偶然を生かしてキャリアをつくっていく 「クランボルツに学ぶ夢のあきらめかた」
キャリアに関する本を読んでると出てくるクランボルツ理論を、かなり端的にわかりやすく書いてある一冊。先に読んでいた「この幸運は偶然ではないんです!」は事例集のイメージですが、こちらは噛み砕いた解説書のイメージです。
変化と偶然
「キャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される」
というクランボルツの言葉があるそうです。つまり、「○歳の頃にはこうなりたい!」「○年後にはこういうキャリアを!」と、決めなくていい、逆にいうと決めてこだわり過ぎないほうがいいということのようです。
それは、好きなことは、偶然出会う周りの人に影響を受けながら変わっていくから。偶然の出会い→影響される→新たな発見がある→変化する、という流れでキャリアが形成されていきます。
となると、「出会いを増やさないと、変化は起きない」とも言えるようで、それが計画的偶発性と呼ばれる理論になるそうです。
計画的偶発性
計画的に出会いを増やしていき変化を起こしていくための、5つの条件があるそうです。
【5つの条件】
好奇心(面白い)
→冒険(やってみよう)
→楽観(大丈夫)
→持続(納得いくまで)
→柔軟(テングにならない)
という流れが計画的偶発性と言えるでしょう。(本文抜粋)
この5つの条件を習慣化することで、偶然の出会いが増えて変化が起きやすくなり、人生が豊かになっていくとのことです。
キャリア形成にどう生かすか
実際にキャリア形成にどう生かしたらいいのか、時期に分けて考えてみました。
▶︎「最近なんかつまらないな〜」な時期
まずは好奇心を持って出会いを増やす。
出会いが増えないとはじまらない。
▶︎「なんだかうまくいかない」な時期
まずは与えられた機会を生かせるように一生懸命頑張る。
5つの条件のどこが機能していないかを点検する。
今の仕事でも、“そこそこの成功”は2〜3割の人はつかめるもの。
▶︎「キャリアに迷う」時期
進むべき道筋は見えていなくて当然。キャリアの8割は偶然でできるから。
偶然を意識しながら好奇心のアンテナをはりめぐらせる。
面白そう!が見つかれば、まずはやってみる。
▶︎「やりたいことがあるけど踏み出せない」時期
まずはセミプロ市場で腕試し。
それで無理なら夢を昇華できるし、いけそうなら本気になる。
全体を通してお笑い芸人の方を例に説明がしてあり、ライトに読みやすかったです。漠然とキャリア形成について不安を持っている時にオススメの一冊です。
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