フォローしませんか?
シェア
薄楽俊
2022年12月14日 10:20
A Day in the Life君がいてネコがいてバーモンドカレーを煮込む臭いがして中辛の君がいて何事も君に合わせるぼくがいてふたりと一匹は白いミルク渦のようになって日曜の朝昼兼用の食事をする君があとかたづけのために片膝を立てれば陰りに白いパンツがほのみえてぼくはなぜかむでぃーかつやまの消息が気なりだすささやかなよろこびをわかち合うためにぼくはネコと君も好きなチェットベー
2022年11月27日 20:28
こんな夢をみたんです じつは私のようで私でないひとがきのう妻のようでつまでないひととわかれてきたようなんです きのうのようできのうでないひの海はおだやかでふたりはほんとうのようになかよくむつみあいはだかのまんまでまるで愛みたいなせっぷんをしてほらこのさくらがいはきみのかくれたところのいろだとわたしがいかにもわたしらしいいやらしいことをいうとおんなはあたかも
2022年11月21日 01:00
はなの色はうつりにけりないたづらに 我がみよにふるながめせしまに 小野小町ほほえんでみると誰よりもうつくしかった拗ねてみると誰よりもあいくるしかったいろんなをとこがわたしを抱きにきた無垢なる恋に飽き自らの手管に溺れ知恵の虚しさにくちびるを噛む日々蛇の勝ちほこった笑い声が十六夜の山あいに谺し花の雨を降らせるどれだけの生贄が
2022年11月16日 01:07
ふたたびの初恋たとえば それは摘み取るまえの夜明けの菫たとえば それは告げずにおわった初恋たとえば それは忘れることを知った花橘の香たとえば それは僕らの夏空に気高く聳えていた共産党宣言たとえば それはその崇拝者であった君のバラ色の歯ぐき朝日が君を射止め君がぼくを射抜いた自治会館で確かにぼくは清らかな肉欲を君に感じていたそして いま 夢を捨てたぼく