週刊小売業界ニュース|2023/6/26週
2023/6/26週(6/24-6/30)にピックアップした小売業界ニュースをお届けします。今週のおさらいにぜひどうぞ!
「ばらまき」やめて客離れの泥沼ーー沈みゆくヤフーショッピング
記事では、ヤフーショッピングが失速している理由について、下記が述べられています。
「優良配送」をしてくれる業者を検索優先表示したため、著しく価格が高い店舗が上位に表示されるようになった(例:Amazon最上位27,000円→ヤフー最上位47,000円)
一度購入した店舗でしか買えない「商品券」が配られる
モール出店数に制限がかかった(1社での多店舗展開によるSEO対策の禁止)
今まで、拡大路線を走っていたヤフーショッピングが現実に直面し利益重視路線に変わっていったとも言われています。
出店側へのデメリットもあるようですが、失速の一番大きな理由は「顧客が使おうと思っていない」ということなのではと推測しています。
買い物に関する純粋想起で「ヤフーショッピング」が出て来ず、その上でサイトの不便さやYahoo!アカウントの不便さ等も関わってきているのかなと考えています。
Amazonや楽天、さらには新しいプレーヤーが出てきている今、ヤフーショッピングはどこか特定のジャンルに焦点を置いてニッチャーとして成り立つ形が一番いいのかもしれません。(例:モール設計の自由度から「オリジナル製品制作の商品」等)
Sensor Tower、「SHEIN」をピックアップしたレポート「2023年第1四半期: ストアインテリジェンスデータダイジェスト」を公開
記事では、アメリカでのアプリインストール数についても言及されています。新規インストール数上位5アプリのうち、4アプリが中国発のスタートアップが開発したものです。その中には「TikTok」や「SHEIN」も含まれています。
アメリカ等の欧米圏では、Twitter、Facebookなどアメリカの企業がUI設計を行なったサービスのみが浸透するのではないかと思われる方が多いかもしれませんが、現在はこのような実態です。言語や文化の壁は企業単位では存在しないのではないかと考えるのが正しいのかもしれません。メルカリ等アメリカ展開をしている日本企業も頑張って欲しいものです。
このような状態を見ると、アプリのみならず、EC系商品も海外出店のチャンスが大いにあるのではないかと考えます。
出店のために大事なことは、商品の魅力のみならず相手の文化的背景に合わせた「視覚的でわかりやすい説明(UI等)」が必要なのではと考えています。
JR東日本/7月3日付で「JR東日本スマートロジスティクス」設立
JR東日本が物流業界の「2024年問題」の救世主になるかもしれません。
何度かこの問題についてこのニュースでも取り上げてきました。
そちらの記事もぜひご覧ください。
今回の記事によると、JR東日本は駅においてあるロッカーをより多機能にし、自分の荷物を預ける以外の役割を多く有する形にするそうです。
街中やコンビニの前で見かける「PUDO」のように受け取りや発送にも対応した上で、冷蔵など温度調節にも対応します。
日本のロッカーはSuicaが鍵になる時点で大変高性能だと思っていたのですが、まさかそんな進化が起きるなんてビックリしました。
ロッカーで産地直送ができる世の中になったからこそ売れる商品も多く出てくると思うため、今からシミュレーションをして先の手を打つことが大事かもしれません。
●その他の記事一覧
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?