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夫は森で、私はタタラ場で暮らそう。  〜「最後の晩餐」前日譚〜

「最後の晩餐、なに食べたい?」

この問いだけで、その人の人生や、人となりがわかる!……気がしている。


#五賢帝教育研究所 のテーマ記事企画
「最後の晩餐」

先日書き上げたのはこの記事で、結構かなりそれなりに、真面目に書きました。

現段階で至った結論として、私の最後の晩餐(希望)の一つは「大学時代に夫が作ってくれたスパゲティ」。

今回は、この記事を書く前の前日譚を、伸び伸び自由に、好き勝手に書きたいと思います。

先に断っておくと、この記事にはなんにも中身はありません。惚気がすこーしあります。よろしくお願いします。

そんなわけで、
中身のない記事、はっじまっるよー!


---🍴---



前略。夫にも、「最後の晩餐、なに食べたい?」と聞いてみた。その答えはこう。


「北海道で食べた海鮮丼」

「結婚披露宴みたいな感じで、みんなでワイワイ食べたい」



……



めっっっっちゃ夫っぽい……

私がしっとり、あなたの作ったスパゲティが食べたいわ、と思っているなか、結婚披露宴の会場に仲の良い人たちを呼んで会食したいと答える。


それが私の夫である。うける。


……


くうううう!うけてる場合か!!!


結婚してからほとんど私が毎日ごはんつくってるのにぃいいいいい!!!!


北海道で食った海鮮丼!!!!!
許すな…この選択を許してはならない…!!!



こうなったら、「死ぬ前に、はなが作ったごはんが食べたいなぁ」って言わせてみたいじゃないの!!!!!



おい!落ち着け!わたし!!!
(アンガーマネジメント)

いや、言わせてみたいけど、海鮮丼って生魚やんけ。素材の味に勝てる気がしないんだが。

どうする?魚釣ってくる?
さばけるように練習する?(努力の方向性迷子)

確かに最近忙しくて、夫が「一番うまい」くらいに言ってくれてた豚肉の竜田揚げも、復帰してから一回も作ってないですしおすし……🍣スシーッ
ホットクックも買ったから時短しまくってますしおすし……🍣スシーッ


🍣スシーッ


……寿司食いねぇ?寿司食いねぇってこと?!
家で手巻き寿司パーチーとかする?!
家族の新しい思い出作っちゃう?!🍣スシーッ


偶然予測変換に姿を表した「🍣スシーッ」のおかげで、光明が差し込んだかのように思えた「最後の晩餐」対策委員会。だがしかし、ここには一つ大きな問題があった。

猪狩はなは、刺身が大の苦手なのである。


……え?


あ、聞き逃した人のためにもう一回言うね。

猪狩はなは、刺身が嫌いです。


そ、そんなバカな……最後の晩餐に海鮮丼を欲するような男を配偶者としておきながら、その妻が……刺身が、食えぬだと……?

あ、イクラは幼児の頃から好きです。

なにからなにまで正反対を生きる俺たち夫婦がわかりやすく正反対なのは、そう、「食の好み」!

バイキングにいけば、2人の皿でバイキング会場にある全ての料理を網羅できる!彼の大好物は私の大嫌いなもの、彼があんまり食べないものは私の大好物なのだ!

だから私が手巻き寿司にしようとしても「え、でもはなはお刺身食べられないよね?💦」って気を遣われて家で手巻き寿司なんてぜんっっっっぜんしたことないのぉおおおお!!!

実際やったとしても私はイクラとアナゴと肉と卵焼きしか包むものがないのよぉおおお!!!!!

頓挫。ちーん


いや、そして、それより。
ちょっと待って。(セルフマネジメント)


夫は私よりも先に死ぬ予定だから(←勝手に言ってるだけです)、彼の最後の晩餐パーティには私も参加するよね???


私、海鮮丼食べられない。


夫が死ぬ前の最後の飯を…一緒に食えない…だと…?

え、絶対やなんですけど!
絶対絶対やなんですけどぉ!!!!!

どうしたら…どうしたらいいの?!

海鮮から離れようよ!!!A5ランクのステーキとかにしようよ!!!!ねぇ!ねぇってばあああ!(うるさ)


いや、待つのだ、はなよ。(何回やるのこれ)


自分の好き嫌いで、本人の「最後の晩餐」の希望を変えさせようっていう、その考え。いと傲慢なり。
策を講じて自分の手料理にっていうのも、傲慢。傲慢の極み。

人を変えるのは難しい……
しかし、自分を変えることはできるッ!

(名言きましたね)


私が少しずつ刺身食えるようになればいいんじゃない?!?!

私の方から寄り添っていけば、いいんじゃないの?!?!生魚食べられない人生とオサラバすれば、夫婦仲良し水入らず、海鮮丼をめぐる旅とかもできちゃうかもよ?!?!(なにそれ)


おれ……さしみ……くう……


ウッ……むり……想像しただけでむり……炙りサーモンとかでゆるして……まぐろとか…むり……くせがつよいッ……魚好きな人が食べた方が、魚たちも浮かばれるよ……成仏できるよ……

夫は森で、私はタタラ場で暮らそう……

(私日常生活ですぐこれ言うから長男が一時期ずっと「タタラ場」って言ってた)

俺たちはそうやって今までも楽しく仲良くやってきた。そうだろ。今のトレンドは「共に生きる」「歩み寄ろう」かもしれないけど、こればっかりは、無理に手を取り合って共存していくこたぁないんだ。

夫は海鮮丼を、私はA5ランクの肉を食おう……


自分の最後の晩餐にはのびたスパゲティ選んでおきながら、夫が最後の晩餐を食べるところではがっつり肉を食おうとしている。ひどい妻もいたもんだ。

まぁ、そうね。夫の最後の日なのだから、私も海鮮丼いっしょに食べてあげてもいい。

それで、「結婚披露宴みたいにワイワイするのもいいけど、はなと2人で食べるのも、いいもんだ」「あの好き嫌いがたくさんあって、俺がどれだけ言っても刺身食べなかったはなが、海鮮丼を食べてる……」って感動しながら、私の日本海より深い愛を感じながら、死んでいくといいさ。

私もすぐにあとを追っかけるからさ。


---🍴---


しかし、「最後の晩餐」っていう言葉だけでここまで一人で勝手に大盛り上がりしてあれやこれや想像を膨らませることができるんだから、それってすごく幸せなことですわ。

気が向いたらもう一本くらい書く、かもしれない。好き放題書いて楽しかったです。

中身も、シメも、ありませんが、とりあえず、今晩のご飯は夫の好きなものにしようと思います。
なにしろ、「今週最後の晩餐」ですからね。


追記
ふっ、刺身でも買って帰るか(ドヤ)って思って連絡したら、家にすでに夫本人が多数の生魚たちを買って準備していた。
さすが、そっちは森、こっちはタタラ場。

おあとがよろしいようで。


---🍹🕊---

猪狩はな 💙@hana_so14
https://twitter.com/hana_so14

⇧自己紹介あたらしくしたよ。

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