ハムミミ ウララ

『ハムちゃん先生物語』 日本に送り込まれた一匹のスパイ。彼の名はハムタコスキー。亡命先…

ハムミミ ウララ

『ハムちゃん先生物語』 日本に送り込まれた一匹のスパイ。彼の名はハムタコスキー。亡命先の京都でひょんな出会いから四神である玄武の仕事を任される。果たしてよそ者ハムスターに京都の街を救うことはできるのか。

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ハムスタラボ

人間には計り知れない世界。 それは案外、身近な場所に存在する。 たとえば、京大附属図書館の書庫地下3階。 ここに小さなちいさな研究室がある。 これまでに、誰からも探されることのなかった本。それだけが集められた本棚。 読まれずに眠っている本と本の隙間に、 一匹のハムスターがいて、 ひっそりと人間の研究をしている。 京大の図書館には、公式の妖精さんがいるらしい。だが、このハムスターは非公式である。 非公式の理由。 それは、このハムスターがロシア政府から日本へ送り込まれた

    • ハム好きにはたまらない

      • 秋限定ハムスターモナカをいただきました。栗餡もモナカの皮もレベルの高いお菓子でした🤭🐹

        • 第3話『北の玄武が逃げ出した』週刊少年マガジン原作大賞

          ここは河原町商店街。人気のない飲食店の裏口でハムタコスキーはへなへなと萎れていた。未来は空白だった。無計画で、一文無しで、宿もない。それ以上に生きる気力を失っていた。 ネズミの遺伝子操作をする研究室から逃げ出すことができたものの、人間がネズミを実験動物として扱っている事実は受け入れ難かった。これまで人間を疑うことを知らず、忠実に国家のスパイとして生きてきたが、自分も所詮、国の都合の良いように開発されたハムスターであることを悟ったのだ。 日が暮れはじめた。人が近づく足音がハ

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        • 短編小説ハムちゃん先生
          14本
        • シーズナルハムハム
          5本
        • 夕暮れ時配信
          1本

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          第2話『北の玄武が逃げ出した』週刊少年マガジン原作大賞

          ハムタコスキーを捕らえたのは、京大脳外科・察時教授の秘書の明子だ。 察時の指示で、隣の研究室の実験マウスの面倒を見るように言われていた。 「あら、先生嫌だわ、こんな汚らしいネズミ!」不満を漏らしながら明子は嫌々ケージ内の掃除を始めたが、手際が悪く気づかぬうちにネズミを逃がしてしまった。逃亡したネズミを回収をしていたところ、ハムタコスキーを見間違えて捕まえたのだ。 隣の研究室の花時丸准教授は自分より歳下でありながら、使いきれないほどの研究費を国からもらっている。花時丸は顔が

          第2話『北の玄武が逃げ出した』週刊少年マガジン原作大賞

          第1話『北の玄武が逃げ出した』週刊少年マガジン原作大賞

          ここは新宿MSビル地下2階のゴミ捨て場。1匹のハムスターがゴミ袋に埋もれて居眠りをしている。 ハムタコスキーが日本に潜入するのは10年ぶりのことであった。今回は医療機器メーカーの設計図を盗み取る任務がある。社員が退勤したあとの空っぽのオフィスを狙いにきたが、厄介なことに日本人は残業を好む民族であるがゆえに潜入調査も思うように進まない。最後の1人が退勤するまでゴミ捨て場で本日のディナーを楽しむことにした。 東京のネズミネットワーク情報によると、大抵の美味しいものは東京のオフ

          第1話『北の玄武が逃げ出した』週刊少年マガジン原作大賞

          『北の玄武が逃げ出した』あらすじ 週刊少年マガジン原作大賞

          千年の都、京都にかつてない威力で邪気が流れ込んだ。事の発端は、太古の昔から京都の北の守護神とされてきた霊獣、玄武の逃亡だ。守り神が不在となった影響で北の方角から魔物コロモダコが入り込んだのである。この魔物は人間の自尊心を吸い尽くし京都の街を荒らしていた。ちょうどその頃、日本に1匹のスパイ、ハムタコスキーが潜入していた。彼はアンビエント連邦が派遣した国家のスパイ動物だ。ひょんなことから京都への亡命を決意し、大徳寺で茶道の修行をしていると和尚様から守護神 玄武の代理を任されてしま

          『北の玄武が逃げ出した』あらすじ 週刊少年マガジン原作大賞

          北の玄武が逃げ出した

          もう忘れられちゃったかなあと思うくらい久しぶりの更新になりました。ハムミミウララです。 実は、小説投稿サイト『小説家になろう』でハムちゃん先生物語を少しリニューアルして書いています。 https://ncode.syosetu.com/n7114ie/ 原作はこちらのnoteで2020年から公開してきたものです。短編小説として投稿してきましたが、少しずつ短編をつなぎ合わせて長編のお話にしていきます。 あらすじをご紹介しますね☺️ ご興味を持ってくださった方、読んでいただ

          北の玄武が逃げ出した

          ハムちゃん先生TikTok始めました

          みなさま今晩は🌝 京都は雪が降っています⛄️ こちらの写真は今日の夕方 雪が降り出す数時間前の鴨川の空です🦆 きょうとあすが混ざった色 夜が来そうでまだ来ない 今日という日が名残惜しい さて、ハムちゃん先生が TikTokを始めました🐹 初回は『ハムちゃん先生物語』のプロローグを 1分の動画にしております。 実はずっと前からこの作品でアニメーションをつくりたいという密かな夢があります。 私の頭の中ではハムちゃん先生物語がバッチリ映像で流れていて、シーンごとにつけ

          ハムちゃん先生TikTok始めました

          すずめ千家(梨木神社編)

          このお話は、ハムちゃん先生がまだスパイだった頃のお話である。 京都の街を行くあてもなく歩いていた。  自分のしているスパイの仕事は果たして 誰の役に立ち、自分は何のために働いているのか。何だかわからなくなり、仕事をバックれていたのだ。 最後に食事をしたのはいつのことだろうか。 もう3日は食べていない。 空腹で意識が朦朧としていたとき 1羽のスズメに話しかけられた。 弱ったハムスターの様子を 木の上から見兼ねて声をかけたのである。 スズメ:あなた素質あるとみたわ。

          すずめ千家(梨木神社編)

          【しめじピラフ】ハムちゃん先生おすすめ 京都のご飯

          キノコが美味しい季節になりましたね。 ハムちゃん先生の頭から生えているのは... しめじでしょうか? しめじ、エリンギ 、しいたけをホイル焼きにしてバター・お醤油・かぼすをかけていただいたそうです。 さて、今回はハムちゃん先生おすすめ 京都の美味しいものご紹介をいたします! 本日ご紹介するのは 🍁しめじピラフ🍁 こちらは田丸弥堀川店というところで 食べることができます。 何だかクセになるのですこのピラフ。絶妙なバターの甘さとしめじのコラボにハムちゃん先生はハマって

          【しめじピラフ】ハムちゃん先生おすすめ 京都のご飯

          🎃パンプキンハムハム

          今晩は秋限定 パンプキンハムハムが出現しました! このハムハムは明日の夜明けまで 自動運転かぼちゃの馬車に乗って 京都の街を移動しています この馬車は何と移動式のカフェ! 知る人ぞ知る ハムスターバックス🐹でございます ハムちゃん先生が期間限定で 甘いドリンクとスイーツを配っているようです メニューはこちら💁🏻‍♀️ 🎃変わり者のパンプキンラテ このラテを飲んだ日の夜だけ あなたの変身願望を叶えます 衣装・ヘアメイク・シチュエーション ご希望のもの、ご用意いたし

          🎃パンプキンハムハム

          『ハムちゃん先生物語』舞台紹介

          本日はハムちゃん先生が休日のためハムミミ ウララが鴨川からお届けいたします🦆 今日の鴨川 京都にもようやく秋がやってきました🌾 おとといまでは今年に未練があるかのように、なかなか夏は去っていかず。最後の足掻きのように強い日差しが降り注いでいました。 さて、せっかくなのでハムちゃん先生物語の舞台となった実際の京都をご紹介しようかと思います! 今回ご紹介するのは.... 【スパイをやめた日前編】でハムちゃん先生が鴨川でカモに話しかけられる場面です。  舞台となったのは

          『ハムちゃん先生物語』舞台紹介

          夕暮れ時配信【京都・秋の空】

          夕暮れ時配信【京都・秋の空】

          ハンニャのおともだち【大徳寺・今宮神社編】

          ハムちゃん先生には最近不可解なことがある。 夜のお散歩をしていると、同じ場所で何者かに話しかけられるのだ。 お散歩コースは決まって大徳寺周辺。 その声は大徳寺の土塀に沿って歩く時に聞こえる。「はにゃ?」という疑問系のイントネーションで問いかけてくるのだ。 恐らく最近人間の間で流行り出した言葉なんだろうとハムちゃんは思っていた。 いつもは暗くてその姿がわからない。 そこで今日は正体を突き止めようと、明るい時間に大徳寺を歩いてみることにした。 はにゃ?と今日も聞こえ

          ハンニャのおともだち【大徳寺・今宮神社編】

          🦆カモクシーで行こう

          ハムちゃん先生は京都の街を移動する機会が増えたので、交通手段を考えていた。 人間と同じように京都市バスや地下鉄に乗ってもよいのだが、迷子のハムスターと間違われて捕獲される恐れがある。 なるべく人間に目をつけられないように移動したい。さて、どうしたものか。考えてみた。 1.ルンバを改良して乗ってみた ルンバに乗って移動すれば、京都の街がお掃除されてピカピカ。一石二鳥だと思っていた。 しかし哲学の道を走っていたときのことだ。 現実はそう上手くいかぬもので、木の枝や土を吸いこん

          🦆カモクシーで行こう