[エストニアの小説] 第6話 #2 15頭の丸々した乳牛(全17回・火金更新)
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カティが反論しようとすると、ニペルナーティは強く胸に抱きしめて、こう言った。「自分の目で見てごらん。空には青い切れ目が出てきている、あれは夜に向かう印、そして雲のない星の夜になる。いいかい、反対しないで、不満を言わないで。今日これ以上歩くのは酷いことだ、いくらわたしの農場がもう近くで、わたしの森が見えていてもね。もう一晩だ、旅の最後の夜になる、こうして外で眠るのは。ここで気持ちのいい寝場所をつくってあげよう。ライ麦の干し草の俵で君のベッドをつくる、わたしのコート