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【小説家になる】第3話 始めたものの

第1話「きっかけ」
前話「心の灯」

早速作品をつくってみた僕、

はて、これからどうやって広めるのか?
売るって?誰が買ってくれるのだろうか?
値段とか。。。
ペンネーム的な?
そもそもこのクオリティーで通用するのかね?

不安という壮大なスペクタクルが僕に襲いかかる。

やるしかない。よし、友達に見せてみよう。
ツイッターに。
インスタに。

反応は、先日絵を見せた友達からの「いいね」が2つ。。


意気揚々とSNSの世界に出かけた僕は、あっさりホームへ帰る。
そう、何か間違ってる気がする。

間違ってるというか、何かが足りない。
フォロー数は増えてるのに、フォロワーがいない。

いやいや、そういう事じゃない、いや、そういう事か?

嗚呼、心が骨折してしまいそうだ。あぁちがう、
そんなの心と骨折に失礼だ。えーと。んーと。

あの時、美容室の兄ちゃんはこう言ってた。
「小説家や画家や写真家は自分が言ってしまえばすぐなれる
(売れてないけど)が付いてくるけどね」

僕がなりたいのは、
売れてない○○家じゃなくて、やっぱり多少は売れてる○○家だ。
でも昨日今日始めてすぐに結果はでないのはさすがに了解している。


思えば・・・勘違いが限界突破して言ってしまった
史上最低の自称殺し文句

「あぁ、まぁまぁ上手いんじゃない?」
「っていうか、誰?」
「上手いんだけどな。その人がにじみ出てないね。」

「あいつ下手くそなんだけどさ、普段はめちゃめちゃいい奴なんよ」
「まだまだかもしれんけど、お前なら応援するよ。」
「あの人の生き様が好きでさ。」

ちょっと人生分かってきたナイスミドルきどりのセリフが綺麗な弧を描いたかどうかは別として、今、よろしくブーメラン命中。


それからは、徐々に、緩やかに、出来るだけどうにかしながら、知らなかった人と出会い、話し、
ふり絞ってコメントしたが秒殺論破された事はそっと伏せながら、友達とたわいもない事で盛り上がったり。
子供が通っていた保育園に色鉛筆をプレゼントしたり。
自分が出来る事を【愛と冗談】を込めて日々を送る事にした。

そんなある日、作品の依頼が舞い込んできた。


なんていうストーリーは
今のところ僕には訪れていない、とある小雨の昼下がり。


第4話「122から301」






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