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薄楽詩集

40
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#詩と音楽

【詩】A Day in the Life(改訂)

【詩】A Day in the Life(改訂)



A Day in the Life

君がいてネコがいてバーモンドカレーを煮込む臭いがして中辛の君がいて何事も君に合わせるぼくがいてふたりと一匹は白いミルク渦のようになって日曜の朝昼兼用の食事をする

君があとかたづけのために片膝を立てれば陰りに白いパンツがほのみえてぼくはなぜかむでぃーかつやまの消息が気なりだす

ささやかなよろこびをわかち合うためにぼくはネコと君も好きなチェットベー

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【詩】フロイトへ

【詩】フロイトへ

                    こんな夢をみたんです じつは
私のようで私でないひとがきのう妻のようでつまでないひととわかれてきたようなんです きのうのようできのうでないひの海はおだやかでふたりはほんとうのようになかよくむつみあいはだかのまんまでまるで愛みたいなせっぷんをしてほらこのさくらがいはきみのかくれたところのいろだとわたしがいかにもわたしらしいいやらしいことをいうとおんなはあたかも

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【詩】小町幻想

【詩】小町幻想

 

  
 はなの色はうつりにけりないたづらに 
            我がみよにふるながめせしまに  小野小町

ほほえんでみると
誰よりもうつくしかった

拗ねてみると
誰よりもあいくるしかった

いろんなをとこが
わたしを抱きにきた

無垢なる恋に飽き
自らの手管に溺れ
知恵の虚しさにくちびるを噛む日々
蛇の勝ちほこった笑い声が
十六夜の山あいに谺し
花の雨を降らせる

どれだけの生贄が

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【詩】ふたたびの初恋

【詩】ふたたびの初恋

ふたたびの初恋

たとえば それは
摘み取るまえの夜明けの菫

たとえば それは
告げずにおわった初恋

たとえば それは
忘れることを知った花橘の香

たとえば それは
僕らの夏空に
気高く聳えていた共産党宣言

たとえば それは
その崇拝者であった君の
バラ色の歯ぐき

朝日が君を射止め
君がぼくを射抜いた自治会館で
確かにぼくは清らかな肉欲を
君に感じていた

そして いま 
夢を捨てたぼく

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