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1秒で不細工判定

藤原道長がある1通の手紙に目を通した時、見覚えのある筆使いに、箱の中に大切にしまってある文(ふみ)を取りだし見比べた。それは、かつての恋人、そして今でも密かに思いを寄せる藤原為時の娘からの文、彼女が父・為時に代わって越前守への願いをしたため、道長に奏上したのだ。

苦学寒夜、紅涙霑襟、除目後朝、蒼天在眼

藤原為時


NHK大河ドラマ『光る君へ』のワンシーンである。
ドラマでは主人公まひろが書いた文とされるが、史実では為時が書いて奏上したようである。

文字を見て、それを誰が書いたのか、またそれを書いた人を想像するといったことを日本人なら1度はしたことがあるのではないだろうか。文字には性格やその人らしさが現れる。
この点についての海外事情はまったくわからない。筆跡心理学(Graphology)というものがあるそうで、私たち一般人がやっている文字を見て人となりを判断することと同じようなことを、より専門的に行う資格があり、また専門機関があるようだ。

私は手で文字を書くのが苦手だ。ミミズ文字を通り越して、”宇宙文字”とでもいえそうな、時に本人でも判読不能な文字である。クセ字というわけではないが、バランスや傾きや線の長さなどが悪い。
毎日私の手書き漫画を見てくださる方々は、何度か首をかしげているに違いないと日々恐縮している。
実は今までに何度かペン字を学ぼうとしたことがある。本を買って練習してみたり、通信講座をとってみたりしたが、まず続かない。1日10分程度の練習を続けていれば、きっと今頃”美子ちゃん”も感動するような美文字になったことだろう。

源氏物語の中でも、文字によってその人の人となり・身分・教養がはかられ、それが異性に対するアプローチでもあるのだから面白い。確かに、美しい文字を書く人は、教養のある人のイメージである。(が、大学教授の文字が美しいとは限らない!)


対象物がわかる程度に絵は描けるのに、なぜか文字はダメだ。
私が平安時代に生きていたら、1秒で不細工判定。
文字の美しい人に憧れるが、得て・不得手というものが人にはあり…泣


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