【小説家になる】最終話 122から301
「採用の場合は一週間以内に」というバイト先からの連絡は、ない。
僕の中での絵画部門での変化はというと、
描いた絵が売れる事も、依頼が来ることも、まだない。
ひとつ、進展があるとするならば、ツイッターのフォロワーさんが
1人増えた。コメントをしたら返事をいただいて、フォローしたら、
フォローバックしていただけたのだ。
この1を大事にしていかなきゃ。
では、はじめたばかりの文章部門は?
前回までの総アクセスは122。
確認しておこう。1日のアクセス数でもなければ、1記事のアクセスでもない。総アクセス数だ。
「アクセス301 ハート15」
ん? おぉ?? なんか増えた?
承認欲求がどうのこうの言われているが、実際、うれしい。
友達でも知り合いでもない人が、何かのキッカケで僕の文章を読んでくれている。
ネットの向こう側のあなた。ありがとう。マジで。
今後とも、どうか、よろしくお願いします。
素直にそう思えた。そして久々の「心の灯に着火」
がしかし、このままバイトが決まらなければ、来月は間違いなく厳しい。
そう思いながらも、
そこそこ売れてる小説家が持つであろう数字には到底及ばないが、自身が体験した事のなかった「301」というアクセス数の文字をもう一度見る。
心のアップダウンが半端ない。でも決めた。
バイト探しは明日。今日は書く。
心の灯は、バイト探しではなく作品に宿さないと。
301のアクセス数のその先、そう僕が書いている物語は
主人公「17歳の僕」がいよいよ留学先のオレゴンへ旅立つところ。
物語の続きを書かなきゃ。
とある小雨の昼下がりは、いつの間にか綺麗な月夜になっていた。
こうして僕は自称小説家になったんです。
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