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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~422


「陽子、ありがとう。そうだよね、私が心地よくて、心穏やかにいられればそれでいいんだよね。人と比べることじゃないし、私がどう思うか、が大切なんだよね。何か、ストンって胸に納まった感じがする。今こうやって陽子と一緒にパフェを食べられたことはとっても幸せだし、家に帰って同じように吐かずに食べられなかったとしても、それはそれで仕方のないことだし、起きてしまった事実は変えられないんだから、自分がいいように解釈したり、心地よくいられるように考えればいいだけのことなんだよね」

陽子と別れてからも、さっき陽子と交わした言葉の一つ一つを思い出していた。

『私が心地よくて心穏やかにいられること』『今の私にとっての幸せのかたち』

私は今まで、何かに拘り過ぎていたのかもしれない。何かを気にし過ぎていたのかもしれない。自分のことよりも、周りのことが気になっていたのかもしれない。自分のことよりも、周りのことを優先していたのかもしれない。

私は、私のために生きている。私は、私のことをもっと考えてもいい。私は、私が心地よくて心穏やかにいられることをもっと考えてもいい。私は、私が私であるために、今の私にとっての幸せのかたちを探し求めて生きていく……

家に着いた頃には、辺りはすっかり暗くなっていた。

「ただいま」

誰もいない部屋に向かって挨拶をしてみる。明かりも灯さずに進むと、窓から月の光が差し込んでいた。


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