ぎっくり腰はどうして起こるのか？

腰痛については、まだわかっていないことがたくさんあります。ぎっくり腰も、いろいろな仮説がありますが確定していません。
ここでは私個人の仮説を。

・普通の腰痛は習慣的緊張

腰痛の8割は原因不明と言われており、レントゲンでもMRIでも、とくに異常はないと言われているのです。

臨床上の経験から言うと、慢性腰痛の原因は、筋肉の習慣的な過緊張であると考えます。

・では、ぎっくり腰は？

ぎっくり腰は、急に腰の筋肉が痛み、力が入らなくなる症状。昔は、椎間板ヘルニアが起きているとか、腰椎のねんざ、仙腸関節のズレによる痛みと考えられていました。
しかし、それでは数日して自然に治ったり、繰り返したりすることの説明が付きません。

急激に痛みが出て、数日で治って、見てわかるような損傷がなく、繰り返すことがある…。

その条件を持っている、別の症状があります。
足のこむら返りです。

・急激な痙攣による痛み

こむら返りは、ふくらはぎの筋肉が痙攣して痛みが出る症状。
使いすぎによる緊張や、逆に使わなさすぎて筋肉が固くなっているときに、なにかのはずみで筋肉が強く緊張してしまうことで始まります。

強すぎる緊張によって、痛みが出る。
痛いので、防御反応として緊張する。
緊張するので痛い。
痛いから緊張する…。
この繰り返しによる痙攣が、こむら返り。

・ぎっくり腰は筋肉の痙攣

同じように、強く緊張している腰の筋肉が、何かのはずみで痙攣を起こしてしまったのが、ぎっくり腰と考えるのが一番しっくりきます。

その意味では、ぎっくり腰を起こしたからと言って、ひどく怖がる必要はありません。ただ痛みが引くのを待っていれば良いのです。
痛みが引いたら、疲れや身体の歪みといった原因を取除くようにしてください。

・余談ですが

関西では、こむら返りのことを「こぶら返り」ということがあります。
「こむら」はふくらはぎのことですが、それがなまって「こぶら」になったようです。
子供の頃は、ふくらはぎがヘビの「コブラ」に似ているからだと思ってましたよ…。

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