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デザインの余白 N

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細部に神が宿ると信じる、少し天の邪鬼なデザイナーのブログ「デザインの余白」のnote版です。主にデザインという視点からものを見て、感じたことや思ったことを綴りますが、ときには全く…
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2019年4月の記事一覧

今日も解体される京町家

今日も解体される京町家

僕の事務所は、所謂「京都のまちなか」にある。御所近辺や北の方の「京都人」からすると、ギリギリまちなかと言われる五条なんだけれど。僕は伏見稲荷で生まれ育ったので五条でも十分まちなかで、今でも「町家」がたくさん残ってる。

そんななか、この数年流行っている「インバウンド」とやらで外国からの観光客が激増し、ホテルやゲストハウスというものがあっという間に増えた。僕の事務所がある町内は、五条通から万寿寺通ま

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印刷とコストについてのちょっとした話

印刷とコストについてのちょっとした話

どんなデータでも印刷してくれるネット印刷

最近ではWEBから入稿できる印刷、所謂ネット印刷を利用することが増えた。その理由は、クライアントから「印刷は◯◯◯でお願いします」と言われることがあるのと、実際にお手軽でコストパフォーマンスが高い気がする。昔に比べて紙の種類も増えたし、印刷の質もそれほど悪くないし、対応もきちんとしている。中には気持ち良いくらいの会社もあるくらい。
印刷(紙質や様々な加工

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僕の昭和、平成。令和に変わる前に少しおさらいしておく。 春だから。

僕の昭和、平成。令和に変わる前に少しおさらいしておく。 春だから。

[歌謡曲って感じの昭和]

高校生になるまで家には風呂がなかったので、近所の銭湯に通っていた。まだ昭和の40年代から50年代、当時は風呂のない家も多かった。そしてトイレもくみ取り式で、月曜日になるとバキュームカーがやってきては町内の各家を廻っていて、そのグネグネと動く太いパイプを避けながら、小学校へ集団登校していた。そんな時代。

高校生に入って父親が事故で亡くしたことで、それまで住んでいた家を引

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