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この一年、イタリアで何を学んだのだろうか

iPhoneの写真をスクロールしていると、イタリアに行ったのがちょうど1年前(2019年6月17日)だったことに気づいた。

渡航前の僕はスペインでの経験、北欧での小さな成功と大きめの挫折を持って、新たにイタリア・ローマという地で再スタートをきるということに喜びとパワーと夢に満ち溢れていた。

「サッカー選手としての成功」と「選手以外での多方面での活躍」を語り、何より自分のやっていること、目標に自信も持っていたし、海外生活4年目を迎え、人生二度目のクラファンも行い準備万端という感じだった。

ロックダウン下のイタリアから日本に戻って3ヶ月が経つ。

帰国予定のフライトはキャンセルにキャンセルが重なり、残念ながら当分はイタリアには帰れなそうなので、今は日本で仕事を探してみようと動いている。

(履歴書を書いているが、経歴がユニークすぎてまとめるのに時間がかかっている。笑)

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思い返すと、1年前にイメージしていた自分の姿と現在地は随分と違う。

サッカーをやっているつもりだったし、日本に帰国も考えていなかった。

コロナの影響で…とも言えるが、それだけ自分の計画は未熟で脆かった。

一方、アジアでサッカーエージェントを行う会社のページでコラムが始まったりと、いい意味での予想外の出来事もある。

そんな中先日、クラウドファウンディングで一番多くの額を投資してくれた方に(支援ではなくあえてこの表現を使う)

「この一年で学んだことは何?」

と聞かれた。

意表を突かれた感じになった僕は答えに若干詰まった。
(よく考えれば、誰もが聞きたいことだけど)

その場ではいくつ自分の感じたことを話させていただいたが、今回は改めて言葉にしてみようと思う。

僕はこの1年、イタリアで何を学んだのだろうか。

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■成果

まず「成果」ということで具体的にわかりやすく目に見える「結果や成長」を見てみる。

1)「書く」ことでお金をもらえるようになった

2017年の12月からブログを始めたので、およそ2年半が経ち、記事数はnoteなども含めると200記事を超えた。

”継続は力なり”とはまさにで、真剣に物事に取り組んでいると以外にも形になってくる。

例としては、案件として企業の方からの依頼が2ヶ月に一回くらいの頻度でくるようになった。

冒頭でも言ったように他サイトでのコラムも最近始まった。

成果とは少し違うが、企画を考え、インタビューをしたり、自ら記事執筆の依頼をするなどもやっている。

正直、数的にはショボすぎるし、もっと営業するべきだなとは思うところもあるが、この1年での1つの成果と言えると思う。

2)数字

1に付随して具体的な数字でみると、先月ブログのPVは巣篭もり需要もあり、9000近くまで伸びた。

Twitterも最近は少し距離をおいてはいるが、2100人を超えイタリア渡航当時の倍近くになった。

イタリア到着と同時に始めたライン@での追加人数は82人。(ブロックされた人も含め)

普段あまりリーチできない中学生、高校生からも個別にサッカーの進路の相談を受けたり、同じくヨーロッパにいる方ともコミニュケーションをとることができた。

最近教育に興味があるが、サッカー選手という立場を利用し、人やその人生と真剣に向き合うことができたのもよかったなと振り返って思う。

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3)英語力

イタリアにいてなんで英語?と言われそうだけど、英語力は伸びた。

向こうでは1人で集中できる環境と時間があったので、かなりの時間をイタリア語ではなく英語の学習に割いていた。

渡航前から普通に会話もできていたし、コミュ力がもともとあるのでなんとかやってこれていたけど、当時よりだいぶ伝えれることや理解できる範囲が増えたと思う。

英語でYouTubeなんかも始めちゃってるし。

余談だけど、イタリア・ローマは予想以上に英語が通じる場面も多かった。(英語がわかるイタリア人とばかり接してしまったかもしれないが。)

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本来であればここには
"このチームと契約しました。"
とか
"試合でどのくらい活躍したか"
などサッカーでの成果や結果報告がしたかった。
無念であるが、人生はそういうこともあるか。(ということにしよう。)

■目に見えない編

海外生活で1番学べるのは「成果として表現できないこと」だったりする。

なので、次はちょっと抽象的な部分の「学び」を並べてみる。

1)観察力

昨年の10月後半あたりからだろうか、サッカー選手としての活動にイライラと疲労を覚えストレスがヤバかった。

そんな頃、とある動画で「古典」「普遍性」「教養」が大事ということを知った。

現在地の延長線上での知識や頑張りでは限界を感じていた僕は、そこから美術館に行ったり、今まで全く読んでこなかったジャンルの本などにも手を出すなど、これまでとは違う意気込みで日常を過ごしてみた。

幸運にもヨーロッパ、特にイタリアは「歴史」や「普遍性」を肌で学ぶには最高の環境で、”テーマ”を持ってローマの街を一人練り歩く時間は贅沢かつ、有意義な時間だったと思っている。

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2)イタリア人と働く

イタリアにある日本食のお店や、イタリア全国で行われるアジアの文化を伝えるイベントで仕事をさせていただく機会があった。

サッカーチームに所属することでスペインでもフィンランドでもスウェーデンでもヨーロッパ人と一緒に何かをチームで行うということはあったが、「イタリア人に屋台で焼きそばを売る」などはまた違った体験となった。

仕事への態度や、例えばイベントの場合は数日間のためにグループが結成されるわけだけどその中でのイタリア人の立ち振る舞いやコミニュケーションを観察するのも面白かった。

現地でお世話になっていた日本人の方からも学ぶことが多く、同じく10代の頃にで海を渡り、自分のビジネスを築きあげている姿を近くでみることができたのも刺激的だった。

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3)幸せとは

「サッカーに集中する」とか「海外に行く」ことで犠牲にせざる追えないものはたくさんある。(良いか悪いかではなく)

当たり前と言えばそうで、むしろ自ら選んでその道を突き進んできたわけだけど、なんか小骨がつっかえるとかいうか違和感も出てきていた。

「今本当に楽しんでいるのか自分?」みたいな。

特に「今シーズンは選手はやらない」と決めてからは、”幸せとはなんぞや”ともう飽きるほど自問したと思う。

その中で対話力というか、一度立ち止まる重要性みたいなものも学んだと思う。(ちょっと抽象的すぎるけど)

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ここまで”イタリアで学んだこと”を自分なりに振り返ってみた。

プラスで最後に1つ付け加えると、「人」。

最近、人と1年ぶりに会うということが多い。

「サッカーは今やっていなくて、コロナの影響もあり進路も迷っている最中です」

と相談すると、耳を傾けて、ポジティブなアドバイスをくれる人がたくさんいる。

そこで思うのは、自分にも他人にも素直に正直にぶつかってきてよかったなということ。

だからイタリア渡航前に行ったクラファンをはじめ、人間関係を培うことができたのが最大の学びだったかもしれないと思う。

次回はそのあたり「感謝」をテーマに記事書こうと思っている。

今回はこの辺で。

ではまた!


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