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ちゃんとおいしい、ちゃんとたのしい、ちゃんとかっこいい



[世の中に必要とされなかった何かを「HOPE」へ変えるサステナブルなアイデアたち]をテーマに福島県磐梯町の規格外の日本一トマトから始まったProject HOPEは、
[おいしく、たのしく、かっこよく]をモットーに発信を続けるHangover Plate Inc.の「Hangover PlateのProject HOPE」に統合します。Project HOPEを応援してくださっている方や(ありがとうございます)、母体であるHangover Plateをご存知でない方々には「?」な、お知らせかもしれませんが、ことの経緯をお話しさせていただければと思います。

Hangover PlateのProject HOPE

持続可能なライフスタイルや、地域や産業の活性(特に若者をそこに巻き込みたい)という想いを掲げ、インスタグラムのフードアカウントであるHangover PlateがProject HOPEを立ち上げたのが2022年の3月3日。

その後、ご縁を頂くことのできた福井県勝山市や岐阜県の飛騨高山の、地域や全国で活躍される「ものづくり」のプロフェッショナル達とのコラボレーションにより、春から秋の間に立て続けにプロダクトをリリースさせていただくことができました(前の記事に詳細を書いてます!)。

そしてコラボレーションはさらに広がり、2023年にも新しい地域とのコラボレーションでいくつかのプロダクトを発表させていただく予定です。夢は全国制覇、そして海外進出と、大きく持たせていただいております。

しかし、プロダクトの開発過程や、様々な業界のスペシャリストの方々のお話を聞かせていただきながらぶち当たる壁が「想いがあっても売れなかったらしょうがない」という言葉でした。

想いがあっても売れなかったら…

初期のトマトソースのラベルデザインにもなったH-OPEロゴ

[世の中に必要とされなかった何かを「HOPE」へ変えるサステナブルなアイデアたち]という想いを形にしたプロジェクトネームやロゴがあり、そこに想いを懸けてプロダクトを開発したチームとして、それは非常に耳に痛い言葉でした。

実際にトマトソースを扱い、農家さんの野菜を預かって立つマルシェの店頭で、そんなことを実感する日々が続きました。「想い」を(一方的に)伝えるだけではなく「想い」を込めたプロダクトを買っていただく=共感していただく、そのためには何が必要か。

私たちのチームはデジタルマーケティングとブランディング - コミュニケーションクリエイティブの二人のプロフェッショナルから成っています。パンデミックをきっかけに、お互いの共通の興味であった「食」でインスタグラムアカウントを開設し、あれよあれよと地域活性におけるプロジェクト化→会社設立と駆け抜けられたのは「想い」のおかげだったと言えるでしょう。

強い気持ち、強い愛(おざけん)

Yummy, happy, Snazzy = おいしく、たのしく、かっこよく


インスタは自由に、でもプロジェクトは真摯にという気持ちが強すぎたのかも知れない…。
自分たちが本当に伝えたい「想い」が実は、シンプルに運営しているインスタの方にあったことに気がついたのはサルサソースの開発前後になります。

おいしく、たのしく、かっこよく

ちょっと畏まってたり、分かりづらかったりするSDGsの一般化や、産業の次世代のために若者を巻き込むことを目的にするなら、テーマであるHOPEを前面に押し出すよりは、おいしい、たのしい、かっこいいの方がキャッチーなんじゃないか。

地元湘南のマルシェで実験的にデザイン違いのトマトソースを販売しているときに出会った少年。近くにいたお母さんを呼んでトマトソースを買ってくれました。デザイン(↓)がかっこいいからって。
後にお母さんに聞かせていただいたお話によると、少年がその人生で初めて自分で選んで「買いたい」と言ってくれたのが、おもちゃとかではなくProject HOPEのトマトソースだったのだそうです。なんて素敵なエピソード。

デザイン実験中の推しデザ

実は、B.LEAGUEという日本のプロバスケットボールリーグのブランディングを弊社のクリエイティブが担当させていただいたことがありました。日本バスケットボール協会の担当者の方に、ロゴデザインの決定は協会内部だけではなく、協会の近くの高校にアンケートを取ったんだよというお話をお聞きしました。「ステッカーにして携帯に貼りたい」「授業中に落書きできそう」みたいな意見や純粋に「かっこいい」と言ってくれた高校生もいたそうです。

B.LEAGUE 公式サイトより

話は戻りますが、「想い」が純粋に滲み出ていた方が伝わるのではないか。「想い」が見えたらもっと伝わるのではないか。

いいこと、よりも…

私たちはプロジェクトを通して「いいこと」をして世の中の倫理観に何かを訴えかけたいわけでなく、私たちがやっていることが「かっこいいから、楽しそうだから、おいしいから」だからこそ若者だって巻き込まれてくれるんじゃないだろうか、とか。
とある少年との出会いをきっかけに、なんていうか初心に戻ることができたのです。

Hangover PlateならびにProject HOPEは、「会社をやるならメッセージをちゃんと作らなきゃ、筋がちゃんと通ってなきゃ、社会にちゃんと貢献しなきゃ」という初歩的なチャントを乗り越え、適当にかっこいいことをしていきたいなと、思った年始です。
でもまた今年、それが間違いだったことに気がつくかも知れなくて、新しい道を見つけるかも知れないし、元に戻るかも知れないし、わからないけど、今年もよろしくです。

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