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何度でも読み返したいnote4

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何度でも読み返したいnoteの備忘録です。 こちらの4も記事が100本集まったので、5を作りました。
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#コラム

高島屋のエレベーターでみた、ぎこちなくてきれいな「かけ捨てのやさしさ」

デパートの上層にある雑貨フロアが好きでよく行く。 先週末も日本橋高島屋本館の7階をふらふら見ていて、例によって何も買わず、ゆっくりエスカレーターで降りていった。 僕のだいぶ前方に、若い親子が同じようにエスカレーターで降りていっていた。先頭のお父さんは、ショートカットの3歳くらいの女の子をおんぶしている。女の子はお父さんの腕の中でウトウトしている。 そして2メートルくらい間を空けて後ろに、大きなトートバックを持ったお母さんがついてきていた。 2フロアくらい降りたときに、

ロスにロスを重ねること

数年前、大好きだった俳優が命を絶った。三浦春馬。初めて、同世代に「色っぽさ」を感じる存在だった。まさか、居なくなるなんて想像したこともなかった。 スクリーンを生きる人は、思い出さないときでも、テレビの裏側できちんと生きていて、脚光を浴びたときに、再び、世間から注目される。そんな陰陽を繰り返して、当たり前に生き続ける存在だと信じてた。 忘れもしない、灼熱の昼下がり。車を運転していた。後部座席に乗っていた母親がスマホ片手に言った「三浦春馬が亡くなった」と。みるみる体から力が抜

「結婚してぇ」と 「独身サイコー!」のはざまで

「あー結婚してぇ」 深夜11時。私たち以外誰もいなくなったフロアに魂の叫びが響き渡る。 急な業務対応があり、後輩と遅くまで残業していた夜だった。ぎょっとした。 「結婚したい」なんて言葉を、生身の23歳男から聞いたことがなかったから。 よほどぎょっとした顔をしていたんだろう。 「弱ってると結婚したくなりませんか?」と後輩の弁解が入る。 当時24歳の私にはさっぱり共感できなかった。 残業でしんどい週は、金曜日に友達とどんちゃん騒げばいいじゃん

年末☆駆け抜けるグランドロマン!

昨日、自分が果たして「一昨日の鍋の残りを食べた」だけだったか問題について語って参りましょう。 更に、仕事納めで事務所はそこそこ小綺麗に出来ていたけど、例のアレはどうしたの?問題についても、見て行きましょう。 (何故に第三者目線) 第一の問題として、昨日、実家に届くと予告されていた「素敵な物」とは? 仕事をしていて16時を回った辺りでも実家から音沙汰無しなので、送り主さんに耳打ちされていたけれど、実家の両親は内緒にして「素敵な物」を葬り去るのではあるまいか?と、一抹の不安

理想の多様性社会は身近にあった

みなさんお疲れ様です。 どうしても年賀状を書きたくない夏木です。 「手書きの温かみ」とか「遠方の人からの便り」を楽しみにしている人もいるので、別に年賀状自体を否定するつもりはないです。 ただ「LINEとかメールで良いじゃん…」と思ってしまいます。 何故なら私は字が超絶汚いから。 さて、すっかり市民権を得た「多様性社会」という言葉。 私はこのワードに常々疑問を持っています。 多様性社会の実現って結局無理だよね?と感じているからです。 今日はそういうお話。 ダイバーシテ

多様性と美味いシェラスコ

こんにちは。 息子の福太郎がヒトメタニューモウイルスを貰ってきて2週間、やっと本調子に戻ったと思ったとたん、復帰した保育園から秒で鼻風邪を貰ってきた欲張り君の母、たいたいです。 今回は単なる鼻風邪なので症状的には大したことないのだが、とかく体を横たえたときの鼻詰まりが酷すぎる。 私も重症花粉症患者なので嫌というほど分かるのだが、一瞬たりとも鼻が通る瞬間がない。 当然夜は眠れない。 ということで、明け方6時頃にどういうメカニズムなのか突然鼻が通り、ようやく眠りにつく福太郎を

さつまいもを入れてくれていたダンボール箱を、忘れたくない

「他に送るものある?」 電話越しの母の言葉に、思わず甘えそうになってしまう。あれもこれもと言ってしまいそうになるけれど、いやいや、「近所のスーパーで買えよ」な話なのだ。 * 毎年、地元の特産品が出回るシーズンになると、母が「送ろうか?」と連絡をくれる。子どもの頃から食べてきた地元の旬の味は、大人になった今でも私の味覚を虜にしている。年に一回、特産品が大々的にスーパーや物産展、農家さんの家などで販売されると、母は東京にいる私に「少し送ろうか?」と聞いてくれるのだ。 母の