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ジョーンズ版サビアンシンボルに寄せる短文集

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サビアンシンボルに寄せて、たあいない短文を書いています。はのんによる原文訳を添えて。 この試みのすべては思いつき。
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記事一覧

サビアンシンボル おひつじ座10度 ショートショート

サビアンシンボル おひつじ座10度 ショートショート

【ジョーンズによる原文】
A man teaching new forms for old symbols.

【はのん訳】
男が古くからの象徴の新しい形を教えている。

象徴とは。
触れたり見えたりする具体的なものに、触れたり見たりできないような概念や考えを紐づけたもののことだ。
話す言語や文化的背景が違っても、通じるような象徴もある。
シンボルともいわれる。

ハトは平和を、薔薇の花は愛を、宝

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サビアンシンボル おひつじ座14度 ショートショート

サビアンシンボル おひつじ座14度 ショートショート

【ジョーンズによる原文】
A serpent coiling near a man and a woman.

【はのん訳】
男女の傍らでとぐろを巻く大蛇

見つめる。

魅了する。

ひと呑み。

原文のserpentは、単なる蛇ではなくて何かの化身という含みもあるそうですよ。

この蛇が何の化身なのか。
それをどう感じるかは、人それぞれですね。
原初に近い時からずっと存在している何かっぽいです

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サビアンシンボル おひつじ座15度 ショートショート

サビアンシンボル おひつじ座15度 ショートショート

【ジョーンズによる原文】
An Indian weaving a blanket.

【はのん訳】
毛布を織るインディアン

獣の毛を撚って糸にした。
気が遠くなるほどたくさんの量を。
糸は伸びて、遠くに見えるあの岩に届くほどの長さになった。
これでもう充分だろう。

手頃な枝を2本用意する。
2本の枝の間に縦の糸を掛けていく。
縦の糸の間を縫うように、横の糸を渡していく。
それを繰り返す。

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サビアンシンボル おひつじ座13度 ショートショート

サビアンシンボル おひつじ座13度 ショートショート

【ジョーンズによる原文】
An unsuccessful bomb explosion.

【はのん訳】
爆発しきれなかった爆弾

オレは、壊れることで莫大なエネルギーを産み出すしくみを持っている。

オレの周りのものを壊す。そのために作られたのがオレだ。

だが、中のパーツ(信管というらしい)がなぜか意図されたように作動せず、起爆しなかった。

そうだ。爆弾の成れの果てが今のオレなんだ。

造ら

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サビアンシンボル おひつじ座12度 ショートショート

サビアンシンボル おひつじ座12度 ショートショート

【⠀ジョーンズによる原文】
A flock of wild geese.

【はのん訳】
野生の雁の群れ

ひとつお断りしておきます。

geeseって雁(ガンまたはカリ)のこと。
geeseを鴨(カモ)と訳している文をよく見かけますが、違うんですよ。

雁も鴨も渡り鳥。どちらも日本で越冬するために寒い国から飛んできます。

ちなみに鴨の仲間のカルガモは渡り鳥ではないそうで、日本に定住していすし、

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サビアンシンボル おひつじ座11度 ショートショート

サビアンシンボル おひつじ座11度 ショートショート

【ジョーンズによる原文】
The president of the country.

【はのん訳】
国の長たる者

まずは。

何が欲しいのか。何が必要か。

ここだけは間違えてはいけない。

欲しいものを自覚して、ことは始まるからだ。

どうやって手に入れるか。

これはあくまでも次に考えることだ。

なんなら、自分で考えなくてもよいことだ。

サビアンシンボル おひつじ座9度 ショートショート

サビアンシンボル おひつじ座9度 ショートショート

【ジョーンズによる原文】
A Crystal gazer

【はのん訳】
ビジョンを求めて水晶を凝視する人

風の向くまま旅をするわたしは占いを生業にしている。
主に水晶占いをする。

その日の最初に水晶玉を覗き込むとき、見えるものはいつも決まっている。
一対の翼のついた三角形だ。いつもこれが見える。
それが何なのか、わたしには分からないし、今は特に解釈が必要とも思えないのでそのまま受け止めている

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サビアンシンボル おひつじ座8度 ショートショート

サビアンシンボル おひつじ座8度 ショートショート

【ジョーンズによる原文】
A large hat with streamers flying, facing east.

【はのん訳】
風になびく飾りリボンの付いた大きな帽子が、東を向いている

ああ、今年もまたこの風が吹いた。
もう行かなければ。

この町を仮住まいと定めて、しばらく落ち着いていた。
ひとつ所に留まれば、知った顔が増え、身の回りのものも増えていく。
それらは浮草のようなわたしを

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サビアンシンボル おひつじ座7度 ショートショート

サビアンシンボル おひつじ座7度 ショートショート

【ジョーンズによる原文】
A man succesfully expressing himself in two realms at once.

【はのん訳】
ふたつの領域で一度に、自分を表現してみせる男。

わたしは歌い手だ。

わたしは、歌うときにホーミーとかトゥバとか喉歌などと呼ばれるテクニックを使っている。

それはね、地声の上に倍音が乗る発声だ。
ごく簡単に言うとね。

誰かに習ったわ

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サビアンシンボル おひつじ座6度 ショートショート

サビアンシンボル おひつじ座6度 ショートショート

【ジョーンズによる原文】
A square brightly lighted on one side.

【はのん訳】
1辺だけが明るく照らされている四角形

この間、箱庭療法というカウンセリングを受けた。
楽しくてすっかりハマってしまい、自分でもやってみようと思い、まずはホムセンで板を買ってきて正方形の箱を作った。これで世界の枠ができた。

次に、箱の中にザーッと砂を敷きつめてみた。すぐに散って

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サビアンシンボル おひつじ座5度 ショートショート

サビアンシンボル おひつじ座5度 ショートショート

【ジョーンズによる原文】
A triangle with wings.

【はのん訳】
翼の生えた三角形

わたしの家系には、とある宗教のペンダントが代々受け継がれている。
わたしは祖母からそれを譲られた。

三角形に、一対の翼が生えている意匠が刻印されている。
その宗教のシンボルマークがそれであったと聞いている。

とある平面の上で、座標が2つ指定されたとき、その2つの座標を結べば線になる。

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サビアンシンボル おひつじ座4度 ショートショート

サビアンシンボル おひつじ座4度 ショートショート

【ジョーンズによる原文】
Two lovers strolling through a secluded walk.

【はのん訳】
人気のない道をそぞろ歩く恋人達。

君と2人だけで歩いている。

君と一緒にいればいるほど、互いの歩調、互いの呼吸、互いの思いがだんだん近寄ってきて、合ってくるのが分かるんだ。合わせようとしなくても。

ほら。今。
わたしと君は、お互い言葉にしなくても手を自然に伸ば

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サビアンシンボル おひつじ座3度 ショートショート

サビアンシンボル おひつじ座3度 ショートショート

【ジョーンズによる原文】
The cameo profile of a man in the outline of his country.

【はのん訳】
ある男の祖国の輪郭線が、カメオ細工の男の横顔に見える。

お笑い芸人として精進を続けて、場がひとつの大きな波となって揺れる体験はもう何度もしてきたよ。

今、わたしの顔は国中に知れ渡っているらしい。キャラクターグッズにもなった。わたしの顔をプ

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サビアンシンボルおひつじ座2度

サビアンシンボルおひつじ座2度

【ジョーンズによる原文】
A comedian entertaining a group.

【はのん訳】
場を沸かすお笑い芸人。

ひとりの笑い声はひとつの波。
みんなが笑えば、波は重なって大きくなっていく。
複雑に重なり、やがてひとつの波に収れんしつつ拡がる。
それが場となり、わたしはその源となっている。

わたしがここに来る前にいた場所の泡立つ波を、ほんの刹那思い出すよ。