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新人アナリストに教える!グロースハッカーのアクセス解析

オウンドメディアで目的やKGI(KPI)を達成するには、サイトの状態を解析し次の打ち手を考える必要があります。しかし、新人Web担当者やアナリストだと解析といっても何をしていいかわからないこともあるでしょう。

そこで、グロースハッカーの私が実践しているアクセス解析をご紹介します。やり方もわからない状態で数値を見ると苦手意識が出てしまうアナタも、きっと簡単だと思えるはずです。

今回はGoogleアナリティクスをベースにお伝えしますが、Adobeアナリティクスでも、そのほかでも同様ですので、アクセス解析に自身がないヒトぜひ最後まで御覧ください。本日は、アクセス解析について綴ります。
※発言は所属会社とは無関係な個人の見解です。

アクセス解析とは

アクセス解析とはオウンドメディアなどにアクセスされたユーザーの情報やページの状態を確認することを指します。アクセス解析では、さまざまな目的のもと実施することが多いのですが、
a. 現状のオウンドメディアのアクセス状況を知るため
b. キャンペーン効果による変動数を知るため
c. CVの影響をどのページで好影響を与えているか知るため

などなど、さまざまあります。

私が行う場合は、主にc.のようにオウンドメディアからのCVを増加させるに当たり、現状がどのような状態にあるのか、ユーザーは何に興味を示しているのか、などを確認しています。

ちなみに、分析と解析とごっちゃになっているケースもよく見かけますので言葉の定義からすると、以下が正しい状態を指します。

データ分析の目的
現状のデータ(数字)を知る(どんな要素があるか、細かく調べる)。

データ解析の目的
なぜそのデータ(数字)になっているのか、その原因を探る。

コンバージョンを目的としたアクセス解析

オウンドメディアでは、基本的にはCV(=コンバージョン)が存在します。CVとは、ユーザーに達成してもらいたい行動のことを指します。業種業態によっては、
・お問い合わせ数がコンバージョン
・購入数がコンバージョン
・資料請求がコンバージョン
・電話がコンバージョン
・PV/遷移数がコンバージョン

などで設定されており、KPIになっていることが多いです。KPIとはKey Performance Indicatorの略で、「重要業績評価指標」という意味になります。 KPIとは目標を達成する上で、その達成度合いを計測・監視するための定量的な指標のこと指し、KGIを支える指標になります。KGIとはKey Goal Indicatorの略となり「重要目標達成指標」といいます。

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このように、KGI(重要目標達成指標)>KPI(重要業績評価指標)な関係であり、KPIの1つがCV数となり、組織や事業、企業に影響を与える重要な数値を担っています。

そのCV数の状態や増加を促すために、サイトの問題(CV低下orCVを増加を抑止している主要因)を発見するためにアクセス解析をグロースハッカーは日々行っています。

主なアクセス解析で活用する計算式

よくアクセス解析で利用する計算式になります。覚えるようにしましょう。

ROI(%)
計算式:(利益-広告費)÷広告費×100
コストに対して得られる利益の割合で、費用対効果を算出に活用
ROAS(%)
計算式:売上÷広告費×100
広告費に対する売上の割合で、100%より低い場合は売上よりコストが低い
CTR(%)
計算式:(クリック数÷インプレッション数)×100
インプレッション数(表示回数)のうちクリックされた割合
CPC(円)
計算式:広告費÷クリック数
1クリックあたりの単価
CTC(%)
計算式:CV÷クリック数×100
総クリックに占めるCVの割合
CVR(%)
計算式:CV÷訪問者数×100
ユーザーに達成してもらいたい行動の割合
CPA(円)
計算式:コスト÷CV
1CVあたりのかかったコスト金額
CPM(円)
計算式:売上÷インプレッション数×1,000
1,000インプレッションあたりのコストで、インプレッション単価とも言う

グロースハッカーが教えるアクセス解析

アクセス解析を行う上で、以下の手順の元分析を行います。
1. デバイス分析から対象デバイスを選定
2. ユーザー状況(男女/年齢)からペルソナを仮説
3. アクセス時間からペルソナを肉付け
4. チャネル別のCV/CVR割合を年間で確認 
5. チャネル別で年間の閑散期・繁忙期を確認
6. チャネルを選定しCV貢献度の高いページを見極める
7. CV貢献度の高いページを経由する導線を確認  
8. 入り口ページを確認

ここまでくればおおよそオウンドメディアの状況が理解できます。あとは、分析結果や目的に応じて更に深く解析を進めるというステップになります。

それ以外を闇雲に分析しても正直…意味はありません。その数値が知りたい、だけの解答であって、KGIやKPIに直結するコンバージョンに寄与する結果は得られません。

いろいろ分析をやってきましたが、効率的ではないです。出てくるデータあるのであるが、あくまでデータであって、クリティカル(主要因)に繋がるデータが出ることは本当に少なかったです。私は、上記8項目をとりあえず実施し問題箇所の特定やアタリを決めることが多く、それでも30分~1時間程度で終わらせてしまいます。(※さらに深く分析する場合はあります)

アクセス解析は終りがありません。だからこそ、ずっと出来てしまうので、無駄なことを極力減らし、改善インパクト(CV増加に繋がる)に特化して効率的に実施することをおすすめします。結局細かく分析したとしても、数値の母数が少なく信頼性が低い結果が出たり、施策に落とせない、などになるため細かくアクセス解析をしているのであれば意味ないですよ!

この話の結びとして

アクセス解析について綴らせていただきました。数値が苦手なヒトからしたら、数字だらけの画面を見ること自体嫌悪すると思います。しかし、見るべき項目が決まったらいかがでしょうか。実は感性や妄想から考えるより、実際の数値から問題箇所や状態が分かるのでとても簡単なのです。

私が行う場合必ずと行ってよいほど
2. ユーザー状況(男女/年齢)からペルソナを仮説
3. アクセス時間からペルソナを肉付け
などを行っております。理由としては、解析結果からのユーザーインサイトを推察するためや、その先の改善に至る打ち手を考える際の、UX設計に活用するためにアクセス解析で定量的ペルソナを設計します。

アクセス解析で重要なことは、数値を見るだけでは意味がないということです。アクセス解析を行う場合は、必ずオウンドメディアの状況状態から問題点を見つけ出し、アクションに繋げることを意識してください。これからアクセス解析に取り組むヒトは、グロースハッカーのやり方で合理的にショートカットしてください。面白かったり、興味を持った方はスキを!良ければフォローしていただけると嬉しいです。

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