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「先生は、トイレではありません。」が、意外と大切な理由。

話をしているうちに、「あっ! 僕って意外とちゃんとしたことを考えていたのね!」と気気付き、自画自賛しがちなJUNです。

基本的に内向的で無口なのですが、二人きりのような状態になると、変なサービス精神が湧いて出てきます。そして、「一笑いでも。」と狙いにいったあげく、事故して自己否定に陥るという屈折したところがあります。

だから、授業中は安心です。だって、40人近い子どもたちがいるのですから、僕が身を粉にして笑いを取りに行かなくても話し合いは進んでいきますからね。

本日は、そんな話題。

学校あるあるで、

「先生! トイレ!」
「先生は、トイレではありません!」

というお決まりの流れがありますよね。僕が小学生だった時代でもこの「お決まり」が語られ、現代でも続いているという事実。「どんだけ続いていくんだ!」と思っている今日この頃ではありますが、意外と「これだけ続くってことは重要なんじゃね!」という内容をまとめたいと思います。

きっと、「先生トイレ!」は、世代を超えて継承されていくと思いますので、有難く利用していきましょう!

▶先生は、「女房役」に徹すること。

日本人の美徳の中に、「一歩下がって」みたいなものってありましたよね。まだある? それと同じように、「女房役」という言葉があります。意味としては、「傍から補佐する役目」でしょう。

「補佐する」ことに男女関係ないのですが、そこのところは話が反れていくのでまた今度。「女房役」という言葉を聞くと、何だか日本人らしいなぁと思ってしまうのですが、実は日本の歴史を海外と比べて振り返ってみると、

「日本で、真の『女房役』として活躍した人は少ない。」

ということなのです!#歴史からの発想

きっと文化的な側面が大きいのでしょう。もう少し深堀りすると、日本は、「僕は、あなたを支える2番目を目指します!」という2番目ねらいは流行らずに、「どうせだったらトップとったるけん!」という方たちが多く歴史上の人物として名を馳せているのです。派手なトップの方が子どもたち人気もありますしね!

日本と違って海外では、「既にトップの座は決まっていて、どう頑張っても№1は取れないし、そもそも№1になる発想なんてない。」という考え方もあるのです。

さて、現代に戻って来てください。お疲れさまでした。

ここで問いを1つ。「教師」は、どうでしょう。「派手派手トップ」でしょうか。それとも、「よき女房」でしょうか。


答えは、決まっていますよね! そうです。

「よき女房役に徹する!」

という選択肢が望ましいでしょう。

子どもたちに対して徹底的に仕える立場なのです。勘違いしがちなのは、

「教師が進めていかないといけない。」

とか、

「教師が教えないといけない。」

という古い教師像でしょう。もちろん、教師が権威性を発揮して子どもたちに知識を与えるという時代があったのは事実です。しかし、現代の子どもたちには決してマッチしませんよね。

きっと、社会の変化、子どもたちの変化を感じ取っている先生方であれば、なるべく「子ども主体」の学習を成立させ、きっと「良き女房」として温かい眼差しを送っていることでしょう。

▶「先生は、トイレじゃない!」という大切さ。

僕のクラスでも、「先生トイレ!」は、発生します。

残念なのは、

「先生は、トイレじゃありません!」

という重要な件を子どもたちが答えてしまうところですね。

今年度も3度ほど挑戦者が現れたのですが、全て子どもに拾われてしまい、返すことができませんでした。いいんです。僕は最高の女房ですから。

しかし、よくよく考えると3度「先生、トイレ!」が発生してしまったことは、実は問題だということに気付きました。

いや、「トイレに行く時間を確保してあげなさい!」というような問題ではありません。この表現方法に問題があるのです。

その問題に気付かせてくれた本は、#わかりあえないことからなのですが、本書で語られている問題点とは、

「コミュニケーションスキルの獲得を阻害する一因として、『最後まで言わせない』大人の対応。」

が取り上げられています。ざっくり説明すると、

親と子どものやり取りとして、

「パパ、ジュース!」

と言うコミュニケーションで終わらせてはいけないということです。本書で語られている主旨で言い直すと、

「パパ、ジュースちょうだい。」

というように

「しっかりと表現し直してもらう」

手立てを取ることが子どもにとって大切なのです。

もちろん、「喉が渇いたからジュースをください。」でも良いですし、「お忙しいところ大変申し訳ないのですが、飲み物を少し分けていただくことは可能でしょうか。いや、洗濯物干しが一段落したところで構いません。決して急いでいる訳ではないので大丈夫です。はい。」でも良いでしょう。

とにかく、

「意味が通じるように表現させる。」

ことが重要だということなのです。なぜ、「先生、トイレ!」となってしまうのかというと、その原因の一つとして、

「女房役がすぎる。」

ということが言えるでしょう。子どもの主張を慮りすぎ、

「足りない表現でも主張を叶えてしまった。」

という経験が「先生、トイレ!」につながっているのです。

▶まとめ。

本記事では、「子どもの主張は、しっかりと聴こう!」という内容をまとめました。

内向的で無口気質のため、授業中はみんなが話してくれることが嬉しくてたまりません。そんなテンションアゲアゲな状態だと、子どもが話をしてくれているのにもかかわらず、

「あぁ! なるほど! 〇〇っていうことかな!」

とか、言ってしまうのですよね。これは、最悪ですね。本当にごめんなさい。二度とやりません。

子どもが、話を始めたら、

「とにかく聴く。最後まで聴く。」

そして、困ったときにさり気なく、「助け舟を出す」というのが最高の女房に求められている仕事でしょう。

みなさんも、「先生、トイレ!」と言われたら、「先生、トイレへ行ってきます!」と堂々と言い直しを主張しましょう!!


音声もいかがでしょう。



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