳ではないということはここに記しておきます。

わたしがハッとなったのは、登場人物の練がバイセクシャルについて語る場面です。

「バイセクはホモとヘテロの中間地点じゃない。まったく別な第三の存在だ。むしろ、ホモとヘテロは裏返せば同じものなんだ。でもバイセクは違う。バイセクってのは、同性であるか異性であるかには全然こだわらない。相手の人間が、自分が欲情する信号を発しているかどうかだけで判断する。(中略)バイセクってのはいちばんやっかいで、自分自身について誤解を抱き易い。俺の考えではバイセクには三種類いるんだ。男の信号にも女の信号にも反応する奴、男の信号だけに反応する奴、女の信号だけに反応する奴。でも後ろの二つの場合、自分の性別と、感応する信号との関係で、自分をヘテロと思い込んだりホモと思い込んだりしちゃうんだ。そしてある時、それまで考えていたのと違う性別に対して性欲を感じて戸惑う。それまでのは錯覚で、今度の恋が本物だったんだと無理に思い込み、過去のことは否定する。だけどセクシャリティってのはそんなに簡単に変化するもんじゃないし、ましてや病気じゃないんだから、突然治ったりするもんでもない。あんたも含めてバイセクの奴らは、しょっちゅうそれで混乱して騒動を巻き起こしてるよ」(柴田よしき『聖なる黒夜』下巻 P208・角川文庫)

前回、LGBT作品に興味を持って漁った時に、面白いとは思ったけれど、自分の世界だとは思えなかった、と書きました。何故か。

自分は完全なレズビアンではないという確信が心の中にあったからです。

初恋は男の子でした。初めて告白されたのも男の子だし、好きな子と両思いになれてとても嬉しかったのも覚えています。中高時代は大学生になったら彼氏がほしいなと思っていたし、浪人時代に仲良くなった男の子もいました。

もしかすると自分は女の子を恋愛対象として見ているかもしれない、と思った時に、自分がレズビアンであると宣言する事は、こうした過去の自分の気持ちやその記憶を真っ向から否定してしまうように思えて違和感がありました。

それまでのノンケとして歩んだはずの自分の人生の中で、ん?という違和感は確かにありましたが、その正体が何なのかはよく分からなかったし、でもそれをスルーするには時すでに遅しという感じでした。もやもやしていた自分の状態に、その当時一番しっくりくる回答をしてくれたのが上記のセリフでした。

しっくりくるということとそれを自分の中で認めるということは全くの別問題で、この後わたしは大いに悩み戸惑うことになるのですが、このセリフは今でもたまに読み返してなぞるくらいには自分にとって衝撃的で、それでいて自分の中の核心を突いてくれるものでした。

(もちろん全世界のバイセクシャルの人がこう思ってるかはぜんぜんわかりません。が、一個人としてはかなり的を得ている表現かなぁとおもっています)


2.それまでスルーしてた違和感について


最初の記事で、わたしは20歳になってわたしバイセクシャルじゃないか???と自分に疑いを持つまで、セクマイとしての要素はつゆほどなかった、と申し上げました。

が、実を言うとそれにはちょっと嘘があります。


正確にいうと、つゆほどないと「思ってた」です。


当時はん?と思っただけでスルーしてたけど、冷静に振り返ると思い当たる節ありまくり。だけど、リアルタイムのわたしは幼くて、比べる対象もなく、こういうもんだと思い込んでたりで全く気がつかなかった、が厳密な表現にあたります。

セクマイの世界に飛び込んで色々な方とお話しすると、「あーわかるわかる!!」と共感されたりもするこの問題。このあたりを初めて人と共有できた時の自己肯定感というか、安心感というか、「わたしだけじゃなかった」というなんとも言えない感動は忘れ難いものがあります。


このあたりは結構センシティブな内容なので実は大部分が本邦初公開だったりしますが、いい機会なので晒しておきます。不愉快な思いをさせてしまってたらUターンおねがいします。


【パターン1】小学校時代、親友とイチャついてた

何を隠そうリコーダーの吹き口をくっつけてみたり、抱きついて衝動的に首筋にキスしたりしてました。完全にアウトです。ポイントは2人ともお互いに好きな男の子の話とかをしてた点。カオス。ちなみに現在親友はすごくかわいいのに彼氏を永遠に作らず、私一生結婚しないと言い切ってます。経過観察中。

【パターン2】グラビア等にすごく興味があった

これは自分は変態なんじゃないかと幼心に本気で思ってました。昔タレントさんが頭にビックリしたりして興奮すると電気がつく機械をつけて衝撃映像を見るみたいな謎番組があって、何かの拍子に女の人の谷間が映った瞬間男性陣のランプが一気に点灯して「やだ〜!!」みたいな空気になってた事があったのですが、画面の向こうの私は「え、、わたし今の絶対点く、、」って青ざめてました。他にもそんなエピソードがゴロゴロあります(え) 

【パターン3】少女漫画が苦手、ドラマはヒロイン重視

これは結構決定打でした。イケメンよりも断然可愛いヒロインの子とお買い物デートがしたい。大多数の人はヒロインを自分に置き換えて胸キュンするものだと大学の友達に説教されました。


あくまで一個人の体験談ですので、まったくもって一般性ないあたりはほんとうにご了承くださいという感じなのですが、特にパターン2あたりは今振り返っても完全にアウトですね。シンプルに女の人の身体に男性的な目線で興味がありました。が、当時はそんな理由も分からなかったので自分は本当に変態なんじゃないかと時折戦々恐々としてました。

このあたりを改めて振り返ると、要所要所で片鱗は確実にあったんだなと思いますが、感覚としては、封印していた違和感にパズルのように正しい解答が嵌め込まれて、漸く附に落ちたという感じです。ああ、そういうことだったのかと。

この附に落ちた感じ、には、納得したスッキリ感と同時に、この世界に足を踏み入れてる自分を受け入れる戸惑いと恐怖が共存していました。ここに納得してしまったら、それまでの自分には二度と戻れない気持ちがして、とにかく不安でした。セクマイとしての扉を開いた自分を自覚する恐怖と、これまでの自分をまっすぐ認めてあげられる自己肯定感との狭間でかなり苦しかったです。誰にも言えなかった事を認めてあげられる代わりに、また誰にも言えない事を抱えてしまう恐怖がありました。

このあたりで悩んでいた時期はそこそこ長かったのですが、これはもう、認めないと仕方ないと、思わざるを得ない出来事が20歳の私にわりと強引に発生します。悩み解消どころかその3000倍位の悩みで容赦なくぶん殴ってきたその案件についてはまた次回にお話ししたいとおもいます。

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