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せっかく物語を創るなら、ハッピーエンドにしてほしい

昨日の夜は、珍しく寝落ちしなかった。

というか、なかなか寝付けなかった。

んー、眠れないなぁ…と思っていたら。突然、ある映画のラストシーンが頭をよぎった。

映画「モテキ」の、ラストシーンだった。

※ここからはネタバレ注意です※

・何度でも観たい映画がある

私は映画好きの人に比べたら、全然映画を観ない人間に分類される。

映画館に足を運ぶのは、せいぜい1年に1回ほど。

それも好きなテレビアニメやドラマが映画化されて、観に行くことが多かった気がする。(我ながらミーハーだ)

モテキのテレビドラマシリーズはかなりハマって、たぶん2周か3周はした。(私の中では劇的に多い方)

だって、あの黒ぶちメガネの森山未來がめちゃくちゃかっこいいんだもん。

(うちの夫も黒ぶちメガネをかけてるけど、あわよくば寝て起きたら森山未來になってないかな?って思ってる。)

それだけじゃなくてもちろん、ドラマの中身もすごく良い。

ここから先、延々と熱く語るけど、読みたいところまで読んでもらえたら十分です。付き合ってくれてありがとう🙏

・女性キャラがリアルで魅力的

主人公の幸夫(森山未來)は、めちゃくちゃ鈍臭くて変なプライドが高い非リア。
モテキの森山未來は好きだけど、幸夫のことは絶対好きになれない。キモい。

だけど、出てくる女性キャラが魅力的なのだ。

つかみどころのない、だけど男性を惹きつけてやまない夏樹。
化粧っ気がなくて男っぽいけど実は乙女で、年齢=彼氏いない歴という幸夫の女版みたいな、いつか。
地元のヤンキーだけど、真正面から幸夫を受け止めて励ましてくれる、尚子。
幸夫のモテキの始まりとなった、色気があって献身的で、でもちょっと打算的な土井亜紀。

原作マンガの作者、久保ミツロウさんが女性だからなのか。

出てくる女性キャラが、全員ちゃんと「どこかに生きていそう」なのだ。

少年マンガ(少女マンガも同じ事象はある)特有の、「そんな女子いねーよ!」って感じじゃない。

だから女性の私でも、幸夫に感情移入しながらキュンキュンしつつ、一人一人の女性キャラの目線でも感情移入が出来るのだ。

そんなドラマだったから、映画「モテキ」も迷わず劇場へ足を運ぶことを決めた。

・リアルなエンターテインメント

私が「モテキ」シリーズをこんなに好きな理由は、エンターテインメントなんだけど描写がリアルなところだ。

例えば、ストーリー冒頭で、幸夫は突然お腹を刺される。(もちろん死なないけどね)

そのシーンも、なんだかリアルなのだ。

普通のドラマならすぐ倒れたり、そのまま…という描写もあるだろうけど、幸夫は簡単には倒れない。

周りの人もすぐ駆けつけたりしない。

みんな、急に起きた現実に対応できないのだ。そんなところが、とてもリアル。(だけど幸夫が滑稽に動き回り、みんな気持ち悪がって助けてくれないところはエンターテインメント)

そしてその事件のおかげで、幸夫は花形メディア会社に入社できることになる。

ポンコツな幸夫が、まともな仕事を手に入れられる棚ぼた感も、また面白い。

さらにこの映画における最大のエンターテインメントは、当時話題になったPerfumeとのダンスシーンだ。

森山未來はダンスもとても上手いので、とにかくかっこいい。

そしてそのダンスシーンは「さいたま新都心駅」で撮影されたのだけど、夫が独身時代に住んでいたので、よく通っていた場所。

見慣れた風景とともに、大好きな幸夫?というか黒ぶちメガネの森山未來?が踊っているのは、私的にはめちゃ嬉しかった。(完全に個人的感情ww)

・長澤まさみが路線変更をした映画でもある

映画が公開されたのが、2011年9月。

森山未來と長澤まさみが、セカチュー(世界の中心で、愛をさけぶ)で共演したのが、2004年5月。

7年経って大人になった長澤まさみが、女優として路線変更をしたのが、この映画だった。

髪をバッサリ切ってショートカットにし(小顔が強調されてめちゃ可愛い)、ショートパンツを履いて脚を出し(めちゃめちゃ美脚)、「ゆきおくんっ」とあどけない笑顔で笑う。ほんでもって極め付けは、美乳。

私は女だけど、可愛すぎてヤバかった。

そして、初めて幸夫とみゆき(長澤まさみ)が飲んだ日、みゆきは幸夫の部屋に泊まるのだ。

あの非リアで部屋の中がぐちゃぐちゃで「ザ・男の一人暮らし」である、幸夫の部屋に、幸夫のTシャツを着たみゆきが、幸夫の隣に寝ている。

そして、幸夫に口移しで水を飲ませてくれたりしちゃうのだ。

く・ち・う・つ・し!!

あれはマジで女子でもキュンキュンするシーンだった。
長澤まさみ、可愛いし綺麗だなぁって。

そんな風に思わせるのが、みゆきというキャラのバランスの良さでもあった。

エロいけど、嫌味じゃない。

幸夫に借りたTシャツの下はノーブラだった、というのが男子的エロポイントかもしれないけど、本来の意識高い系の女子だったら多分ノーブラでは寝ないんだ。(胸の形が崩れるから)

服装だって綺麗な脚を出すけどショーパンだし。

可愛いし綺麗だしエロいんだけど、飾らないところが細かな描写から伝わってくる。

そして、物語中盤から、2人の男性の間で揺れるみゆきは、嫌な女じゃなくて等身大の女の子だった。

そんな女の子を演じ切った長澤まさみの実力や佇まいは素晴らしかったし、この映画から女優としてのキャリアがさらに広がっていったように感じる。

・幸夫の成長を描いた映画

映画は2時間弱だったから、主要な女性キャラ4人の中でも実質、みゆきとるみ子(麻生久美子)と幸夫の三角関係がメインとして描かれていた。

るみ子さんのあの絶妙に自己肯定感が低くて、重くて、幸夫に嫌がられちゃう感じも、「ああ、こういう女性いるよなぁ」って感じさせて…

やっぱり、みゆきがいいよなぁと思わせる。

だけどみゆきには、付き合ってる彼氏がいるのだ。

その彼は、フェスを企画する敏腕プロデューサーでイケメン。(ただし、妻子持ち)

幸夫のスペック的に、どう考えても勝ち目は無い。

それに、良い感じかな〜って思ってたみゆきから、友人のるみ子を紹介されてしまうのだ。

これは、脈ナシか…と、ドラマシリーズの幸夫なら間違いなく諦めてた恋だと思う。

もちろん、何度もくじけそうになって色んな女性キャラに流されて頼ってしまうんだけど、最後の最後では幸夫は立ち上がる。

「自分が傷つきそうだから、諦める」のではなくて。

「みゆきちゃんに幸せになってほしいから、みゆきちゃんのことが好きだから、精一杯追い掛ける」に変わるのだ。

そしてクライマックスのシーンでは、逃げまくるみゆきと追い掛ける幸夫のカットになる。

これもまたリアルで面白いのが、意外にみゆきの足が速いのだ。

体力に自信のある女の子と、対して運動もしてない男の子だと、意外になかなか追いつかないのも現実味がある。

そしてこの「なかなか追いつけない」カットは、「なかなか思いが届かない恋」を象徴している。

テレビシリーズの幸夫なら、きっとすぐに走るのをやめてしまう。

だけど女の子は、全力で逃げても追い掛けてくれることを、心のどこかで期待してるんだ。

「私から好きって言わなくても、追い掛けて好きって言ってくれる人」に、愛を感じたりするんだ。

思えばテレビシリーズの幸夫は、ラストシーンで「誰かのモテキに、俺はなる!」と叫んでいた。

やっと、誰かを必死に追い掛ける恋に、挑戦することになるのだ。この成長が、エンターテインメントとして私たちに勇気を与えてくれる。

やがて、みゆきにギリギリ幸夫が追い付いて、2人は転んで泥だらけになる。

そのシーンになるまで、いつもニコニコして人当たりのいい女の子だったみゆきが、幸夫を大声でまくしたてるのだ。

みゆきが、素の自分を、きっと友達にも恋人にも見せなかった自分を、幸夫に見せる。

最後には幸夫からキス。力一杯みゆきは抵抗するんだけど、ギューって離さない幸夫を段々と受け入れて、気持ちが通じ合う。

泥だらけでぐしゃぐしゃだけど、水溜りの上でしゃがんだまま抱き合う2人の周りを、カメラがぐるぐる回り続ける。

メリーゴーラウンドみたいな、キラキラしたラストシーンが、今も胸にはっきりと残っている。

・ハッピーエンドは、何度でも観たい

映画「モテキ」は、上述したようにハッピーエンドだ。

私は、せっかく物語を創るなら、ハッピーエンドにしてほしい、と思ってる。

そんなのは現実味が無い、と思う人もいるかもしれない。

現実世界で、ハッピーエンドなんてなかなか訪れないからね。

だけど、だからこそ、私は物語でハッピーエンドを味わいたいのだ。

現実では思い通りにいかないことは、たくさんある。

苦しくて辛くてしんどくて、でも諦めたくない、もうちょっと頑張る元気が欲しい、という時に、物語の力を借りたくなるのだ。

大切なことだから、もう一度言う。

せっかく物語を創るなら、ハッピーエンドにしてほしい。

あー、久しぶりにまた、モテキが観たくなってしまった。

確か、Amazon Prime Videoで観られる。

そうだ、Amazon Prime Videoのモテキのサムネイルを見たから、昨日の夜に急に思い出したんだ。

また観よう。そして、元気をもらおう。

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