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詩まとめ

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詩のまとめです。感情が滲み出てくるような詩を書きます。
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#夏

【詩】コルク銃の詩

正しさは、きっと骨格そのものみたいな形をしていて、だから僕たち、正しくある限り、まるでなんともないかのように、その場所に立っていられる。友達がいなくても、恋人がいなくても、正しければそのあいだ人間でいることが出来て、そうして笑いながらでたらめに嘯くことが出来て、だから、僕は、人間の形を保てなくなる前に、少しだけ軌道修正をするのだ。
僕が嫌いなきみを、誰も嫌いではないこと。
僕が正しくあり続けるため

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【詩】夏

結論というものがないから、季節が好きだよ。
駅で停まった電車の窓に向かって、自分の持っているものすべてを投げつけたくなった。蝉時雨がさざめく空の下で、もう電車が行ってしまったプラットホームに佇んだまま、ただそこに、永遠に棲みついていたいような気持ちになった。
夜みたいに凪いでいた心が、日の光に熱されて、気化するみたいに膨張して、それは特段、そこらじゅうに漂う空気となにも変わりはしないけれど、皮膚に

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