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おでん商会というゲーム実況グループをYouTube、ニコニコ動画を中心に息も絶え絶え活…

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おでん商会というゲーム実況グループをYouTube、ニコニコ動画を中心に息も絶え絶え活動している。

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ガムになって6年目

「ガムみたいだ。」 ネット活動している中で、ふと思うことがある。 特に今みたいな資格試験の勉強中とか、 「18時に投稿します!」といったまま編集が間に合わなかった深夜とか、 高確率で思う。 「今、俺どのくらい味するんだろう」って。 面白いエピソード、ファッションなどのビジュアル面、ゲーム実況での掛け合いの空気感、はんぺんとしてネットの海にさらされる上で、一通りやった。 これは本当に勝手だけど、ある一定の層には刺さると自負していた。 でも、その一定の層をつなぎと

    • 名も知らぬきみたちへ

       僕の友人はこぞってネットの不透明さにおびえている。可愛くない小動物だ。それを理由にSNSをやってない率が高すぎて『令和ってなんだっけ?』と首を傾げてしまう。勿論言ってることは分かるんだけど、僕からすればオンライン(ネット)もオフライン(現実)もさして変わらないし、寧ろその不透明さこそが日々の刺激だよな、と思うのだ。  かつて僕が中学2年だった頃。友達募集掲示板で繋がった人がいた。そこは暇を持て余した中高生のたまり場だったので自己紹介も「中2男、音楽好きです」みたいな粗雑な

      • なりたかった、なれなかった

        社内試験があった。 それはもう、過酷であった。なぜ平から一つ上に上がるだけでこんなにも辛いのか何度考えても理解できなかった。 まず受けるには今後使えるかよくわからない資格がいる。そして、年末年始返上でレポートを書かされる。提出日までに何度もチェックが入り、書き直しになり、連日眠れない日が続く。出し終わったら平日3日間でパワポを作成する。そして1週間毎日プレゼンの練習をしながら、筆記試験の対策もする。それでいて合格率が著しく低い。 以上のような異常が確定した時、気持ちより先

        • ユーレー・ミーツ・ユーレー

          突然だけど、「幽霊」という漢字はちょっと幽霊っぽくなさすぎやしないか。角ばっているというか、些か目立ちすぎているというか。 僕の敬愛する詩人は「ユーレー」と表現していて、それを見つけた時、とてもしっくり来たのを覚えている。 形のない、或いは触ろうとすればすり抜けてしまうような曖昧で意味不明な何か。「幽霊」より「ユーレー」の方が本来の幽霊像に近しいと思う。 僕はユーレーに会いたいタイプの子どもだった。当時、スーパーのレジ前に申し訳程度に設置された雑誌売り場が大好きで、親が買

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        ガムになって6年目

          もしかして:位置人称

           暇つぶしに性格診断をしたら、自分はウサギ型だった。独自の世界観を持つ理想主義者だそうだ。座右の銘は現実逃避で、特技は正当化なのであながち間違いではないけれど、不思議と褒められた気がしない。絶対語尾に(笑)がついている。  時に、独自の世界観ってなんだ。  このフレーズは『芸術家肌』とか『唯一無二』とか美しい言葉と一緒に並びそうであるがちょっと違う気もする。大学で意気投合した3人だけど、自分だけエスカレーター式に入学してる場合くらい違う。違和感の正体を探るべく、思考の海をア

          もしかして:位置人称

          水を得た恥見

           「20代で得た知見」を、とリクエストをいただいた。僕のエターナルエイジは17才であるが、少しまとめてみよう。でも、知見なんて恐れ多くてやってらんないから、恥ずかしい意見=恥見をつらつら並べていくことにする。 ①絵が描けないなら、ぬり絵しようよ  勇気や気概がないのならば、とりあえず何もしない方がいいと思っていた。サークルの飲み会のルールを遵守し、コールや泥酔もしなかった。付き合っていない女の子は必ず終電までに帰した。でもそれは、亡霊みたいに存在感が希薄になるだけの悪手で

          水を得た恥見

          恋愛痰

          恐らくだが、僕は人間関係の構築が下手である。いや、構築は得意の部類かもしれないが、持続ができないというのが正しい。新規開拓に優れているが一発目の仕事で出禁になるみたいなところがある。 さて、そのフィールドが恋愛になってしまえばもう手に負えない。折角なので今日は恋愛の終わる瞬間に注目してみたい。ぬらぬらと光る恋愛痰を吐き捨てていく。 小5の時の彼女の話。あ、少し待て。キスやまぐわいをしていないくせにカウントするなと思ったお前。その考えは相当腐っている。恋愛は好きっ

          せめて生きていて

          ねぇ、種田。君は今どこでなにしている? 夜の新宿駅の路上で死んだように眠っている人や、渋谷駅に着くと車両に流れ込んでくる尖った身なりの人を見る度に君を思う。あの地獄みたいな高校で、僕らは訳アリ品のようなレッテルを貼られていたね。 種田(仮名)は太陽というものを知らないかのような真っ白な肌と少し傷んだウルフカットが目印の、いつも眠そうな目をしてニヤリと笑う、そんな女子だった。 きっと僕らは、友達ではなかった。 学校以外で会ったことはないから私服も見たことがない。 ただのク

          せめて生きていて

          セミのトレモロ抜けて

          ※この記事はとある夏休みの備忘録です。曖昧に読んでくれたら是、幸い。 僕の夏休みは平日火曜日に唐突に訪れた。お盆に休めなかったせいで、中途半端なところで消化しなければならなくなったのだ。いつもより早く起きてゴミを捨てて、編集作業をして、昼ご飯を食べに出かけた。そして、帰って昼寝をしたらあっという間に夕方だった。 スタバでMacをカタカタやってる人の気が知れなくて、でもその気が知りたくて再び外へ出た。近所の店舗はできた当初は物凄い行列だったが、だいぶ客足は落ち着いたようだ。

          セミのトレモロ抜けて

          夏のリビングデッド

           back numberが『偶然や夏の魔法とやらの力』に縋って、クリープハイプが『夏のせい 夏のせい 夏のせいにすればいいからさ』と免罪符にした、この季節は問題児である。  春夏秋冬の中でもなぜかこの季節には焦りを感じる。もうこの年齢での夏は二度と来ないのだ、と毎年思う。勿論春も秋も冬もそうなのだけれど、夏だけは特別である。  僕みたいなツイストドーナツ並みのひねくれ者は、『俺はこういう人間だ』という宛らビッグダディのような強いこだわりがあって、それに則って生きている。そ

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          不変者に注意

          こんなにもモヤシに酷似した僕であるが、通っていた中高はゴリゴリの体育会系だった。当時は完全に人生の選択を誤ったと絶望の丘で立ち尽くしていたが、今となってはいい刺激になったと思っている。 6年間必死こいて通学した山奥にある中高一貫校。いじめもあったし体罰もあった。理不尽なことも沢山あったし、ずるいこともしたしされてきた。 そんな僕が中学デビューを鮮やかに失敗し、早々に戦力外通告を受けた折、ある男に出会う。 モッさんと呼ばれるその男は、うちの花形である野球部所属でありながら

          不変者に注意

          ロストバゲージになりたくて

          皆さんはGWをどう過ごしただろうか。 惰眠を貪るもよし、精力的に外に出るもよし、過ごし方は三者三葉かと思う。 以前記事でも少し触れたが、故あってGWは毎年同じメンバーで旅行をしている。同行メンバーは大学時代の親友であるタイツ先輩、IH、A君だ。IHが参加していることは前回触れなかったけれど、本当はいた。記事の趣旨がブレるので省いたのだ、悪しからず。※メンバーは識別しやすいように書いてるだけなので、知らなくても大丈夫です。 2023年。今年は佐賀と福岡に行った。行ったことの

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          おや趣味、よい夢を。

           趣味に興じている最中に死にたい。  これは僕の強い願望である。  ほんの少し前まで、僕の趣味なんてたかが知れていた。  誰よりも非凡や異端を望んだはずの僕が、いつの間にか絵に描いたような普通になっていて心底がっかりした。こんなテンプレモブ人間の人生にはテコ入れをすべきである。  明日死ぬかもしれない僕らだ。  なるだけ後悔はしたくない。  僕は今、最期を飾るに相応しい趣味探しの旅をしている。とは言え、最近は趣味の幅を広げることが生きがいになってきているので、生きる

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          口づけをかわすより愛を語ろう

          先日のこと。 金曜の夕方、僕が社会の歯車として身を粉にして働いていると不意に電話が鳴った。登録外だったが、そんなお客さんザラだしとりあえず出ることにした。  営業の電話だ。ひねもす片っ端から電話をかけているのだろう。正直、僕の名前(苗字)は間違っていたし、誰から紹介を受けたのか聞いてもそれは秘密と言うし、胡散臭さに手足が生えたような奴だと思った。  まあ、その後も電話はダラダラと続いたのだけれど、やんわりとセミナーには興味がないことを伝えて通話を切った。 どんなマ

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          固有名詞科的解体新書

           中学1年のある休み時間、クラスメイトの山井くんが大声で僕に言った。 山井「ガスター10!使用上の注意をよく読み、用法・容量を守って正しくお使い下さい。」  クラス中が変な空気になったものの、僕だけが爆笑した。 僕は、固有名詞に弱い。  みなさんはどうだろう。TVの演者の掛け合いや誰かとの雑談における笑いとしての固有名詞を面白いと感じるだろうか?  言葉を愛する僕たちは、ちゃんと言い切ろうとする癖がある。  時に執拗なくらい、言わんでいいよもうってくらい略さずに全部

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          妹に告ぐ

          僕には妹が1人いて、 それはそれは、すべてが正反対でどうしようもなかった。 ひとつ言うならば、僕はお姉ちゃんがいる弟タイプであって、 お兄ちゃんタイプでは決してない。 神の采配ミスか、僕の割り込みだった可能性もある。 妹に対してはドンマイとしか言いようがない。 母親の腹部が膨れ上がった時、僕は特に何も感じていなかった。 「お兄ちゃんになるのよ」と言われても、取り立てて僕にすることなどなかったからだ。 数か月後、当たり前みたいな顔をして柔らかな布に包まれたそいつは 僕とは

          妹に告ぐ