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別人生を体験できる小説の醍醐味がここに

2007年2月9日に投稿したブログより。

あっという間の2時間でした。

この間、現実とは全く別の世界へと意識は飛んでいっていました。

森シリーズとでも呼べばいいのでしょうか。マタギ三部作のうちの二作目であり、前代未聞の直木賞と山本周五郎賞のダブル受賞作品がこれ。

自然を畏れ、自然から命を分けてもらい、自然に感謝するマタギの世界を鮮明に描き出す大作です。

冒険談としても面白いですし、恋愛小説としても素晴らしく、また一人の男の濃縮された一生を克明に綴った物語でもあります。

残念なのが、解説。というか、いらないのが解説。

確か直木賞の選考委員でもある大御所の女性が書いているのですが、文章をまとめるのが上手い分、たった数ページで、物語の最後のクライマックス(肝心かなめのオチの部分とも言えるな)までをサラッと述べてくれちゃっています。

なので、是非この小説を読む際は、解説からでなく、はじめから読むことをオススメ致します。

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