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シェルブールの雨傘

鑑賞時の感想ツイートはこちら。

1964年のフランス映画。港町シェルブールを舞台に、雨傘屋の美しい娘がたどる悲しい恋の行方を描いたミュージカルの名作です。原題は "Les Parapluies de Cherbourg"。

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主演は、フランスを代表する美人女優、カトリーヌ・ドヌーヴ。本作のヒットにより世界的なスターになりました。

監督は、ジャック・ドゥミミシェル・ルグランによる音楽は、きっと誰もが耳にしたことがあるはず♩

あらすじ(ネタバレなし)
舞台は、1957年、フランスの軍港の街シェルブール。
17歳の主人公ジュヌヴィエーヴ(カトリーヌ・ドヌーヴ)は、雨傘屋を営む母と二人暮らし。20歳の自動車工ギイ(ニーノ・カステルヌオーヴォ)という恋人がいる。
互いに愛し合い結婚を誓った二人だったが、母の反対、雨傘屋の存続の危機、ギイの出兵などに翻弄されて――。

お洒落なオープニングに、ときめく♡

『シェルブールの雨傘』と聞いてまずわたしが思い出すのは、お洒落なこのオープニングタイトル

フランスの港町の石畳。通り過ぎる色とりどりの雨傘――。

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行き交う人たちの衣装も含めて、色彩のバランスが完璧

そこに流れるのは、ミシェル・ルグランの切ないメロディー。ロマンティックな名曲ですよね~♩

本当に素敵なオープニングで惚れ惚れします♡
わたしの「好きな映画のオープニング」ベスト5に入れたいくらい!

・・・

昔からわたし、なぜか「傘」が好きなのです。雨傘や日傘も好きだし、傘のモチーフが使われている小物やアクセサリーなどを見ると、ついつい惹かれてしまいます。

こんな幼い頃のエピソードも、傘が好きな理由のひとつかもしれません。

美しい色彩に、うっとり。

“お洒落なフランス映画” の代表のような本作。映像の色彩がとにかく綺麗

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グレイッシュな淡いブルーのトーン。窓や壁の色、カーテンの色、ドヌーヴの衣装やリボンの色……。この組み合わせ、ため息が出るほど素敵~!

カーテンとタッセルの縁飾りも可愛い~! こんなインテリア、憧れます♡

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フューシャピンク、白、ブルー。このお部屋の壁紙も可愛い♩ 

日本の住宅でこの壁紙を取り入れようと思うと、なかなか上級者向けな柄だと思うんですよね。

ドレッサーの上の小物のブルー、カーディガンのピンクが壁紙の色にリンクしていて、なおかつ、家具(ドレッサー&椅子)のこげ茶で引き締めています。このセンス、見習いたい。

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主人公の母が営む雨傘屋さんの店内。ピンクから赤系統でまとめています。

ドヌーヴのカーディガンは先程の画像と同じ色ですが、ヘアスタイルがおでこ全開のハーフアップに。ブロンドの人がキレイ色を着ると、すっきりしていて可愛いなぁ♩

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こちらは主人公の恋人・ギイと、ギイの幼馴染み・マドレーヌのシーン。
ブラウン~オレンジ系の色彩。

マドレーヌが着ている水玉模様の衣装、オレンジ地にピンクのコイン・ドットなんて、かなり着こなし難易度が高い柄ですよね!? なのに、どぎつくならずに上品にまとまっているのがすごい!

カトリーヌ・ドヌーヴの美しさ

世界に名をとどろかせた “ザ・美人”、カトリーヌ・ドヌーヴ。

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美しい……♡

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同じ女性から見ても、憧れますよね~!

お年を召されてからはだいぶ貫禄がつきましたが、それでもお顔立ちの美しさは変わらず。

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『しあわせの雨傘』(2010年)などで活躍なさっています。

本作『シェルブールの雨傘』では、きらきら輝くばかりの往年のドヌーヴが、動き、歌っている姿を眺めていられるので、それだけでしあわせ……♩

全編、歌! 歌! 歌!

ミュージカル映画にもいろいろありますが、本作で特徴的なのはセリフが一切なく全編」でストーリーが進行するところ。

短い会話のやりとりにも逐一すべてメロディーが付いているので、もしかしたら「ミュージカルの、なんでもかんでも歌うところが苦手」という方には根本的にキツイかも?……しれませんね。苦笑

でも、その点にさえ慣れてしまえば、ミシェル・ルグランの音楽が本当に素敵なので、どっぷりと映画の世界に浸れると思います♩

歌は、演じている俳優ではなく、すべて吹替え。ドヌーヴの歌唱部分は、ダニエル・リカーリが歌っています。

・・・

ダニエル・リカーリといえば、わたしにとってはこの曲!

『恋人たちのバラード』
歌: ダニエル・リカーリ/作曲: ポール・モーリア

日曜日の早朝、テレビで放送されている番組『皇室ご一家』で使用されたテーマ曲です。(今でも流れているのかな?)

とても綺麗な歌声ですよね~♩

ここで、ちょっと想い出話を――。

会社員時代、たまたま早い時刻に目が覚めてしまった休日。ふとつけたテレビで流れていたのが、ダニエル・リカーリのこの曲でした。

ゆったりと優雅なポール・モーリアのサウンドに、一瞬で 1970年代の子ども時代のことが思い出されて……。当時住んでいたの家の間取りや、休日の穏やかな家の中の空気……。懐かしさに胸が “きゅっ” となりました。

「うわぁ…… この感じ!!」
と、いてもたってもいられず、すぐ曲名を調べてアルバムを買ってしまったのは何年前のことでしょうか。

・・・

わたしの想い出話はこのくらいにして。笑

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本作のラストシーン。切ないです。でも、その切なさが最高です♡

「いい映画を観たなぁ」という満足感に包まれると思います。
機会がありましたら、ぜひ♩


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