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NO.2の育て方 vol.63 能力は高いのにナンバー2として活躍できない理由

能力は高いのに、ナンバー2としては社長の期待に応えられない人材は多いものです。仕事はデキるはずなのになぜこうしたことが起きてしまうのでしょうか。

もし自社のナンバー2がこうした状態であったら参考になる話をお伝えしたいと思います。

ナンバー2が身につけたいものとしては大別すると2つあります。

ひとつは、もちろん仕事を遂行し成果を出すためのスキルです。人柄が良く、社長の方針に従順で、努力ができても、成果を出すことができなければ職務を全うしているとは言えません。

もうひとつは、ナンバー2の心得というマインドを持つことです。ナンバー2として持つべきマインドとは何かというと、社長の補佐役としての役割を理解し、会社の中にあるさまざまな課題に責任感を持って向き合うことです。

ビジネススキルを磨くことに余念がなくても、ナンバー2としてどうあるべきかを深く考え、行動できている人は案外少ないものです。

言ってみれば、姿勢やあり方の問題なのですが、これを真剣に考えたことがないままナンバー2のポジションにいると、社長からは期待外れと感じられ、部下からも信頼されない上司として映ります。結果、組織運営に支障をきたすことになります。

例えば、営業成績は常にトップで、貪欲に知識を吸収しスキルアップの努力を怠っていないし、成果も出しているのになぜ?とナンバー2本人は戸惑うかもしれません。

ボタンの掛け違いを認識し、努力の方向性を間違えていることに気づけないとどんなに成果を出し続けてもやはりナンバー2としての評価は高まることはありません。

社長が求めていることは、個人としての能力の高さや成果だけではなく、社長の考えや意向を理解し、共感し、サポートし、組織全体として成果を出すことです。

個人の成果に集中して昇進してきた人に多い傾向として、社長の価値観に合わせることができず、組織ではなく個人の成果にこだわってしまうことがあります。

では、そのズレた認識を修正するために何を心掛け、行動すればよいのでしょうか。

・社長の考え、意図を理解し、共感する
・ナンバー2の役割を理解し、徹する
・社長と部下とのコミュニケーションの質と量を変える
・全体最適の考え方で仕事をする

シンプルに言ってしまえばこれだけのことですが、この視点で仕事に取り組んでいないことに無自覚な人は多いです。

個人としての実績が多く、意識も高くて経営や戦略理論などを学び、自分が一番正しいと思い込んでいたり、自己評価も高いと厄介です。

組織には立場や階層ごとに役割というものが決まっています。ナンバー2という役を与えられ、演じ切ることが期待されているのに、主役のように振舞っていたらその舞台は崩壊します。

ナンバー2は社長のフォロワーにして、現場のリーダーです。そこで求められているのはプレイヤーとしての個人的な成果ではなく、社長のビジョンに基づき、組織を構成するメンバーひとり一人の努力の集大成としての成果です。

「縁の下の力持ちは嫌だ。」
「自分にスポットライトが当たる舞台が好きだ。」
「仕事ができない奴に成果を出させるよりも、自分がやった方が早いし確実だ。」
「その成果によって、高い報酬とポジションを維持することにやりがいを感じる。」

もし、こういう思考の人材をナンバー2に据えているのであれば、徹底して話し合い、方向性を修正しましょう。

それを素直に受け入れられないとしたらプレイヤーとして評価するポジションに変更した方が組織運営上は無難です。

そして、そのいずれも受け入れられないのであればその人材は早晩辞めていく人材と割り切り、別の人材をナンバー2として育てることに注力した方がいいと思います。


最後までお読みいただきありがとうございます。

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