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1.更年期に肩こりが辛いという人は多い

そもそも日本人の肩が凝る頻度は高い

更年期の女性が感じる症状の中で1番多いのが肩こりになります。
 (図1参照)

調査によって順位が変わったりしますが、肩こりは常に上位に入っています。

しかし、肩こりは「若い時からあったわよ」という方も多いです。

2022年に行われた一般社団法人日本リカバリー協会による全国10万人への調査によると、どの年代でも、程度の差はあれ70~75%の人が「肩こりがある」になっています。

驚きの数字ですね。

この調査のサマリーも下記のように書かれていますが、日本人が肩こりに悩む背景が見えてきますね。

一般社団法人日本リカバリー協会(事務局:神奈川県厚木市、代表理事:片野秀樹)は、一般社団法人日本疲労学会、神戸リサーチコンプレックス協議会、株式会社ベネクスと共同で2021年11月から12月に行った全国10万人(男女各5万人)への健康調査を実施。今回は、「日本の首筋・肩こり事情」を2017年から2021年までの推移、年代別等の調査結果をまとめました。

【調査サマリー】
◇首筋・肩こりを抱えている人が72.5%と多発
◇働き盛りの30~40代が75.3%と最も多く首筋・肩こりを抱えている
◇過去5年の推移から2021年は首筋・肩こりが最多
◇首筋・肩こり県民1位「岩手県」、一方最もリラックスできている⁉のは47位「茨城県」
◇慢性的な疲労は首筋・肩こりが要因のひとつに。83.7%が症状を感じている
◇デスクワークは要注意。座位時間「7時間以上」から症状を自覚してくる
◇スマホ・携帯電話使用時間は「1時間以上」から首筋・肩こりを感じる
◇ゲーム時間は肩こり時間⁉ 30分を経たないうちから首筋・肩こりを感じている
◇首筋・肩こり解消行動は「趣味」と「身体を動かす」ことが大事に

過去調査データ掲載(リカバル):
https://recover-bar.jp/

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000085299.html


経験談ー更年期の肩こりは若い時よりもひどかった

ところが、私も更年期の時は肩こりがひどく若い時から肩こりはありましたが、その時と比べ物にならないほどひどかったですね

肩がバンバンになって硬くなり肩を揉む程度ではよくならず裁ち鋏の柄の方でガンガン肩を叩いたりしていました。(これは危険行為、やってはいけないことです、真似をしないでくださいね。)

この話を講演会やセミナーで話すと頷く方が多くいます。

肩こりに悩む人が本当に多いなと実感する瞬間です。


2.肩こりとは

肩こりの定義

肩こり、肩こりといいますが、定義を見てみましょう

「頚より肩甲部部にかけての筋緊張感(こり感)、重圧感、および鈍痛などを総称」
「後頚部から肩甲部にかけての筋肉の緊張を中心とする不快感、違和感、鈍痛などの症状、愁訴」などとなっています。

緊張型頭痛を伴うこともあります。

     (日本女性学学会編 女性医学ガイドブック更年期編 P278)

病気からくる肩こりと更年期の肩こり

肩こりを起こす病気

頸部椎間板症、むち打ち損傷、胸郭出口症候群、肩関節周囲炎、腱板断裂、
胆のう炎、胆石・胃炎、心筋梗塞、解離性大動脈瘤、心身症、うつ病、眼精疲労、顎関節症、更年期障害などがあります。

きっと更年期による肩こりに違いない・・と思ってしまうと危険です。

また、更年期の肩こりでもあっても、日常生活に支障をきたすようなら更年期障害という病気になります。

お勧めは、まず病院を受診して上記の病気がないか診てもらうことです。

病気でなければ、更年期による肩こりとして対処していきましょう。

女性ホルモンの減少ー更年期に起きる肩こりの原因

病気ではなく更年期に引き起こされる肩こりの要因としては、姿勢の悪さ、運動不足による筋肉低下、不適切な運動、過労、寒冷、ストレス、加齢などが挙げられます。

なんといってもエストロゲンの減少が大きな要因です。

エストロゲン減少による、背骨のS字カーブの消失による姿勢の悪さや筋肉の減少、自律神経のバランスが整っていないこと、血流の悪さが関与し、なによりも更年期世代が抱えるストレスの多さなどが拍車をかけています。


3.肩こりの対処方法

生活習慣の改善

前述のhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000085299.html  によると坐位時間7時間以上、スマホ・携帯電話使用時間1時間以上、ゲーム30分から肩こりを感じているという結果があります。

ならば、坐位時間7時間未満、スマホ・携帯電話使用時間1時間未満、ゲーム30分以内にすれば良いと思われます。

もしかしたら対処方法としては、今すぐできることではないでしょうか(いや、一番難しいという方は、それはもう依存症かも)


こちらもご参照ください

更年期の肩こりは、エストロゲンが減少しNO(一酸化窒素)が不足して起こる


ストレッチとエクササイズ
肩や首の筋肉を緩めるためのストレッチやエクササイズを行うことが効果的です。例えば、肩甲骨を動かす運動や首の周りを回す運動などが挙げられます。

姿勢の改善

長時間同じ姿勢を続けたり、不適切な姿勢を取ることが肩こりの原因になることがあります。正しい姿勢を意識し、デスクワークなどで長時間座っている場合は、適切な椅子やデスクを使い、背筋を伸ばすように心がけましょう。

リラクゼーション法

ストレスが肩こりを悪化させることがあるため、リラクセーション法を取り入れることも重要です。深呼吸やマインドフルネス、ヨガ、瞑想などが有効です。

温湿布やマッサージ

肩や首に温湿布を当てることで筋肉を緩めたり、マッサージを受けることで緊張を解きほぐすことができます。自宅でできるマッサージや、プロのマッサージセラピストによるマッサージを受けることも良いでしょう。

温めるには、ゆっくり入浴するのもよいですね。

皮膚が乾燥気味の方は、保湿にこころがけましょう。

適切な枕とマットレスの使用

寝具が肩こりに影響を与えることがあります。適切な高さと硬さの枕やマットレスを選び、良質な睡眠環境を整えましょう。

サプリメント

エストロゲンと同じような働きをするエクオールのサプリメントを摂ることで肩こりが軽減したというデータがあります。

エクオールって何?という方はこちらをご参照ください。
「更年期の女性に嬉しいエクオールの歴史」

エクオールのサプリメントがたくさんありすぎて、どれが良いかわからないという方は、こちらをご参照ください
「安全で効果が得られるエクオールサプリの選び方ー11社比較しました、効果が現れる量が入ってる?」

治療

いろいろ対処しても良くならなかったり、肩こりでさまざまなことができなくなったり苦痛を感じるようなら治療を受けましょう。

筋弛緩薬、抗不安薬、抗うつ薬、鎮痛剤などがあります。

漢方薬には肩こりの原因となる冷えや血液の流れをスムーズにするものがあります。

ホルモン補充療法は肩こりに対してはホットフラッシュに対するよりは著明な効果はありません。しかし他の更年期症状が改善することで肩こりもよくなることがあります。

ホルモン補充療法のことが良くわからないという方は、下記をご参照ください。
「ホルモン補充療法とはー私お体験談と医療の立場から」

ホルモン補充療法は乳がんが心配という方は、こちらをご参照ください。「更年期障害は辛いけどホルモン補充療法をすると乳がんになるから怖い・・」は本当か?ホルモン補充療法ガイドラインと乳がん診療ガイドラインから読み解く

4.まとめ

肩こりは、更年期以外のときでも感じている症状ですが、更年期になるとさらに肩こりが強く感じられることがあります。

そこで肩こりの要因と対処法についてお伝えしました。

肩こりの要因は人によって違います、少し時間がかかるかもしれませんが自分に合った対処法を見つけましょう。


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