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もっと知識を深めよう!女性の生理事情

女性のお悩みの中で多い「生理トラブル」に対して、どれだけのご理解がありますでしょうか?これは男女共にです

知る力と伝える力のコミュニケーション能力が成り立つことで、お互いが寄り添えますよね。特に異性への伝え方にはいくつかポイントがありますので別記事で書いていく予定です

鍼灸マッサージ師として働いていると、たいていは大きな症状を病院や整形外科、接骨院などを回り、改善できない場合に鍼灸治療を受けられる人が多いです。おそらく鍼灸の「痛い・熱い」というイメージの誤解が原因なのでしょう

なので私たちは比較的重症な状態からお付き合いをスタートすることが多いのですが、様々な症状で女性の患者様に治療をさせていただきながら過去の状態を聞いていくと、たいていの方が若い頃から生理トラブルを抱えています

「ルナルナ」による生理痛やPMSの仕事への影響とピル服用に関するアンケート(調査実施期間:2020年1月10〜14日、調査対象:10〜50代以上の働く女性2094人)

そして、「働く女性の8割以上が生理痛やPMS(月経前症候群)による仕事への影響を感じている」という結果が、女性向けの健康情報サービス「ルナルナ」のユーザーアンケート調査で明らかになっているのです

また社会経済への影響も大きく、生理痛やPMSなどの月経困難症による労働力の低下による経済的損失は年間6828億円といわれています(バイエル薬品が日本人女性約2万人に実施した調査結果)

女性はご自身のカラダの把握と他人に伝える引き出しを増やすために、男性は自分には経験の無い生理事情をしっかりと理解して接することができるように今回の記事を最後までご覧ください

1.まだまだ理解が低い生理事情

SNSなどで女性が生理事情や婦人科系の疾患の辛さを発信しているところはよく見かけるものの、やはり男性に届きにくい印象があります

感じるところとしては、知識が無い・察することができない男性陣を否定する文章も多くあるからだと思います。男性に発するように見えて同性からの指示を獲得する目的で書いているかもしれませんが、否定から入る文章は性別関係なく入ってこないですよね

今回男性の私が発信することでまた意味合いが変わってくるのかなと思っています

私も治療を通じて勉強はしていますが、まだまだ理解がしきれていないと思っています。実体験ができないものはこの考え方で日々勉強をして理解を深めるべきだとも思いますので一緒に学んでいきましょう

率直に、日本人は生理に対する知識がかなり少ないです

海外のカップルって仲の良い印象がありますよね。ハグやキスなど単純なスキンシップが文化として多いこともありますが、お互いの特徴を理解する学びも多いことから、相手のカラダを大切にできているのです

特にジェントルマンのイメージが強いイタリア人からの話では、セックス後に反省会をするとも聞いたことがあります。女性の身体は整っていないとセック時に痛みが生じてしまいセックスレスになる日本人も多いため、ここでもお互いに寄り添う能力が大切になります

「生理周期を管理するアプリをスマホに入れてパートナーの体調を一緒にケアする男性も少なくない台湾」「どんなのが良い?こんな商品もあるよ?と電話で聞き、普通に男性が生理用品を買いに行くブラジル」

海外ではこれが当たり前だということはご存知でしたでしょうか?

夫婦関係やお付き合いをしているパートナーと良い関係が持続していない人は、もしかしたらこんなところの気遣いが原因にあるかもしれません

NHK:「生理について海外ではどう話してる? 世界各地で聞いてみた」記事引用
https://www.nhk.or.jp/gendai/comment/0029/topic041.html

また、この記事には女性からの発信の仕方も大切だと書いてありますので参考にされてください

女性が一ヶ月の間で調子の良い日数は7〜9日

男性は女性が一か月の中で比較的「調子の良い日がほんの少ししかない」ことを理解しましょう

それが生理後7~9日ほどのチャレンジ期。生理周期は体調によって変わるため、この日数よりも少ない場合も当然あります。この時期以外は「だるい」「頭が回らない」「イライラする」など調子が良くないのです

その原因は、体温やホルモンバランスの変動で身体の内部は忙しいから。 加えて毎月一定量の血が生理で出ていくことを理解して女性と接してあげて下さい

少し話がズレますが、母乳は血液からつくられることを知らない男性も多いですよね。育児をする時は、パートナーが不眠から血をつくる力が少ない状態で自分の血液を子供にあげていることを理解した上で寄り添ってあげましょう。不眠だけでイライラする男性は少なくないですよね。けつの不足はイライラも起こりやすくなります

また、排卵が起こり卵胞が黄体に変化すると黄体ホルモンの分泌によって体温が上昇します。 低温期に比べて0.3~0.6℃くらい基礎体温が上昇し、それが月経前まで10~14日間ほど続くのです

いいですか、女性は一ヶ月の半分を微熱で生活をしています

熱は上へ昇る性質があり、怒ったことを「頭に血が昇る」と言いますよね。微熱状態ではイライラしやすくて当たり前なのです。ですからパートナーの生理周期を一緒に把握し、乱れている時が高温期(特に生理の一週間前)だった場合には特に気を遣ってあげてください

気遣う手段には個体差があります。「そっとしてほしい」「話しかけてきてほしい」「家事をやってほしい」「感情をぶつけて発散したい」「花などのプレゼントで気が紛れる」etc…これもパートナーと話し合うことが大切です

また、女性は特に生理一週間前のイライラ期に重要な決断をすることはオススメしません。心と体が不安定の時は良い決断ができなくなります。イライラ期は脳が幸せを感じにくくなりますので、悪いことを考えがちなタイミングで悪い方向へ向かう別れ話などはしないに越したことはないのでお気をつけください

暑がり男性は嫌われるかも!女性は寒がりな人が多い

女性は基本的に寒がりです。女性で普段暑がりの人は「筋肉量が多くて代謝が高い」または「自律神経の乱れで体温調節が苦手になっている」かのどちらかでしょう。健康であれば良いのですが、先程説明した熱が昇りやすい体質の場合は暑く感じる錯覚に陥りやすく更年期障害もひどく出てしまう傾向にあるため注意が必要です

ですので、悪気がなく職場でクーラーをガンガンにかけていると、もれなく「女性の身体のことを気にかけない」と異性社員から嫌われる可能性がございます

あなた様がその空間で立ち位置が高く、エアコンの主導権を握っていた場合には特にお気をつけください。扇風機や扇子・うちわを使用することも考えましょう。治療中に女性の患者様から「職場が寒くて夏でも足元には膝掛けとヒーターを準備しています。そしてクーラーの風が当たる位置に私のデスクがあるんです」と訴える人が非常に多い事をこの場で報告しておきます

生理痛やPMSなどの月経困難症による労働力の低下による経済的損失は年間6828億円なのですから、これは社長や役員レベルの方々が会社のルールとして現場の声を聴きながら決めるべき内容であると私は思うのです

女性は妊娠をする体づくりになっているため、男性よりも脂肪が多く筋肉量が少ないことが寒がりの原因になります

もちろん女性陣も男性が暑がりが多いということ・察する力が弱い人が多いことを理解して、「厚着をするから◯◯度設定なら大丈夫です」と言えることが理想的です。これもコミュニケーションをとれるように日頃から良い関係性を築いておくことがお互いのためになります

生理痛は冷えで悪化する

男性は結論型の脳タイプが多いため、この記事の冒頭で生理トラブルが社会経済への影響も大きいことをあえて書きました。生理トラブルの中でも日本人女性のお悩みにもっとも多いのが「生理痛」です

そして、その生理痛の原因が「冷えからくる血行不良」が大きく影響している場合が多いため、前の章では冷えのことに触れました

生理の時期になるとホルモン分泌が変動し子宮内膜がはがれ落ちます。正常な場合ではツルンとはがれて痛みは生じませんが、生理痛がある女性の子宮内では血流が滞りやすくマジックテープのように子宮内膜がベリベリと剥がれるため痛みや出血が生じてしまうのです。これ想像するだけでも可哀想ですよね

日本人女性に生理痛が多い原因として私は、「湿度が高い日が一年を通して多いこと」「島国で狭く、人口密度の影響からストレスや神経質になりやすい」「薄着で冷やしてしまっている」ことだと思っています

この中で気をつけやすいことが「冷えに対する意識」です

女性は温める度合いを変えながら基本的には一年中温活を意識してください。口から入れるものや着用するもの、カラダの内外から気をつけることで将来起こる更年期障害や甲状腺機能障害などの度合いも軽減することでしょう。もちろん現時点で更年期障害や甲状腺機能障害にお悩みの人も症状軽減のために心がけるべき内容となります

とくに冷やさず温めてほしいところが、気血を昇らせないために「下半身の関節」を中心に温めることを心がけてください。脚の血流が良くなると腸の血流が良くなり子宮の血流も良くなります

日本人女性はいつから毛糸のパンツなどのアイテムから離れてしまったのでしょうか。70代より上の世代では当たり前の習慣だったそうです

東洋医学では、「子宮は血の海」という言葉があるくらい子宮には血流が大切で、一般の人が率先してできることが温活になります

ここで男性はカラダを温めるポカポカアイテムを気持ちのこもった一言を添えてプレゼントができるとポイントアップになることでしょう(バレンタインのお返しが何も浮かばないという人は、ポカポカアイテムも良いかもしれません。無いよりかはマシです)

ポカポカアイテム:腹巻きやアンクルウォーマー、レッグウォーマー、マフラー、股引き、カイロetc…
※最近ではドラックストアで何度も電子レンジで温めて使えるアイテムが冬場を中心に多数販売しております

また、日頃から口にする食材にも気をかけてください。寒い時期はとくに体を温める陽性食材をバランスの良い食事に取り入れ、冷やす陰性食材はスープや温野菜など温めて食しましょう

横になれるスペースの確保は大切

職場では生理トラブルや妊娠で辛い人を横にさせるスペースがあると喜ばれます。鍼灸院では治療用のベッドがありますので、不調や休憩の際には男女問わず直ぐに横にさせていました

仕事の効率を考えても一度横になった方がポテンシャルが上がります

前の章で「子宮は血の海」という表現をしましたが、東洋医学ではけつを増やすところは「かん」とされています。そして、その肝は横になることで休まるのです

肝:古くにつくられた言葉で、主に肝臓の働きと似ています

そして、休む時に気をつけることは「スマホをいじらないこと」。理由としては、目を使うことも血の消耗につながるからです。イライラしやすい原因は、依存しやすいSNSを見過ぎていることも原因にあるかもしれません


いかがでしたでしょうか?男性は自分で経験できないことなので理解に苦しんでいた方も多かったのではないでしょうか

私も皆さまと同じくできていないところはあります。ですので心に刻みながら書いていきました。まだまだ書きたいことは沢山あるのですが、あまり長くなってしまっても離脱につながると思いますので今回はこの辺にしておきます

近年徐々に地球が壊れてきている実感が私には強く感じます。「海底火山の噴火」「激しい気象の変化」「大型地震」「温暖化からの森林火災」etc…。これだけ天地が乱れていれば、その間で生きている私たち人間には大きく影響を及ぼします

これから私たちは今まで以上に自分と相手のカラダを思いやり、共存する必要がある時代になるのです

戦争なんてしている場合ではないと思います。ですがこれだけ天地が乱れている影響から人間の思考が激しくなり戦争にまで発展しているのかもしれません。ただその天地の乱れを加速させているのも人間ですね

不調を改善する時と同じく、この負の連鎖を改善するためには根本を改善させること。それは何かというを個々でアンテナを張りながら「考える力」が大切になります

自然に対しての「気」づかいや、他人を思いやる「気」づかいは、自分の気血(血流)が滞っていてはできません。「気」をつかえるためには今ある不調を早めに改善し、未病に対する意識をしていきましょう。その気血の巡りをお助けできるのが鍼灸や漢方などの東洋医学が得意としています


皆さまがこの記事を読んで少しでもプライベートのパートナーや職場の社員と良好な関係を築き良い雰囲気が継続できますように


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