人と比べてしまうことについて

突然こんな記事を書こうと思ったのは、最近自分と人とを比べてばかりで、ちょっと疲れてしまったから。

いつも、という訳ではない。でも時々、自分と周りとを比べてしまう。それがいい意味でバネになるのなら良いのだけど、大抵は落ち込んでしまう。

「あの人はすごいなあ、それに対して自分は…」とか、「私なんて…」とか、色々な場面で比較するたびに思ってしまう。いわゆる、自己肯定感が低い状態になってしまうのだ。

ネガティブな気分になってしまうのに、それでも人と比べてしまうのは何故だろう。自分ではなかなかはっきりとした理由が思いつかなかった。だから、その理由を調べてみることにした。

たくさんの記事の中で、これが目に留まった。

記事によれば、人が他人と自分とを比較するのは本能なのだそう。それは「人は自分の能力や容姿、態度などをできるだけ正しく把握したい思いから、自分と周囲の人とを比較することで社会における自分の位置を確かめようとする傾向にあるから」だという。

そして、比較の中にも下方比較(自分より下の人と比べること)と上方比較(自分より上の人と比べること)があるという。

下方比較をすれば、その場では優越感に浸ることができるけれど、それは長くは続かず自身の卑屈さに打ちのめされてしまう。

一方で、上方比較にはポジティブなものとネガティブなものがある。ポジティブな上方比較は、自分よりも優れている人を見て自分も同じようになりたいと頑張ろうという気持ちにさせてくれるもので、向上心を持つきっかけにもなるので決して悪いものではないそう。しかし、ネガティブな上方比較は、「あの人に負けている、自分はダメだ」と成長を止めてしまうという。

そして他人と比較してしまう人のほとんどは、下方比較、またはネガティブな上方比較で、他人と比較して、結果自分の欠点に気づいて落ち込むというサイクルになってしまうという。


…記事について長々と書いてみたけれど、要は「自分と人とを比べるのはオススメしない」という内容だった。切磋琢磨という言葉があるように、ポジティブな比較が出来てそれが活力になるならいいけれど、そうでないならただ負のサイクルに陥るということだ。

(ちなみに、このことを調べているうちにマイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツ氏の「自分のことを、この世の誰とも比べてはいけない。それは自分自身を侮辱する行為だ」という名言も見つけた。本当にその通りだと思った)

ではどうすればいいのか?比べるのをやめれば良いのだろうか、と思っていると、記事にはこんな続きがあった。

人は比較する生き物とされています。ではどうすればいいのでしょうか。それは、他人ではなく、過去の自分と比べてみればいいのです。過去の自分と比較することで自分の成長を感じることができます。また、過去の自分に勝つことができると自分をどんどん成長させていくことができます。

この文を読んで腑に落ちた。今まで自分と比べるといったら他人ばかりで過去の自分と比べるという発想がなかった私には、この考えが画期的に思えた。

確かに比較対象が過去の自分なら、他人と比べた時のように「あの人に負けている、自分はダメだ」と必要以上に落ち込むこともない。それに過去の自分と今の自分を比べることで成長できるのなら、積極的に取り入れたいアイデアだと思った。

自分と人とを比べて疲れたと言ったけれど、その原因を調べてこうして文章にしているうちに、落ち込んだ気持ちも少し晴れてきた気がする。これからは自分と周りを比較するのではなく、自分自身に目を向けて過ごしていこうと思う。


(おわり)



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