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ビジネスパーソンこそ、「想像力」を鍛えて

「想像力を高め、磨きをかける」

外出自粛期間中の2020年5月1日、森美術館館長の片岡さんはこのようなメッセージを発信しました。

目に見えないウイルスと闘う中、「想像力」について考えていました。
今まさに、私たちの想像力を強化し、研ぎ澄ます時を迎えているのではないでしょうか。
2つのことを想像してみましょう。1つは、「目に見えない繋がり」です。
今回のパンデミックによって、すべてが複雑に関連しているかが明らかになっています。それは、政治や経済だけでなく、私たちの日常を取り巻くすべてです。そして、私たちそれぞれの小さな行動が、世界の状況にも大きな違いをもたらしているのです。・・・2つめは、「距離」を想像することです。Social Distance(社会的距離)を維持するためには、私たちを取り囲む見えない空気・空間を想像しなければなりません。現代アートを通して、世界がどのような構造になっているかに関心を向けてみると、世界のあらゆる断片と自分自身が、どんな距離を測れば良いかが見えてくるでしょう。

多様な角度から事象を想像するきっかけを与える「実践者」としての現代アート。そのパイオニアである森美術館のリーダーだからこそ、発言の重みをより実感します。

目に見えないものに対する想像力が、人間性や知性を高めていく。

見通しが立たない将来も、行動や発言の影響も、自分の内側の変化も、完全に見えるわけではないけれど、想像することはできます。その想像に基づいた最善の行動を取り、試行錯誤を繰り返すことの方がよっぽど理にかなっているのではないでしょうか。それは、今だからこそ実感できること。

さて、私たちは、想像するための知恵や習慣をどの程度確保しているのでしょうか?

想像力から生まれた思考の変化

キャリアコーチとして、これまでクライアントの様々な変化を目の当たりにしてきました。

きっかけとなる出来事は、まさにイメージすること。

一般的に堅いと思われやすい職業についているAさんとセッションをしたときのことです。Aさんは、会社だけではなく、他のコミュニティにも積極的に足を運び、社外で身に着けたスキルを社内で転用していくような、とても活動的な方です。そんなAさんは、セッションの冒頭にこのように切り出しました。

「この前、私の本業の職業名を出しながら社外でも活動をすると叩かれるかもしれないから、気を付けた方が良いといわれたんです。これから、どうするべきかな、と思って」
表情は至って冷静で、たまに眉間にしわが寄るのがわかりました。

そのセッションの中で、私がその人の変化を捉えたのは、2人で走り出したときでした。「走り出した」といっても、セッションはZoomだったので、手を振って走る恰好をした形にはなりますが、確かに走ったのです。
なぜ、走り出したかというと、Aさんが「30人31脚ではなくて、好きなのは長距離走みたいな感じなんですよね」とキャリアのイメージを伝えてきてくれたから。

私は、クライアントのイメージを捉え、拡げる関わりを好みます。

しばらく走っているうちに、「私、先頭を切って、自由に走りたいんです」とAさん。清々しい笑顔を浮かべて、心地よさそうな雰囲気が印象的でした。そのままAさんは語ります。

「そういう人って、プラスも、マイナスもくっついてきちゃうと思うんですけど、私はマイナスをもプラスに変えられると思うんです」

想像力を身に着けると、可能性が拡がる

想像力には、物凄いパワーがあると確信しています。
そして、想像する内容も自由なので、自分の輝かしい未来や響いている瞬間を想像することもできれば、リスクや不安を想像することだってできます。

私は、ポジティブな想像だけが望ましいとは思っていません。
大事なのは、「その瞬間は何を想像をすることが重要かを見極め、手段として想像力を使うこと」です。

キャリアコーチングを受けていると、色んなことを想像しなければいけないシチュエーションが多く、想像力が高まります。もちろん、アートも非常に有効です。

想像力のパワーをもっともっと伝えたいので、またここに記しますね。


ここまで読んでくださってありがとうございます。
今日も素晴らしい1日を!



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