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2024年9月に読了した本の紹介

2024年9月が終わりました。

今月読了したのは以下の3冊です。
それぞれ簡単に書評を書いていきます。

それでは今月もよろしくお願いします。




『同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?』


313万PVを叩き出したと言われる東洋経済オンラインの以下記事。

これを書いたライターさんが、より詳しく説明するために書いた本です。

確かに表題の疑問って、誰しもが一度は考えたことがあるというか。
私の中高時代も、絶対に勝てないクラスメートって一定数いたんですよね。

その中には明らかに勉強量の多い友人もいれば、
いつも遊んでいるように見える友人もいたりして。

そのたびに
頭の出来が違う
ということで自分を納得させていました。


でも、違いましたね。
本書の主張は「ああ確かに、それならあり得るか」と納得するものでした。

記事にも書いてあるので答えを言ってしまいますが、そうした「天才」に見える人たちは、「つねに学んでいる」のだそうです。


学校の授業中だけでなく、部活中も、旅行中でも、家でゲームをしていても、つねに学んでいる


なんで」こうなるんだろう?
要するに」こういうことなのかな?
たとえば」どんなものがあるのだろう?


いつ何時なんどきでもそう考えることが「当たり前」の状態になっていれば、「学び=勉強」だと思っている普通の人とは、差が開き続けると。

本書はそんな状態を作る「マジックワード」を10個、紹介してくれます。


注意点として、バズった記事の内容を書籍にしたものなので、内容が濃いとは言えないです。
序章、第一章の引き延ばし感と、後半5つのマジックワードの説明不足感は否めなかった。

ただ、子どもを育てるにあたり、一読しておく価値アリと思います。
あと、著者のvoicyも登録しました。こちらも素晴らしいので、ラジオに興味がある方はぜひ。


本当に勉強ができる子は、机上の勉強以外の学びが圧倒的に多く、それが机上の勉強へと応用されているのです。

第二章 「学び」の3つのタイプとは? より



『はじめての利他学』


私が愛してやまない「学びのきほん」シリーズです。

著者は同シリーズ『考える教室』の著者でもある、若松英輔さん。
前著も読みましたが、今回のほうが難解だったかな。

本書は「利他」の入門書です。

利他っていうと、どうしても「自分を犠牲にして、他者を立てる」とか「自己中の反義語」みたいなイメージがあります。


ただ著者によれば、そうではないと。
利他とは「他者だけでなく、自分も利する」ものだそうです。

そしてその根拠は、日本で、世界で、これまで利他がどう考えられてきたかを紐解くことで分かると。

本書で出てきた順に、
空海、アラン、最澄、道元、孟子、孔子、吉田松陰、西郷隆盛、二宮尊徳、中江藤樹、シモーヌ・ヴェイユ、エーリッヒ・フロム。

これだけの人物がそれぞれ「利他」をどう捉えたのかを、包括的に知ることができる書籍でした。


読んでみて感じたのは、
「利他」というキーワードで作った辞典みたいだなと。

ややニッチなテーマではあるものの、他人のことばかり考えてしまう人には、一度「利他」の意味を自分の中で一新するために読んでみても良いと思いました。


「学びのきほん」シリーズは、巻末の「関連本」をいつも楽しみにして読んでいるのですが、今回それが無いのがかなり残念でした。


ここまで考えてくると、「利他」の地平においては宗教、思想の差異も大きな問題にはならないことが分かります。それどころか「利他」への道はさまざまな宗教や思想の光によって照らし出されているようにすら感じます。

第三章 利他を生きた人たち より


『さおだけ屋はなぜ潰れないのか』


しばらく前からタイトルで気になっていた本が、Kindle Unlimitedで読めるようになっていたので読んでみました。

とっつきにくい「会計学」という学問を、身近な疑問を介して解き明かそうとする書籍です。

誰も購入している気配のない、さおだけ屋。
ランチにもディナーにも客のいない、高級フレンチ。
在庫がうず高く積まれている、食品店。

なぜ、これらの店が潰れないのか?
テーマとして面白いです。

他には、
50人に1人が無料
というキャンペーンのカラクリなども、興味深く読めました。

「はえ〜、なるほど〜」
と間の抜けた声を出している間に何となく会計の知識が薄く身に付いている。そんな本でした。

電子版が相当安いので、Kindle Unlimited加入者じゃなくても読んでみても良いかもしれません。

初出は2005年。
20年も前の書籍が未だに興味深く読めるということにも驚いています。


ある特定の数字を定期的におさえること」、これが分析の極意であり、これができるかどうかが数字のセンスの有無につながっていくのである。

 第七章  より


オマケ : 読書に関するポリシーについて


私の読書に関するポリシーが分かる記事をいくつか置いておきます。
どれか一つだけでも、読んでいただけると嬉しいです。


まとめ


2024年9月に読了した本を3冊、紹介してみました。

今月は中旬頃にKindle Unlimitedを解約し、紙の本に移行しました。
結果的に、結構読めたな、という印象です。

また、いくつか気になる新刊を仕入れました。
ボチボチ読んでいきたいと思います。


◆ 現在読み進めている本の一覧を載せておきます。

イレズミと日本人』は先日の出来事をキッカケに図書館で借りて読み始めました。かなり興味深い内容。間もなく読了です。

開業医の正体』『思考の整理学』は先月購入した新刊です。前者は読んでて結構楽しい。後者は一節ずつゆっくり読むのに向いていますね。

なぜ働いていると本が読めなくなるのか』は図書館にあったので借りてみました。まだ序章しか読んでいません。


最近読書欲が再燃している印象があります。やっぱり読書の秋だからかな。
10月は上記の本から、読み伏せていきたいと思います。


***


今回紹介した自分の記事の一覧を改めて載せておきます。
リンクから記事に飛べますので、よろしければどうぞ。

本日の読書 #080 「連結経営」
私が書籍を「全文」読んでいるワケ
読書の面白さは、自分が「にじみ出る」ことにある。
「何の役にも立たない知識」が役に立つ、その瞬間が好きだ

普段は読書によって得られた知見を交えながら記事を書いています。

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先月の紹介はコチラ。

それでは、また。


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