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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~421


「摂食障害を克服するためには『痩せること』の代わりになる『何か』がなければいけないんじゃないか、って思ってたし、かと言ってその『何か』が何なのか、ずっとわからなかったの。だけど、きっと何もなくてもいいんだよね。もちろん、何か目指すものとかがあった方がいいのかもしれないけれど、でも『何もない』ならそれでもいいのかな、って。『痩せること』の代わりは何もなくても、辛いことや苦しいことがないのなら、『何もない』穏やかな日々が続くのなら、それでいいんだし、それが今の私の幸せなのかなって、そんな気がしたんだ」

「紗希、私はね、こう思うんだ。幸せのかたち?みたいなものがあるとして、それって人それぞれで、人によっていろんなかたちがあるんだと思うし、あっていい、って思うの。幸せはこうでこうで、こうあるべき、みたいなものも全然ないと思うし。だからね、紗希が『何もない』ことが幸せ、って思うんならきっとそうなんだし、それ以上でもそれ以下でもないと思う。もちろん、何年か経って別の幸せのかたちが見つかったとしたら、その時はその時で、その時々の紗希に合った幸せのかたちがあるんだと思うんだ。つまりね、今の紗希が心地よくて、心穏やかにいられること、それが今の紗希にとっての幸せのかたち、ってこと」

今の私にとっての『幸せのかたち』。私が心地よくて、心穏やかにいられること。それが一番大切なこと。

「陽子、ありがとう。そうだよね、私が心地よくて、心穏やかにいられればそれでいいんだよね。人と比べることじゃないし、私がどう思うか、が大切なんだよね。何か、ストンって胸に納まった感じがする。今こうやって陽子と一緒にパフェを食べられたことはとっても幸せだし、家に帰って同じように吐かずに食べられなかったとしても、それはそれで仕方のないことだし、起きてしまった事実は変えられないんだから、自分がいいように解釈したり、心地よくいられるように考えればいいだけのことなんだよね」


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