見出し画像

「海外にバックレよう」・・・自分を変えたい時、魅力的に見える言葉のひとつ。


「人生リセット留学」たまきちひろ著  朝日新聞出版

離婚、スランプ、親との死別、金欠などの災厄に見舞われた作者が、自分を変えようとして、留学をした体験を描いた実録コミックである。
実際のイギリス留学生活において体験した事を面白く描いている。
イギリス留学の現実や必要な心構えなどが実体験に基づき描かれ、留学を考えている人にも、考えていない人にも楽しめる内容になっている。

この実録コミックスを読んで、思い出したことがある。


それが「元気なんて自分で出せよ」である。
言ったのは、機動戦士ガンダムで有名な富野由悠季氏。

富野氏が、ある雑誌(新聞だったかも)で連載していた人生相談で、「元気を貰いたい」と言う読者に対して、示した答えである。
「人や物から元気を貰おうなんて考えてはいけない。元気ぐらいは自分の中から出すものだ・・・」
という意味の事が書かれていた。

そうだな、と納得したことを思い出した。

「人生リセット留学」も似たような感想を持った。
この本の中に、「自分を変えるための行動の意味」を
一瞬で分からせてくれる部分がある。

そのページを読んだ時、上記の富野氏の言葉を思い出したのである。

「元気なんて自分で出せよ」
「自分なんて自分で変えろよ」

である。

誰でも一度くらいは、何もかも投げ出してしまいたい瞬間や、無力感に打ちひしがれる瞬間はある。それにいかに向き合うかが伝わって来る。

もちろん、写真の表紙をご覧になってお判りだと思うが、決してお堅い哲学書ではないので、興味のある方は是非。

ところで、
富野氏の人生相談は秀逸で、別の回では、
就職を控えた有名大学生が「一般の企業を狙っていますがアニメなどにも興味があり、その方面の会社も受けてみようと思いますがどうでしょう」というような質問をしたのに対し、

「アニメーションをやろうというような人は、中学くらいから、その道を目指して努力しているものです」

と、答えていた。
つまりは大学くらいから、アニメ「も」とか、アニメ「でも」やってみようというような、舐めた考えを持つな、ということであろう。

優しい気持ちで書き加えれば、大学からアニメーションの世界を目指すのが悪いわけではない、ただ、その時点で少なくとも6~10年の差があるということを知ったうえで、この世界に来い、という事なのだろう。

こんな事(人生には時間と経験が必要)を書いておきながら、私が一番共感しているのは、

「人生はいつでもどこでも開き直れる」

という事なのだから、困った奴である、私は。

でも。開き直ろう。

おわり




#人生リセット留学 #たまきちひろ #漫画 #コミック #留学 #イギリス #苦悩 #スランプ #お金ない #不思議 #謎 #漫画感想 #リセット #開き直り #朝日新聞出版

ありがとうございます。はげみになります。そしてサポートして頂いたお金は、新作の取材のサポートなどに使わせていただきます。新作をお楽しみにしていてください。よろしくお願いします。