ロスにロスを重ねること
数年前、大好きだった俳優が命を絶った。三浦春馬。初めて、同世代に「色っぽさ」を感じる存在だった。まさか、居なくなるなんて想像したこともなかった。
スクリーンを生きる人は、思い出さないときでも、テレビの裏側できちんと生きていて、脚光を浴びたときに、再び、世間から注目される。そんな陰陽を繰り返して、当たり前に生き続ける存在だと信じてた。
忘れもしない、灼熱の昼下がり。車を運転していた。後部座席に乗っていた母親がスマホ片手に言った「三浦春馬が亡くなった」と。みるみる体から力が抜