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HSPとADHDの板挟み

小学生の頃、自分ではなく他人に怒っている先生を見て涙目になる。自分へ怒っているときは尚更。他人の怒りや悲しみに敏感に反応し、ダメージを受ける。誰かの放った一言が自分の中をぐるぐる回り続け、数日間忘れず苦しむ。
成長とともに克服する。冷酷になるか、無関心になるかが
克服の方法である。典型的なHSP。

宿題をやり忘れる。友達との待ち合わせに間に合わない。過去の会話内容を忘れて恋人に怒られる。メモしろとアドバイスを受けるが、メモすることを忘れる。メモしてもそれをどこに置いたか忘れる。
典型的なADHD。

自分が出会ってきた人たちのなかには陽HSPと陰HSPが存在する。
陽HSPとは、他人の気持ちを汲み取って行動出来たり、自分の気持ちを理解して整理するのが早いなどの、HSPであることの利点を生かした性格の持ち主である。
陰HSPとは、他人のマイナスの気持ちに影響されて自分まで負の感情を持ってしまったり、注意されたり怒られたりしてストレスを感じすぎてしまう性格のことである。両者の特徴は互いに発現するが、ここではどちらが強く現れているかで場合分けを行っている。

ADHDであるが故の物忘れ、課題の出し忘れ、家賃や水道電気代の滞納だったり、授業や待ち合わせの遅刻だったりを繰り返した結果陰HSPが人から怒りや注意、ストレスを定期的に与えられた場合(これは自業自得であるのだが)、その精神状態と、それの日常への影響は容易に想像できるだろう。
事態を更に悪化させるのは、これらを改善しようとしないでストレスを受け続ける無気力と、他人の善意や好意を斜に構えて跳ね返してしまう性格である。HSPであるからこそ得られる細かい感情への理解は、それを理解していない人からの意見を跳ね返す。HSPでもない人(感情を大した理解していない人)からの意見は自分へ影響を与えるはずがないと相手にしない。

陰HSPとADHDの悪循環を経験している人はほとんどが躁鬱になっており(ソースは自分)その自己破壊の様は目も当てられない。
これを他人の善意や優しさで解決するには多大な労力と苦労が必要で、それらを費やしても何も解決できない場合も多い。他人の言葉について斜に構えているし、他人の言葉を受け止められないから。そもそも解決方法というか状況を良くする方法なんて本人はわかってる。早起きして授業に行けばいい。時間や期限を守ればいい。そんな当たり前のことが出来ないから困っているのだ。

そうして陰HSPは一部の本人の魅力を理解する者を除いて友好関係を狭める。それすらも本人の自己肯定感を下げるのに貢献しているのだが、その悪循環を本人が理解することも他人に教えてもらえることもない。

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