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期待をしないこと

これはフィリピンに来て一番に学んだ事じゃないかなって思います。特にサービス業に従事する者や、チームのリーダーやマネジメントの立場になった時に常に私が大切にしたいマインドだと思うのです。フィリピン人は基本他人に期待してないしだからおおらかなのかなと思うし、そして何より一緒にいて楽です。

まず『期待』とは、

ある人がそれをするのを(他の人が)あてにし、心待ちに待つこと。将来それが実現するように待ち構えること。

こういった基本的に受け身な行動のことを指すのです。


①コミュニケーションにおいての期待しないことの重要性

日本人って空気読むの上手いと一般的に言われてますよね、少なくても私は「言われる前にやる」ことを良しよして子供の頃から意識してました。

例えば旦那さんがお風呂に入りたいであろう時間を予測して旦那さんに頼まれる前に奥さんがお風呂を炊いておいて、旦那さんがお風呂に入ろっかな〜って独り言を言ってる時に「あ、お風呂焚いておいたよ〜!」みたいなシーンありますよね極端ですけど(笑)

言われる前にして欲しいことをしてくれるサービスが求められてますよね。しかも言われる前に察すると言う言葉以外でのコミュニケーション。空気を読んで行動すると言う会話の段階をすっ飛ばしたやりとりは、文化が違う人同士すごく難しいし、非効率的だと思うのです。


わたしもこの日本人気質が初期の頃は出ちゃいました。

新人の頃のゴールデンウィーク期間は80%くらいの日本人ゲストがいるとき、割愛しますがめっちゃめっちゃ忙しかったのです。日本人ゲストに集中すればいいものの、周りのスタッフの目が気になり、『日本人しか対応をしてなかったら多スタッフにサボってると思われる。。本当は余裕ないけどね』との思いから他国籍のゲストも通常通りに対応しました。結局2時間ぐらいの残業の日々。『なんでわたしだけこんなに忙しいんだ、、もっと周りの人が気遣ってくれたら嬉しいのにな・・😭』そう感じても、『今は私が頑張る時!そのうち周りが大変な中がんばる私を評価してくれるだろう。』と思い込みその状況を踏ん張りました。

ある日スーパーバイザーから「なんでそんなに忙しいの」と申し訳気もなく、ただただ不思議そうに尋ねられました。そこで状況を話したら、「なんで言ってくれなかったの〜もちろん日本人ゲストに集中していいんだよ〜!!そして何を助けて欲しいかいつでも頼ってね!!🙄」と全然悪気なく、気づいていなかったのです。


ここで気づいたのです。自分期待しすぎやん。。基本的に誰も他人の思ってることを予測することは不可能です。自分の気持ちは自分にしかわからない。家族でさえわたしの考えてることが分からないようにマネージャーや同僚はもっとあなたの気持ちはわからないのです。。わたしは勝手に相手に何かをやって欲しいと期待し、いわば他人に歩み寄ってもらうことをただただ待っていたのだと気づきました。「日本人ゲストに集中していいんだよ」「何か手伝おうか?」と言ってくれ・・!と内心待っていたのです。自己中だったなと。

「気が利かないな!」とかで怒られたり飽きられたりした経験がありますか?それってやって欲しいことが明確なのに伝えないほうが悪いと思うのです。怒るほどに相手に何かして欲しいことのくせに頼まないほうが悪いのです。察することと言葉にすること、どっちが簡単かそして時短なのか考えたら明確ですねえ。

機嫌が悪いことを行動で示そうとするひと(イライラしてる時に舌打ちしたりあからさまに物音立てたりする人など)もこの期待しすぎ人間の一種で、コミュニケーションコスト高すぎますよね。マネジメント側にこういう人がいるとチームの指揮が下がる、一人ひとりの従業員のパフォーマンスが下がり結果お客様に対するサービスの質は下がるのです。


このように期待の感情の負の部分に実体験に基づいて心から気づき、色んなストレスの元になっていることを実感しました。

特にサービス業で従事していると、褒められる事、感謝される事、誰かの役に立つことにも期待しがちです。確かにそこって意識すべきなんですけど、お客さんだって人それぞれなので感謝しないお客さんだって沢山いるというマインドを常に持っていることもストレスコントロールの上で重要だなって思うのです。



因みに日本人ゲストで圧倒的多いのもこの関連の苦情です。チェックアウト後予約ウェブサイトに「到着した時からテレビが壊れてた」「滞在中水の提供がなかった」とか、すごいのは「店員がお釣りを渡す時にThank youと言わなかった」「現地すスタッフが日本語を少ししか喋れない」とか笑。後半二つはぶっ飛びすぎだけど、前半の類の苦情ってフィリピン人からしたら「なんでそのすぐに言ってこないの😱」と、もはや気味悪く思われます。そしてスタッフ側からしたらラッキーなのです、直接苦情を受け取ることができなかったから対応ができなかったで済むから。

上記はホテルのサービス力としてどうなのかは置いておいて、私は期待しないこと人生の教訓そしてコミュニケーションを取る上での重要事項として心に留めておくよう心がけてます。怒る前に・ストレスで苦しむ前に「それは自分の期待しすぎではないか、独りよがりの考えではないか」を一旦立ち止まり考えるようにしています。そうしたら自然と伝える努力をするようにもなりました。











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